9月17日、札幌市のかでる2・7(北海道立道民活動センター)において、
北海道では折しも9月6日に大きな地震がおこり、被害も広範囲におよびました。司会者からは今回の地震の震源地である安平町の「アビラ」はアイヌ語で「広くがけ崩れがするところ」という意味がある、昔から言い伝えられてきたアイヌ民族の知恵を生かしていくことが現代においても大切であるとの話がありました。
最初に、北海道日朝連帯道民会議の井上歳郎会長から挨拶がありました。井上氏は、日本において歴史認識をきちんともつことが重要になっている、日本と朝鮮の関係においても、歴史の改ざんや捏造は許してはならず、今後若い人たちに歴史の真実をしっかり伝えていかなくてはならないと強調していました。
さらに朝米首脳会談の内容について正確に把握するなど学習を深めながら、日朝連帯をどのように強めていくのかに今後の運動の力点をおきたい、10月下旬に訪朝することも視野に入れて活動をすすめていきたいと述べました。
在日本朝鮮人総聯合会北海道本部からは、訪朝中の委員長に代わって組織部長から来賓挨拶がありました。
組織部長は、アジア大会で女子カヌーの北南合同チームが初の金メダルを獲得したこと、三年ぶりに離散家族が再会したこと、開城に北南の職員が常駐する北南連絡事務所が開設されたことなど画期的なことがつづいていると誇らしく語っていました。
ついで、チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長が朝鮮民主主義人民共和国創建70周年に際して訪朝したことについてつぎのように報告しました。
急展開する朝鮮統一への動き
つづいて朝鮮大学校の韓東成学長から「自主の観点から朝鮮と世界を考える―朝米首脳会談・『世界の自主化』論とその具現―」と題して講演がおこなわれ、つぎのように述べました。
9月18日からはじまる北南首脳会談には南から政界、財界、学会、文学芸術、体育の代表
200名が同行することになっており、すでに共同の繁栄のための形ができつつあります。低い段階の連邦制の入口にきているのではないかと思います。
今回の首脳会談の直後、文在寅大統領から成果を聞いたトランプ大統領が合意して、第2回朝米首脳会談が開催されることが予想されます。
朝鮮は朝鮮戦争の終戦宣言を望んでいるのにたいし、米国は核廃棄を先にすべきだと主張し、ねじれが生じています。
今後の展望は、トランプ大統領の政権自体も不安定であり、予想不可能な部分もあります。
しかし、わたしは朝鮮の理念と政策、その具現である外交は、チュチェ思想にもとづいているがゆえに一貫しており、歴史の流れは大筋ではかわらないと考えています。
今年の年頭に発表した「新年の辞」で、「朝鮮は世界の自主化を実現するたたかいで先駆的役割を果たす」と明言したとおりに実践したのが、朝鮮首脳会談、朝米首脳会談です。
朝米共同声明には、新しい朝米関係という言葉が四回もでてきます。過去には敵対関係にあったとしても、朝鮮の自主権を尊重し、友好的にたいする国々とは関係を改善し、正常化していくとしています。
朝米首脳会談は、世界の自主化に関する朝鮮の、チュチェ思想にもとづいた理論と政策の具現であるといえます。
新たな朝米関係にむけて
講演にもとづいて参加者から感想や意見が提起されました。
北海道朝鮮学校を支える会の黒田敏彦氏は、つぎのようにのべました。
昨年の夏訪朝した際、散歩をしているときに、草取りをしているおばさんに日本から来たんですよと話しかけてみたら、手をみせてくれましたが、先の方が棒のようになっていました。米国による空襲をうけたときの傷跡でした。米国と朝鮮はまだ休戦状態がつづいていますが、これからは平和にむかい、安定してくるのでよかったと思っています。
北海道朝鮮学校の申京和校長はつぎのように述べました。
6月12日は、
参加者は、一見複雑な情勢を正しくみる視点としてチュチェ思想と、