社会主義強盛国家建設の要求に即して
国土管理事業に革命的転換をもたらすために
― 党、国家経済機関、勤労者団体の責任幹部への談話 ―
2012年4月27日

金正恩

 全党、全軍、全人民が金日成同志の生誕100周年を最上最大の革命的祝日として盛大に祝った大きな誇りと自負に満ちて、歴史的な朝鮮労働党第4回代表者会議の精神を体し、強盛国家建設と人民生活向上のための総進軍をおこなっている革命的高揚の時期に国土管理総動員運動熱誠者大会が開かれるのは、非常に意義深いことです。
 このたび開かれる国土管理総動員運動熱誠者大会は、偉大な金正日同志の国土管理思想と不滅の指導業績を固守し輝かし、社会主義強盛国家建設の要求に即して国土管理事業に革命的転換をもたらす重要な契機にしなければなりません。
 国土管理事業は国の富強・繁栄のための万年大計の愛国事業であり、人民にすばらしい生活の場をもたらすための崇高な事業です。国土管理事業を長期的視野に立って強力に推し進めてこそ、わが国、わが祖国を社会主義強盛国家、人民の楽園にすることができ、次世代に豊饒で美しい祖国の山河を譲り渡すことができるのです。
 不世出の愛国者であり人民の慈父である金日成同志と金正日同志は、一生涯国土管理事業に深い関心を払い、祖国の山河をりっぱに整備するため労苦を尽くし心血を注ぎました。
 金日成同志は解放直後、普通(ポトン)江改修工事の鍬入れをおこない、紋繍(ムンス)峰に登って木を植え、国土建設の遠大な構想を示し、それを実現するためのたたかいを手取り足取りして導きました。
 金正日同志は金日成同志の崇高な志を体して、国土管理事業は祖国の富強・繁栄と子孫万代の幸福のための愛国事業であるとして、国土建設の方向と方途を明示するとともに、全党、全国、全人民が国土管理事業を強力に繰り広げるようにするため国土管理総動員運動を発起し、それを精力的に導きました。
 金正日同志の賢明な指導と配慮により、全国至る所に万年大計の記念碑的建造物が次々と築かれ、街と村が社会主義の理想郷となりました。全国の土地が社会主義朝鮮の土地らしく大規模な規格田圃に整理され、広大な干拓地が沃土となり、全国を樹林化、園林化しうる強固な物質的・技術的土台が築かれました。九月(クウォル)山、七宝(チルボ)山、龍門(リョンムン)大窟、松岩(ソンアム)洞窟をはじめ多くの名勝と名所が人民の遊園地としてりっぱに整備され、河川が整然と整理されるとともに、青年英雄道路や北青(プクチョン)―恵山(ヘサン)道路のような新しい道路が次々と建設され、国の姿が一新しました。
 国土管理事業に起こった世紀の変革は全的に、国土管理の各分野に関する遠大な構想と独創的な方針を提示し、それを実現するためのたたかいを精力的に導いた金正日同志の賢明な指導のたまものです。金正日同志がわが国、わが祖国を強盛国家にするための基本土台を築き、美しく住みよい人民の楽園にするため国土建設に残した不滅の業績は、富強で繁栄する社会主義祖国の歴史とともにとわに輝くことでしょう。
 これまで国土管理事業で収めた誇るべき成果には、党の国土管理政策を擁護、貫徹するために献身してきた国土管理部門の幹部と勤労者、人民軍軍人と人民の功績が秘められています。
 わたしはこの機会を借りて、国土管理事業に寄与した幹部と軍人、人民の功績を高く評価するとともに、国土管理総動員運動熱誠者大会の参加者ならびに国土管理部門の幹部と勤労者、すべての人民軍将兵と人民に深甚なる謝意を表します。
 今日、国土管理部門には、社会主義強盛国家建設の要求に即して国土管理事業に革命的転換をもたらすべき重大かつ栄誉ある任務が課されています。
 国土管理部門の幹部と勤労者は金正日同志の国土管理思想と指導業績を断固固守して限りなく輝かし、金正日同志の遺訓を寸分たがわず、一歩も譲ることなく、あくまで貫徹して、国土を社会主義強盛国家の面貌にふさわしく一新していかなければなりません。まさにこれが国土管理部門が堅持していくべき総体的方向、総体的課題です。
 なによりもまず、平壌市を革命的領袖観が確立した聖なる革命の首都、壮大華麗で風光明媚な世界的な都市につくりあげるべきです。
 金正日同志は、万寿台にある金日成同志の銅像を中軸として平壌市を革命的領袖観が確立した都市につくりあげるよう重ねて強調しています。金日成同志と金正日同志の生涯が秘められており、金日成同志と金正日同志が生前の姿のまま安置されている平壌市を革命的領袖観が確立した革命の首都としてよりりっぱに整備するのは、わが党と人民の革命的本分であり気高い徳義です。
 われわれは金日成同志の生誕100周年に際して、全人民の切々たる願いと衷情の念をこめて、万寿台に金日成同志と金正日同志の銅像をともに丁重に建立しました。これは朝鮮人民にとって最大の光栄であり幸せです。万寿台に金日成同志と金正日同志の銅像を建て、万寿台地区を壮大華麗に、現代的に建設したので、万寿台の銅像を中軸として平壌市の都市形成がりっぱになされましたが、園林緑化事業に力を入れて銅像の周辺と万寿台地区をよりりっぱに整備しなければなりません。
 錦繍山(クムスサン)太陽宮殿地区をチュチェの最高聖地として荘厳に、よりりっぱに整備すべきです。錦繍山太陽宮殿は、金日成同志と金正日同志が生前の姿で永遠にわれわれとともにおられる太陽の家であり、朝鮮人民と世界の進歩的人民の旧懐の大河が間断なく流れるチュチェの最高聖地です。錦繍山太陽宮殿と樹木園に世界で一番よい様々な木と美しい花をより多く植え、丹精して樹林を生い茂らせ、公園と緑地を整然と造成して太陽宮殿の風致を一段と高めなければなりません。
 万景台革命史跡地をよく整えるべきです。万景台は、5000年の民族史上初めて迎え高くいただいた金日成同志が誕生し、幼年時代を送った朝鮮人民の心のふるさとであり、世界の革命的人民の心の中に深く根づいている太陽の聖地、革命の聖地です。われわれは万景台を太陽の聖地としてよりりっぱに整え、金日成同志の偉大さと不滅の業績を子々孫々に伝え、この地に金日成同志の革命活動史が永遠に流れるようにしなければなりません。万景台にある金日成同志の生家と、万景台革命事績館をはじめ史跡地内の建物と事績遺物を心をこめて丁寧に管理し、太陽の聖地にふさわしく園林緑化事業を最高の水準でおこなわなければなりません。
 平壌市を革命的領袖観が確立した都市としてだけでなく、先軍文化の中心、モデルとして整えるべきです。そうして、平壌市の先軍文化が各地方に広がるようにすべきです。平壌市をモデルにつくりあげ、地方都市もそれに倣うようにして国の面貌を一新させていくなら、全国を社会主義の理想郷にすることができます。
 平壌市では街の形成と道路建設に力を入れ、住宅や公共建物、文化・厚生施設をはじめ特色のある建築物を建設し、きちんと管理すべきです。公園と遊園地をモデルとして整え、緑地をさらに造成し、良種の樹木と美しい花を多く植えて、首都平壌を樹林化された都市、緑したたる公園の中の都市にすべきです。各種の建築物を建設し、緑地を造成し、花を多く植えても、民族的情緒と現代的美感に即して朝鮮式に、高尚で特色あるものにしなければなりません。
 平壌市の電飾もさらに完成させるべきです。平壌市にはチュチェ思想塔や凱旋門などの記念碑的な建築物と人民大学習堂、メーデー・スタジアム、万寿台地区の高層アパートのような大きい建物が多いので、電飾をすばらしくすることができます。都市の建築物とその周辺の電飾を朝鮮式に、さらに高尚で品位のあるものにして、強盛国家の首都らしく平壌市の夜景を恍惚たるすばらしいものにすべきです。
 平壌市とともに、道都をはじめ地方都市と農村の村落を地方の特性に即して整備すべきです。
 今地方がよく整備されておらず、道都にもその地方の特色がありません。黄海(ファンヘ)南道海州(ヘジュ)市や黄海北道沙里院(サリウォン)市などの道都を見ると、住宅や公共建物の形式がみな同じです。中央でどれがよいと言えば、全国的に模範講習をおこなった後、各地方に標準設計を送り、そのとおりにさせるのでそうなったようです。農村の文化住宅も地方ごとに特色があるべきなのに、今は東海岸地方も西海岸地方も山間部もみな同じです。
 地方都市と農村の村落を整えるに当たっては、それぞれの地方の特性が生かされ、自分の顔が現れるようにしなければなりません。
 各道は建設陣をしっかり整え、都市と農村の建設を強力におし進めるべきです。都市建設では都市の形成をその地方の特色が生かされるようにおこない、建物の形式も多様にするべきです。中央は地方の建設をあまり統制せず、各地方がその地方の特性に即して建物を建てることができるようにすべきです。
 今地方には地肌がむきだしになった所が多いですが、見た目にも悪く、風が吹くとほこりが立つのでよくありません。耕地を除いたすべての土地に木を植えたり牧草地を造成したりし、花や地被植物を植えて空き地や雑草がはびこる所をなくすというのが党の意図です。都市と農村の住民地区と鉄道線路の周辺、公園には芝などの地被植物を多く植え、地肌が見えないようにしなければなりません。
 土地の管理と保護に大きな力を入れるべきです。
 土地は農業生産の基本手段であり、人々の生の拠り所であり、次世代に譲り渡すべき国の貴重な財産です。わが国は耕地が限られているので、土地の管理と保護に常に深い関心を払う必要があります。
 土地の保護に力を入れ、ひとうねの土地も流失しないようにしなければなりません。毎年雨季に豪雨に見舞われて洪水が起こり、少なからぬ耕地が埋没したり流失しています。雨季対策に万全を期し、浚渫作業と築堤工事をおこなって、耕地が埋没したり流失したりすることのないようにしなければなりません。
 金正日同志の懇々たる遺訓どおりにこの地に社会主義強盛国家を建設するためには、なによりもまず人民の食糧問題を解決しなければならず、そのためには穀物のヘクタール当たり収量を増やすとともに、耕地面積を最大限に確保し、極力拡張しなければなりません。耕地として利用できる新しい土地の予備はどこにもあります。新しい土地の予備を探し出し、耕地をひと坪でも増やすために努力する人が真の愛国者です。
 海面干拓に引き続き大きな力を入れて耕地を増やすべきです。わが国には干拓を計画している干潟地が30万ヘクタールもあります。防潮堤を築くのが容易で、すぐ耕地として利用できる干潟地から干拓し、それに地区内工事を追いつかせて耕地として利用すべきです。海面干拓は困難かつ膨大な自然改造事業であるので、国家的な関心を払い、トラックや燃料油、セメントなどの設備、資材を供給するための対策をしっかり立てなければなりません。
 耕地整理も完了しなければなりません。金正日同志の指導のもとに全国的に土地整理をおこないましたが、農村へ行ってみると、片隅にまだ整理されていない小区画の田畑があります。各地方が自力で、人の目に入らない小区画の田畑まできちんと整理して次世代に譲り渡すべきです。
 金正日同志は耕地整理を終えたら、あちこちに散らばっている電柱をみな整理すべきだと述べていますが、われわれはまだその遺訓を完全に実行していません。金正日同志の遺訓どおりに、田畑に散らばっている電柱をみな整理しなければなりません。
 土地の改良を根気よくおし進めるべきです。わが国の田畑は開墾して久しく、傾斜地が多いので、栄養分が雨に流され、やせて酸性化しています。土地を改良して田畑の地力を高めなければなりません。筆地別に土壌の組成を分析し、それに基づいて客土もおこない、消石灰もまき、有機肥料を多く施し、緑肥作物も植えるべきです。
 土地を保護し効果的に利用するためには、厳格な土地利用秩序を確立しなければなりません。すべての耕地を国に登録して利用し、土地を遊ばせたり侵すようなことがあってはなりません。都市や村、工場や道路を建設する際、耕地に手をつけてはならず、山のふもとや耕地に適さない土地を利用すべきです。田畑の中にある住宅や公共建物は山のふもとや遊休地に建て直すべきです。やむを得ない事情で工場を耕地に建てる場合はやせた土地に建て、都市建設で商店や食堂、便益施設などは建物の一階に配置して土地を極力節約すべきです。耕地に建物や工場を建てる場合は、必ず代わりの土地を耕地にする厳格な規律を打ち立てるべきです。
 山林の造成と保護・管理に力を入れ、全国を樹林化、園林化すべきです。
 国土のほぼ80%を占める山林は国の最も貴重な資源であり、次世代に譲り渡すべき財産であり、国土を保護するための重要な手段です。
 にもかかわらず、今山林の造成と保護・管理が満足におこなわれていません。毎年春と秋に多くの木を植えていますが、国の山林の実態は別段改善されていません。今わが国にははげ山がたくさんあります。地方へ行ってみると、「山林愛護」、「青年林」、「少年団林」といった立て札のある山の中にも、木がほとんどない山が少なくありません。木を多く植え、山林を保護するための全党的、全国家的な対策を立てる必要があります。
 山林の造成と保護・管理を抜本的に革新し、10年内にはげ山をみな樹林化しなければなりません。これはわが党の確固たる決心であり意志です。
 山林の造成は長期性を帯びる事業であるので、先を見通して計画的に手配し実行しなければなりません。山林の造成は、今の山林の実態と地域の特性、現実的条件を科学的に検討したうえで、年次別計画と展望計画を明確に立て、確実に実行していかなければなりません。そうしてこそ、党の決心どおり10年内にはげ山をみな樹林化することができ、山林の管理を引き続き先を見通して発展させていくことができるのです。
 すべての山を黄金の山、宝の山にせよというのは金日成同志と金正日同志の遺訓です。金日成同志と金正日同志の遺訓のとおりに、山林の造成は、経済建設と人民生活の向上に役立つ樹木で木材林、油脂林、山果林、栗林、パルプ・製紙用原料林を造成する方法でおこなわなければなりません。
 山林の造成を先を見通して計画的におこなうには苗木の育成を先行させなければなりません。植樹を山にある木を移し植えるようなやり方でおこなったのでは、全国を樹林化することはできません。中央と地方では育苗場をしっかり整え、苗木の生産を科学化、工業化、集約化して、金正日同志が評価したストロブスマツや昌城(チャンソン)カラマツなど、早く育ち、経済的利用価値が大きい苗木を段階式に大量に生産、供給すべきです。
 植樹は適地適樹の原則に基づいておこなうべきです。いくら良種の樹木であっても、樹木の生物学上の特性に適した気候条件と土壌条件が整っていなければ活着率を高めることができず、満足に育てることもできません。したがって、その地域や地帯の気候と土壌条件を具体的に分析したうえで、適地適樹の原則に基づいて木を植えるべきであり、樹木の成長に有利な条件がもたらされるように針葉樹と広葉樹を取り合わせて植えなければなりません。
 植樹は大衆的運動としておこなうべきです。全国のすべての山に木を植える事業は、全国の人民が立ち上がってこそ成功裏におこなうことができるのです。機関、企業、協同団体、学校別に造林区域と植樹計画を割り当て、春と秋の植樹季には誰もが植樹に参加するようにすべきです。特に、青年同盟組織と学校が青年林、少年団林の造成を強力におし進めるべきです。植樹では幹部が先頭に立つべきです。幹部は植樹デーに何本かの木を植えることにとどまってはならず、春と秋の植樹季にいつも先頭に立って人民と一緒に木を植え、率先垂範して彼らが技術上の要求に即して誠意をもって植樹をおこなうよう導かなければなりません。
 植樹を丹念におこない、植えた木の肥培管理に力を入れて木の活着率を一段と高めるべきです。木を技術規定の要求どおり真心をこめて植え、植えた後は水をやり、雑草や雑灌木などを刈り取り、管理をきちんとおこなって植えた木が枯れることなく、みなよく育つようにしなければなりません。
 山林の造成とともに、山林の保護・管理に大きな力を入れるべきです。
 山火事を防止するのは山林の保護・管理における第一義的な要求です。山火事が起こると、大事な山林資源が一瞬にして灰になってしまいます。人々が山に入る時は所定の秩序を守るよう教育し、要求の度を強めて、些細な山火事危険要素も現れないようにしなければなりません。各道、市、郡では山火事の監視と通報、大衆動員システムを整然と打ち立て、山火事の監視を強化し山火事防止線を規定どおりにつくって、山火事が起こった場合もすぐに消し止めるか、それ以上広がらないようにしなければなりません。
 山林を保護するには人民のたき物問題を抜本的に解決しなければなりません。たき物問題を解決しなければ、木をいくら多く植えて育てても、それをみだりに伐ってたき物として使うので、山林を保護することができません。各道、市、郡は実際にそのおかげをこうむることができるように薪炭林を造成してきちんと管理し、工場、企業、協同農場は自営の炭鉱の運営に力を注ぎ、メタンガス化を広く実現して、住民のたき物問題を抜本的に解決しなければなりません。最近、黒鉛状無煙炭活性添加剤が開発されて黒鉛状無煙炭とボタをたき物として利用できる明るい展望が開かれましたが、すべての所で広く取り入れるようにすべきです。
 山林病害虫による被害も徹底的に防がなければなりません。山林病害虫の予防活動を強化し、病害虫が発生すれば即時に徹底的に駆除しなければならず、毎年3月と5月には大衆あげての運動によって病害虫の駆除を引き続き展開すべきです。効能の高い殺虫剤を開発し、生産、供給するための対策を立てるべきです。
 河川整理をはじめ水の管理を強化すべきです。
 わが国には大小の河川や湖、貯水池が多く水資源が豊富なのですから、水の管理をきちんとおこなえば、国と人民の水の需要を十分に満たすことができ、水害と干害も防ぐことができ、祖国の風致もよりりっぱなものにすることができます。
 河川整理に力を入れて水害を防ぎ、河川の周辺をきれいに整えるべきです。雨季に水害をこうむるのは、主として洪水が起こるからです。したがって、水害を防ぐには、豪雨に見舞われても川の水がよどみなく流れるように、日頃から川床をさらい、曲がりくねった水路は真っすぐにし、堤防を堅固に築き、補強し、護岸林も造成する必要があります。都市区画内の河川は護岸整理と遊歩道の工事を現代の趨勢に即しておこない、その周辺を公園化、遊園地化、樹林化すべきです。
 河川にダムや閘門など各種の施設をたくさん建設し、きちんと管理すべきです。河川にダムや閘門など各種の施設を建設し、自流式水路をはじめ灌漑用水路を定期的に整備、補強すれば、水害と干害を防ぎ、水を効果的に利用することができ、電力を生産し、養魚をおこない、風致も高めることができます。
 河川に土や砂が流れ込み、土砂崩れが起こるのを防ぐための対策もしっかり立てるべきです。河川の周辺に木を多く植え、必要な所に階段をつくり、擁壁を築くべき所には擁壁を築いて、土や砂が川に流れ込まないようにしなければなりません。
 道路の建設と管理に力を入れるべきです。
 道路は国の顔であり、経済発展水準と文明水準を示す重要な尺度の一つです。道路の建設と管理に力を入れてこそ、国の経済を発展させ、人民の生活上の便宜をはかり、国土の全容を一新することができるのです。
 道路建設に力を入れて国の全般的道路網を合理的に完成し、道路の近代化、重量化、高速化を実現しなければなりません。平壌市に環状線道路を建設し、高速道路と主要道路をより多く建設しなければなりません。
 道路建設の質を一段と高めるべきです。道路建設工法を完成し、路盤の造成から舗装に至るまで道路建設の全過程で技術規定と工法の要求をきちんと守らなければなりません。
 道路建設の質を高めるためには建設を専門化しなければなりません。専門の道路建設単位をしっかり固め、技術陣を強化し、道路の建設と補修を全的に受け持って設計と技術規定、工法の要求どおりにおこなうようにしなければなりません。道路建設において機械化の比重を一段と高めるべきです。専門の道路建設単位に道路建設設備と装備を提供し、道路の建設と補修で機械設備の利用率を最大に高めるべきです。
 道路の技術改造を強力に推進しなければなりません。高速道路、観光道路と主要幹線道路を等級と技術規定の要求に即して改造し、舗装の質を高め、主要道路の幅を広げ、木造の橋をコンクリートの橋に改造すべきです。山が多いわが国の地形条件に即して峰や峠にトンネルをつくり、谷間に橋をかけて道路の線形を保ち、自然環境を破壊しないようにしなければなりません。高速道路の両側には欄干を設置すべきです。そうすれば事故を未然に防ぐことができます。道路にはロータリーや分離帯なども交通の安全と都市美化にふさわしく形成すべきです。道路にあるロータリーや分離帯、花壇などには朝鮮人民の好みに合わず、わが国にない植物を植えるのでなく、わが国の花と木を植えなければなりません。方向標示板をはじめ道路標識を国際的に通用する規格どおりに設置すべきです。
 道路の補修と管理を日常的におこなうべきです。そうしなければ道路の堅固性と文化性を保つことができません。道路をきちんと管理するためには、道路維持補修周期に従って道路を定期的に補修、整備する科学的で整然とした事業体系を確立しなければなりません。特に凍った地が解ける時期と雨季が終わる時期に道路の補修、整備を集中的におこなうべきです。道路の補修を仕直すべき所は仕直し、道路の構造物や施設も補修を要するものは適時に補修すべきです。土砂道路の補修は道路の表面を削る方法でおこない、道路の縁、斜面、溝の整理をきちんとして道路の文化性を保ち、高速道路、観光道路をはじめすべての道路に街路樹を植え、道路の周辺を樹林化、園林化しなければなりません。主要道路に積もる雪をそのつど取り除けるように除雪機も備えておくべきです。
 道路の補修と管理は大衆的運動でおこなうべきです。工場、企業をはじめすべての単位に道路担当区間を割り当て、大衆管理システムを整然と打ち立て、4月と10月を道路集中補修期間とし、誰もが愛国心をもって道路の補修・管理に主人らしく積極的に参加するようにすべきです。
 鉄道の文明度を高めなければなりません。線路の強度を高めるための事業に引き続き力を入れるべきです。今線路の強度を高める事業では平壌市と平安(ピョンアン)北道が模範を示しています。各道・市・郡が線路の強度を高める事業を根気よくおし進めながら、鉄道駅と線路周辺の整理も着実におこなうべきです。差し当たり金正日同志の遺訓どおり、青年同盟と青年突撃隊が北部鉄道改造・補修工事を短期間内にりっぱに完成しなければなりません。
 沿岸、領海の管理に力を入れるべきです。
 三面が海に囲まれており、河川や湖、貯水池が多いわが国では、沿岸と領海の管理に力を入れることが大切です。沿岸と領海をきちんと管理すれば自然災害を防ぎ、国土を美しく整えることができ、水産資源を保護し増殖することができます。
 海岸を整備することに力を入れるべきです。随時起こる津波と台風の被害を防げるように、海岸防潮堤をはじめ様々の保護施設を堅固に設けて定期的に補修、管理し、防風林を計画的に造成すべきです。
 海岸整備とともに、水産資源を保護することにも力を入れるべきです。全水域の水産資源調査を科学的におこない、それに基づいて水産物の生産規模を定め、そのとおり実行するようにしなければなりません。いずれの機関を問わず、魚種別に捕ってはならない時期に魚を捕ったり、水産資源に被害を及ぼす禁止されている漁具と方法で魚を捕り、魚の生息条件を破壊し、幼魚を捕ることが絶対にないよう厳格に監督、統制すべきです。担当水域で養殖施設の設置と石の投入、稚魚の放流をはじめ水産資源を造成する事業を積極的に展開すべきです。
 環境保護、自然保護・管理に力を入れるべきです。
 環境保護、自然保護・管理は、祖国の山河をいっそう美しくし、資源を保護、増殖し、人々の健康を保護し、彼らによりりっぱな生活環境をもたらすための重要かつ責任重大な事業です。社会が発展すればするほど環境保護、自然保護に対する人々の要求はいっそう高まります。
 環境保護で重要なのは公害防止対策をしっかり立てることです。公害は自然環境を汚染し、種々の疾病を発生させる根源です。
 公害を防止するためには、まず大気の汚染を防がなければなりません。今一部の経済幹部は、製鉄・製鋼所や製錬所、火力発電所、化学工場など有害ガスとほこりが多く出る工場、企業の有害ガスとほこりをなくすためには技術的に解決すべき問題が多く、資金が多くかかると言って、このことに積極的に取り組んでいませんが、これは人民性がない表われです。工場、企業ではほこりが多く出る設備と生産工程に集塵装置や密閉装置、排気装置を備え、定期的に補修、整備し、それを絶えず近代化すべきです。有害ガスとほこりを多く出す工場は整理するなり、都市と住民地区の外に移転させるなりしなければなりません。機関、企業と街や村、公園や遊園地、道路や鉄道周辺に落ちる枯れ葉やごみなどは、やたらにかき集め燃やして大気を汚染させずに、一定の場所に運び出すか、肥料にして利用すべきです。
 大気汚染とともに河川や湖、海の汚染も防がなければなりません。そのためには工場、企業と住民地区から出る産業廃水と生活汚水をきちんと浄化して流さなければなりません。工場、企業と市、郡では産業廃水と生活汚水の量を見積って汚水浄化場を設け、その施設を近代化すべきです。特に鉱山では沈殿池をきちんとつくり、尾鉱や廃水が河川や湖、海に流れ込まないようにしなければなりません。都市建設では、インフラ先行、上部構造二次の原則どおり上下水道と雨水網施設、汚水浄化施設を先に建設して環境汚染をきちんと防がなければなりません。海と川を利用する単位では港、埠頭、入り江と船に汚水とごみ、廃水の処理施設を完全に備えなければなりません。最近、平壌市では普通江のヘドロと汚水浄化場の沈殿物、スラグを総合的に処理して良質の有機肥料を生産する有機質複合肥料工場を建設しましたが、経済発展と環境保護に有益なこのような工場を建設すれば、工場の廃棄物と都市のごみを効果的に処理して環境汚染を防ぐことができます。
 今、世界的に山林面積の減少をはじめ様々な要因により生態環境が破壊され、動植物の種類が次第に減少していることが人々を大きく憂慮させています。山と河川流域に分布している動植物の種類とその生息条件を随時調査し、絶滅の危機に瀕している動植物と珍しい動植物をはじめ生物品種を保護し、生物の多様性を保つための積極的な対策を立てるべきです。これとともに保護区を正しく定め、その面積を段階別に増やし、その地域で産業建築や施設をみだりに建てたり、地下資源、山林資源を開発し、山の動物を捕獲することがないようにしなければなりません。
 国の地下資源を大事にし、極力保護すべきです。今、わずかばかりの外貨を稼ごうとてんでに国の貴重な地下資源をみだりに開発して輸出しようとしていますが、これは遠い将来を見通さず目先のことだけ見る近視眼的な態度であり、愛国心もない表われです。国の地下資源の開発は国家資源開発省と非常設地下資源開発委員会が検討して承認するシステムを確立し、地下資源をみだりに開発したり、地下資源の開発に無秩序を招来することのないようにしなければなりません。
 国土管理事業は国の全領土を包括するきわめて幅広く壮大で長期性をおびる展望的な事業であるため、この事業に革命的転換をもたらすためには、国土建設総計画を科学的に、現実的に立て、それに基づいて国土建設を長期的な展望をもって計画的に進めなければなりません。
 国土建設総計画は、当該部門との連係のもとに、異なる地帯の気候・風土条件と資源の実態、国の経済・文化発展の展望を具体的に、科学的に見積り、それに基づいて全国的な国土建設総計画と主要地区国土建設総計画、道国土建設総計画、市・郡国土建設総計画に分けて立てるべきです。
 国土建設総計画は誰もたがえることのできない国の法です。国土管理部門では、国土建設と管理を国土建設総計画に基づいておこなう厳格な規律を確立すべきです。道、市、郡では承認された国土建設総計画に準じて道、市、郡の建設と開発、資源の管理を責任をもってすべきであり、これに違反して建設したり資源を開発して生態環境を破壊することがないようにしなければなりません。
 国土管理事業を全党的、全国家的、全人民的事業として強力におし進めるべきです。
 国土管理事業に転換をもたらすためには、すべての機関、企業、協同農場とすべての幹部と人民をこの事業に総動員しなければなりません。党組織と勤労者団体組織、人民政権機関は党員と勤労者に、国土管理事業がわが国、わが祖国の富強・繁栄と人民の幸福のための崇高な愛国事業であることを深く認識させ、彼らが自分の郷土の整備に主人らしく積極的に参加するようにすべきです。
 機関、企業、協同農場をはじめすべての単位に毎年、植樹や河川整理、道路整理などの国土建設の課題を具体的に明確に与え、そのとおり実行するよう要求の度を強めるべきです。青年同盟組織と中学校、専門学校、大学などの教育機関では青少年が国土管理事業に積極的に参加するよう思想教育を強化し、国土管理事業をカリキュラムに繰り入れて無条件実行するようにすべきです。
 金正日同志は人民軍部隊を視察しながら、部隊の周辺をきれいに整え樹林化したのを目にした時いちばん喜びました。人民軍部隊では駐屯地域の道路と河川を整理し、樹木を多く植えて部隊の周辺を樹林化すべきです。
 国土管理総動員期間にはすべての機関、企業、協同農場と全人民を国土管理事業に総動員すべきであり、毎年11月から翌年の3月までを山林・地下資源保護期間、3月から7月までを有用動物保護期間とし、この期間に国の自然保護事業を全党的、全国家的、全人民的事業として集中的におし進めるようにすべきです。
 国土環境保護模範郡称号獲得運動を繰り広げるべきです。市、郡では「自分の山河、自分の郷土をさらに美しく整えよう!」というスローガンを掲げて国土環境保護模範郡称号獲得運動を力強く繰り広げ、国土管理事業で革新を起こさなければなりません。国土管理事業と環境保護事業を3大革命赤旗獲得運動などの大衆運動と密接に結びつけておこなうべきです。
 国土管理事業と環境保護事業において国土環境保護省をはじめ国土環境保護機関と政権機関の責任感と役割を高めることが重要です。国土環境保護省は国の国土管理事業全般について党と国家に対して責任を負っている中央機関として、一切の国土管理事業を統一的に掌握し、党政策の要求、国家の要求に即して責任をもっておこなわなければなりません。政権機関は自分の地域内の国土管理事業をすべて掌握し、機関、企業、協同団体と人民を総動員して大胆におし進めるべきです。
 国土管理事業を全党的、全国家的、全人民的事業として強力におし進めるためには、それに対する国家的な供給が保障されなければなりません。国土管理事業は膨大な設備と資材、資金を必要とする自然改造事業です。内閣と国家計画委員会をはじめ関係機関は、国家的に国土管理事業と環境保護事業に必要な設備と資材、資金を計画化し、適時に円滑に供給しなければなりません。
 出版・報道部門では新聞、雑誌、ラジオ、テレビを通じて国土管理、環境保護に関する党の政策と科学技術知識、常識資料などを広く宣伝、普及する活動を積極的に繰り広げ、国土管理事業と環境保護事業に対する社会的関心を高めなければなりません。
 国土管理部門の科学技術を早く発展させるべきです。
 国土管理と環境保護部門の科学研究機関では強盛国家建設の要求に即して科学研究活動を強化し、国土管理事業と環境保護事業における科学技術上の問題を適時に高い水準で円滑に解決しなければなりません。特に土地保護と山林造成、道路と河川建設を科学化、近代化し、大気と水の汚染を防ぐための科学研究活動に力を入れるべきです。国土管理と環境保護部門では科学技術発表会を定期的に開き、この部門の科学技術書と雑誌をより多く発行して科学技術の発展を極力推進すべきです。
 外国、国際機構との科学技術交流も活発におこなうべきです。国土管理と環境保護部門にも、世界的な発展趨勢と外国の先進的で発達した技術を取り入れるべきものがたくさんあります。前にも述べたことですが、インターネットを通じて世界的趨勢の資料、外国の先進的で発達した科学技術資料を多く閲覧させ、代表団を外国に派遣して必要なものを多く学び、資料も収集してくるようにすべきです。国土環境保護省と関係機関では外国の科学研究機関との共同研究、学術交流、情報交換を活発に展開し、国際的な会議や討論会などに参加して進んだ科学技術を取り入れる活動を積極的におこなわなければなりません。
 国土管理と環境保護部門の科学者、技術者の陣容をしっかり固め、彼らに科学研究の条件を十分に提供し、科学技術の成果を生産と建設に適時に導入する積極的な対策を立てるべきです。
 国土管理と環境保護事業に対する監督・統制を強化しなければなりません。
 国土環境保護機関と監督・統制機関では、すべての部門と単位における国土管理と環境保護部門の党政策実行状況と法規範順守状況を常時監督、統制し、違法行為に対する法的統制の度をさらに強めるべきです。国土管理と環境保護事業に特殊はありえず、どの部門、どの単位を問わず、国土管理事業と環境保護事業については国家的統制を受けなければなりません。国土管理事業と環境保護事業に対する監督・統制をいっそう強めることができるよう、この部門の法規範と規定を全般的に検討し、現実発展の要求に即して修正、補足すべきです。
 国土管理事業に対する党の指導を強化しなければなりません。
 党組織は党員と勤労者を国土管理事業と環境保護事業に立ち上がらせなければなりません。
 国土管理事業は、人民大衆の底知れない創造力を余すところなく発揮させてこそ好ましい結果をもたらすことができます。党組織は全社会に国土管理総動員の雰囲気をかもしだし、すべての党員と勤労者が国土管理事業と環境保護事業に積極的に参加するよう、組織・政治活動を力強く繰り広げなければなりません。
 道・市・郡党の責任書記をはじめ党の責任幹部は植樹や河川整理、道路管理など一切の国土管理事業をじかに掌握し、党の立場から力強く支援しなければなりません。特に国の200分の1を受け持っている市・郡党の責任書記は、自分の市、郡の国土管理事業をりっぱにおこなえば全国の国土管理事業が順調におこなわれるということを肝に銘じ、雪道を踏み分けて進む気持ちでこの事業を大胆におし進めることによって、国土の全容を一新しなければなりません。市、郡の姿は結局、市・郡党の責任書記の責任感と能力を示す尺度となります。
 党組織は党の国土管理政策にしっかり依拠して、その実行状況を定期的に掌握して総括し、手配しなおして最後まで実行するよう、党の立場から積極的に支援しなければなりません。
 党中央の当該部署では春、秋の国土管理総動員事業が活発に展開されるよう強く掌握、指導し、毎年党的にも国家的にもそれに対する総括と評価を正しくおこなわなければなりません。道・市・郡党と当該省、中央機関の党組織では、毎年おこなわれる春、秋の国土管理総動員事業の進行状況総括を契機に山林資源と水産資源の利用、地下資源の開発における問題を同時に総括し、対策を立てなければなりません。国土管理事業と環境保護事業に関心を払わず、この事業に主人らしく参加しない傾向に対しては愛国心のない思想的問題と見なして問題視すべきです。
 党組織は国土管理と環境保護部門の幹部陣容をしっかり固めるべきです。国土管理事業と環境保護事業が正しくおこなわれるかどうかは、この事業を受け持って実行するこの部門の幹部陣容をどのように固め、彼らの役割をどのように高めるかにかかっています。党組織は、党に忠実で愛国心が強く、専門の技術知識を身につけた有能な人で国土管理と環境保護部門の幹部陣容をしっかり固め、彼らが党から任された革命の持ち場をしっかり守り、責任と役割を果たすよう正しく導かなければなりません。
 わが党は、社会主義強盛国家の建設において国土管理事業と環境保護事業に大きな意義を付与しており、全党、全軍、全人民が国土管理総動員運動をさらに力強く繰り広げ、祖国の山河を強盛国家の面貌にふさわしくよりりっぱに整備し、経済強国の建設と人民生活の向上に大きく寄与することを求めています。
 国土環境保護部門の幹部をはじめすべての幹部と人民は、党への熱い忠誠心と熱烈な祖国愛を抱き、国土管理総動員運動の炎を強く燃え上がらせて、金日成同志と金正日同志の国土建設思想と業績を固守し、限りなく輝かし、社会主義強盛国家の建設を力強くおし進めなければなりません。