自主性を堅持し未来をきり拓く朝鮮に学び
友好関係をきずく
沖縄で訪朝報告会が開かれる

 

 11月17日、訪朝報告会が沖縄県那覇市で開かれました。
 訪朝報告会には、チュチェ思想研究全国連絡会会長の佐久川政一・沖縄大学名誉教授、金日成金正日主義研究沖縄連絡会副代表の平良研一・沖縄大学名誉教授、チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長らが参加しました。
 はじめに主催者を代表して平良研一名誉教授がつぎのように挨拶しました。
 9月9日、朝鮮民主主義人民共和国創建70周年祝賀行事が盛大に催され、多くのマスメディアで報道されました。今年はミサイルなどはパレードには登場せず比較的穏やかな祭典であったようです。
 昨年は、朝鮮の核ミサイル開発がめまぐるしくすすみ、朝鮮の核戦略が核戦争を現実的に不可能にした、核を無力化したとも言われています。金正恩委員長は朝鮮首脳会談、朝米首脳会談を主動し朝鮮半島の平和、世界の平和への道を拓きました。
 一方で、世界は依然として混沌としています。米国の介入によりイラク、シリアなどはいまだに困難に直面しており、和平の道はまだ遠いのが現状です。
 しかし、悲観することはありません。いま自主平和をかかげる朝鮮社会主義への評価が高まり、広がりを見せています。差別と排外主義でゆれるアメリカでも社会主義へのブームが徐々に芽生えてきています。
 アメリカで社会主義がブームになる現象は、資本主義の矛盾がはげしく、若者や貧困層のあいだに変革を求める兆しがあらわれている証拠だといえるでしょう。
 世界は混迷していますが、朝鮮のかかげる自主、共生、平和の理念が世界にうけ入れられて広がる可能性が大きくなってきています。朝鮮半島における危機的状況を回避し、平和の流れをつくった金正恩委員長の活動はひじょうにすぐれたものがあるといえます。

はじめて訪朝して

 つづいて10月17日から23日まで、チュチェで結ぶ日朝友好代表団として沖縄からはじめて訪朝した3人の方からは、つぎのような訪朝報告がおこなわれました。
「朝鮮がどのような国かまったく知らない状態で訪朝しました。人民にとって何がよいことなのかを学び実践していくことがチュチェ思想である、と学びました」
 「わたしが訪朝しようと思った理由の一つは、学生時代から資本主義圏ではない国をまわってきたなかで、唯一社会主義国としてのこっている朝鮮を、実際に自分の目で見てみたいと思ったからです。
 もう一つの理由は、米軍基地に反対する運動にかかわるなかで、実際に朝鮮が攻めてくるのかを確かめたいと思ったからです。日本政府が朝鮮の脅威があるから沖縄には基地が必要であり、辺野古に基地をつくらなければいけないと主張していることに疑問を感じていました。
 結論は、朝鮮民主主義人民共和国は社会主義国として完成されつつある、洗練された国であるということです」
 「三年前にチュチェ思想と出あい学習会に参加するうちに、真の朝鮮を知りたい、ぜひ行ってみたいと思うようになりました。
 平壌空港に降り立ったとき、わたしたちをずっとガイドしてくださる二名の通訳の先生が迎えてくださり、そのにこやかな姿にすごくほっとしました」

チュチェを確立し自主の社会をつくる

 つぎに、チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長がつぎのように挨拶しました。
 フランスのエティエンヌ・ド・ラ・ボエシという人文学者が『自発的隷従論』と題する本を著しています。
 彼が問題にしているのは、たった一人の支配者に圧倒的多数の人が隷従、隷属するのはなぜなのかということです。
 隷従したほうが自分の得になるという考えがあるからです。
 現在の世界を見ても、米国ひとりが我物顔にふるまい世界の多くの国が隷従している現実があります。
 外国や一部の政治支配層に期待するのではなく、沖縄の問題は沖縄の人が、日本の問題は日本人民が、自分自身の力で解決していくことが重要です。
 沖縄県知事選の勝利を今後のたたかいに活かしていくためには、沖縄の自主的な心をはぐくむ闘争を強めていくことが大切ではないでしょうか。
 参加者からは、もっと朝鮮の正しい姿を伝えていきたい、チュチェ思想について学習を深め多くの人に広めていこうとの意見がだされ、参加者一同で確認しました。