自主偉業の正当性と自らの力を信じてすすむ

―福島訪朝者の会主催の研究会で住谷圭造氏が講演―

6月17日、郡山市労働福祉会館において福島訪朝者の会主催の研究会が開かれました。

研究会には、チュチェ思想研究者や日朝友好人士が参加しました。

研究会では、福島訪朝者の会の住谷圭造会長が、朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会における金正恩委員長の報告「われわれの前進をさまたげるあらゆる難関を正面突破戦によってきりぬけていこう」について講演しました。

住谷氏は、冒頭、総会が昨年12月28日から31日まで4日間、参加規模もこれまでになく大規模に開催され討論されたものであること、毎年なら1月1日に「新年の辞」として発表されてきたが今回はちがっていることなど、報告の特徴について述べました。

アメリカにたいして一切の幻想をもたない

金正恩委員長は、アメリカがわが国家の根本的利益に反する要求をもちだして脅迫さながらの態度をとっているため、朝米間の膠着状態が不可避的で長期性を帯びている、アメリカが朝鮮にたいする敵視政策を撤回して問題を解決するような状況はまったくないという情勢の判断を示しています。

正面突破戦において基本戦線はいわゆる経済部門の強化だと指摘しています。国の経済土台を再構築し、可能な生産潜在力を最大限活用して、経済の発展と人民の生活に必要な需要を円滑に保障することを、現在経済部門に提起される当面の課題として提示しています。

また、自分の力を信じないその場しのぎ式の投資、自分自身の潜在力に依拠しないその日暮らし式の投資、そのような底の抜けた壺に水を注ぐような中身であってはならないということを指摘しています。

金正恩委員長は、アメリカが第二次世界大戦後、朝鮮を「悪の枢軸」、「核先制攻撃の対象」と規定し、非人間的な制裁と持続的な核の威嚇をくわえており、アメリカの対朝鮮敵視政策によって朝鮮半島情勢が危険かつ重大な段階に達していると指摘しています。

また、アメリカはシンガポール朝米共同声明のときに、米韓合同軍事演習は中止すると公約したにもかかわらず、その後も数十回おこなったり、先端戦争装備を南朝鮮に搬入して軍事的威嚇をおこなったりし、アメリカの野望にかわりはないということが政治的な情勢の認識である、と再度指摘しています。

朝鮮は、対アメリカ政策として核開発や大陸間弾頭ミサイル(ICBM)の発射実験はしているけれども、朝鮮が核軍縮と核拡散防止のために努力していることにもアメリカは水を差しているではないかと指摘していると思います。

対抗措置だといえますが、科学技術の成長が何よりも貴重な成果だった、国防科学部門と軍事工業部門に最大の力を入れながら、より高くより速く、というスローガンをかかげてこれまで以上に全力をあげて完璧につらぬいていこうという指摘がされています。

主席や総書記の思いを引き継いで

党をどう強化していくのかというのが、最後に指摘されています。金正恩委員長は、最高責任者となって以降8年間、主席と総書記の遺訓を守って、チュチェの革命偉業を高くかかげて党の強化をしてきたということを強調しています。そして最後に、朝鮮人民は史上かつてない長期的なきびしい環境のもとでも、自力で生きぬく方法、敵と困難にうち勝つ方法、自分の尊厳と権利を守る方法を学んだとして、かならず自力富強、自力繁栄して、国の尊厳を守り、帝国主義をうちのめすというのがわれわれの強い革命的信念である、という決意を示しています。

金正恩委員長の指導のもとで開催された総会は、朝鮮人民の確固たる信念と意志を保持し、革命偉業の正当性と自分の力をかたく信じてすすむチュチェ朝鮮の攻撃精神を全世界にとどろかした歴史的な大会として、わが党と祖国の歴史に燦然と光を放つであろうとまとめています。

半年前の報告とはいえ金正恩委員長は、現在の流れにたいし的を射た指摘をしていると思います。(文責編集部)