沖縄でチュチェ思想と最近の情勢に関して研究会が開かれる

―新型コロナウイルス問題をめぐる動きについて意見交換―

 

3月21日、那覇市のホテル東横イン旭橋駅を会場にして、金日成金正日主義研究沖縄連絡会主催の研究会が開催されました。

研究会には大学教授、医師、市議会議員、辺野古の運動をすすめている市民活動家など各界人士が参加しました。

最初に司会がつぎのように挨拶しました。

昨年末に開催された朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会のなかで金正恩委員長が強調した内容で印象的な言葉は、「正面突破戦」です。その基本思想、基本精神は、情勢が好転することを座視するのではなく、正面突破戦を展開するということです。これは、ただ待つのではなく前進してみずからの力で問題を解決していくというチュチェ思想の内容です。

金正恩委員長は、米国が平和をもたらしてくれるのではないかと幻想をいだいたり、経済制裁を解除するのではないかという未練をもったりしてはいけないと強調しています。あくまでも、自国の人民に依拠して自力更生で社会主義建設をすすめるということです。

新型コロナウイルス問題をチュチェ思想の立場から考える

つづいて平良研一・沖縄大学名誉教授が、チュチェ思想にもとづいて対策を講じるならば、民衆の立場でコロナウイルス問題を解決していくことができるとして、つぎのように述べました。

高度な医療や保健体制を整え、専門家集団により感染のメカニズムなどを研究して万全の体制でのぞむならば、現状を打開し感染をおしとどめることができるはずです。

朝鮮では医療体制を整え、医薬品の開発に全力をそそいでいます。

アメリカに隷従している日本は、武器を爆買いして莫大な無駄使いをしています。戦争の道具、人殺しの道具である武器に莫大な資金をつぎ込むのではなく、医療体制の整備にそそぎ、人類の知恵をもってウイルスとたたかうことに全力をそそがなければなりません。

安倍政権はさまざまな不祥事をおこし腐敗しきっています。安倍政権は、いまのパニック状況を利用し、民衆の不安、危機感をあおることによって、自己の政権にたいする不満や怒りから国民の意識をそらし隠ぺいしようとしています。

安倍政権は国民を守る立場に立ってコロナウイルス問題に対処するのではなく、自己の政治的支配を強め戦争体制を構築することに利用しようとしているのです。

社会的な混乱を防ぐために国家権力の統制が必要だと言ってコロナ特措法がだされました。コロナ特措法は、非常に危険な方向にむかう可能性がある特別措置法です。

新型コロナ特措法にもとづいて緊急事態宣言がだされれば、民衆の自由と人権を束縛する方向にむかっていく可能性があります。

新型コロナウイルス問題の裏に危険な動きがあることをみぬいていくことが大事だと思います。

その後、意見交換をおこないました。

安倍政権は沖縄県民の意見は聞かず、軟弱地盤の存在など都合の悪いことは遠くへ飛ばそうとしている、しかし県民は歌や踊りをしながらたたかいを楽天的におこなっている、沖縄の人たちは力が強く元気がある、だから沖縄のたたかいは負ける気がしないとの意見がありました。

また、沖縄の基地問題は原発問題と同じく日本全体の立場で解決していかなくてはならない、朝鮮との友好運動も東アジア全体と結びつけて考えなくてはならない、朝鮮の3・1独立運動や韓国での光州事件などを知り、朝鮮の人たちと交流したいとの意見もでました。

日本はアジアの国々と戦争するのではなく話し合いで解決することが大切です。

懇親会では沖縄の運動や朝鮮のこと、たがいのことなどを話しあい親しく交流を深めました。