チュチェ思想と自力更生で進む朝鮮に学ぶ

金日成金正日主義研究関西連絡会が大阪で研究会―

2月22日、アウィーナ大阪において金日成金正日主義研究関西連絡会の研究会が開かれました。

研究会には家正治・神戸市外国語大学名誉教授、大野進・全港湾関西地本委員長をはじめチュチェ思想研究者や日朝友好人士が参加しました。

家名誉教授が主催者挨拶をおこない、金正恩委員長の誕生を祝賀して沖縄で開かれた「チュチェ思想新春セミナー」に参加した感想をつぎのように述べました。

沖縄には今回で二回目の訪問であり、思い入れがあります。前回は戦跡地をはじめとした場所を訪ねました。沖縄には戦後も日本全国の米軍基地の約7割が集中しています。軍事的にも象徴的な沖縄でセミナーが開催されたことに意義があります。

セミナーでは、二つの報告がおこなわれました。一つは、平良研一・沖縄大学名誉教授の「社会主義強国建設の生命線としての教育事業について」、もう一つは、李英洙・在日本朝鮮社会科学者協会会長の「自主平和を主導する金正恩委員長と朝鮮半島情勢」です。

教員は、社会主義建設において究極に求められる全社会のインテリ化に奉仕する教育者でなければなりません。教育内容や方法の改善など朝鮮では具体的に示されています。

いま、金正恩時代の新しい歴史をきり拓く段階にはいっています。2020年は朝鮮労働党創建75周年などの大きな歴史的行事が予定されています。朝鮮は2020年から正面突破戦できびしい試練と難関を克服して自力繁栄の活路をきり拓く新しい段階、朝米対決で最終決着をつける総力戦をくりひろげる歴史的段階に移行したといえます。

正面突破戦を経済部門で

つぎに、金日成金正日主義研究関西連絡会事務局長の三上太一氏が昨年暮れにおこなわれた「朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会に関する報道」についてわかりやすく解説しました。

総会の特徴を一言で言うと、情勢が好転するのを待つのではなく、正面突破戦を展開すべきだということです。チュチェ思想は、ただ待つのではなく前進して問題を解決していくという思想です。もう少し有利な状況になるのではないかと待ってみたり、誰かがやってくれるだろうからその後についていこうという思想ではありません。敵も平和を願っているのではないかという幻想やいずれ制裁も解除されるのではないかという未練を捨て、自力更生を基本として社会主義建設をすすめていこうということです。

正面突破戦の基本戦線は、経済部門です。経済活動体系と秩序を合理的に整備し、統一的指導と戦略的管理を実現するための強力な対策を講じることが必要です。内閣が経済司令部として自分の責任を十分に果たすようにしなければなりません。内閣の活動はすなわち党中央委員会の活動であり、党中央委員会の決定の実行はすなわち内閣の活動です。

保健医療は、人民がわれわれの制度の優越性を肌で感じることができる社会主義のイメージの主要徴表です。金正恩委員長は、主席、総書記がもたらした社会主義保健医療が自分の本態をまもり、保健医療部門の物質的技術的土台を強固にし、すべての医療従事者をかぎりない人間愛と高い医療資質を備えた労働党の赤い保健医療戦士に育てるための重要な問題であると呼びかけました。

金正恩委員長の時代になって8年間、金正恩委員長は金日成主席と金正日総書記の遺志を受け継ぎ党の指導的役割をいっそう高めるよう尽力してきました。

また、金正恩委員長は、革命家が革命をおこなうためには人民から受ける高貴な信頼を生の全部として受け入れるべきだと述べています。

すべてにチュチェ思想がつらぬかれています。チュチェ思想にもとづく社会主義の像、党と人民の関係をいっそう明確にした歴史的な大綱と言えます。

全港湾関西地本委員長の大野氏は、「アメリカとの緊張関係のなかで朝鮮は一大決心をしている。金正恩委員長もいろんな選択肢があるなかで第7期第5回総会で徹底的に議論し、経済面でも科学技術でも最高水準をめざして新しいモデルを示して道筋を明らかにしている。経済制裁を周辺諸国から受けながらも自前の経済活動できり拓いている。朝鮮人民は一人になってでもたたかうという強い意志がある。アメリカが朝米関係の決算を躊躇すればするほど朝鮮の威力は拡大し強大になっていく。アメリカの軍事的圧力や経済制裁にたいして朝鮮は何の影響も受けない状況をつくりだしている」と述べました。

他に、朝鮮は内部がかたく団結しており、まったく隙をみせない、正面突破戦で堂々とたたかっている、医療においても社会主義医療の優越性を余すところなくしめしている、世界最高基準で誰もがうらやむ社会主義を建設しているという意見もだされました。

研究会は、チュチェ思想と自力更生ですすむ朝鮮に学び、生活と活動に活かしていくことが求められているとしめくくられました。