金正日総書記の生誕80周年を祝賀し
高知でチュチェ思想セミナーが開催される

金正日総書記生誕80周年を祝賀し、2月12日、高知市において高知チュチェ思想研究会の主催、チュチェ思想国際研究所の後援によってチュチェ思想セミナーが開催されました。

セミナーには、アジア・チュチェ思想研究所理事の家正治・神戸市外国語大学名誉教授、チュチェ思想国際研究所事務局長の尾上健一氏、高知チュチェ思想研究会代表の大峰勝氏をはじめとする北海道から沖縄にいたる全国各地と地元高知のチュチェ思想研究者や日朝友好人士が参加しました。

集いでは、まず主催者を代表して、高知チュチェ思想研究会代表の大峰勝氏が全国からの参加者に感謝の挨拶を述べ、本集会がチュチェ思想と朝鮮社会主義にたいする理解を深め、チュチェ思想研究活動と日朝友好運動をいっそう積極的に繰り広げる機会になれば幸いであると述べました。

はじめに朝鮮社会科学者協会から本集会に寄せられたメッセージが披露されました。

つづいて、神戸市外国語大学名誉教授の家正治氏が来賓挨拶をおこない、つぎのように述べました。

わたしが教壇に立って国際法を教えるようになってから50年を超える。国家と国家の関係を民主化するために既に50年前に友好関係宣言が国連で採択されている。しかし、いまだに国際社会において戦争はなくならず、日本においても憲法「改正」の動きなど反動化がすすんでいる。こうした動きをただ傍観しているだけでは平和を実現することはできない。イェーリングが「たたかいのなかに汝の権利を見出せ」と述べたように、権利を行使するためには闘争が必要である。チュチェ思想に学び、国際社会の民主化のために、みなさんとともにひきつづき努力していきたい。

来賓としてまた、在日本朝鮮人総聯合会中央本部国際統一局長の徐忠彦氏がつぎのように挨拶しました。

金正日総書記は、ソ連東欧社会主義が崩壊し、米国の一極支配体制がつくられるなか、先軍政治と苦難の行軍を通して社会主義を死守しただけでなく、党・軍・人民が一心団結して社会主義を強化発展させた。ここに金正日総書記の最大の功績がある。

つぎに島根県立大学教授の福原裕二氏が「北東アジアの平和と日朝関係の今後」と題して、つぎのように講演しました。

日朝間における国交正常化の問題、日韓間における元徴用工の問題など日本と周辺諸国の間には、さまざまな懸案問題がある。日本は、こうした問題について真面目に解決しようとするのではなく、相手のせいにして開き直ってきた。しかし米国の軍事プレゼンスが弱まることによって、これまで隠されてきた日本と周辺諸国の問題が露出するようになってきた。

日本の多くの人々はアジア諸国において「反日」が強まっていると考えているが、そもそも「反日」とは日本帝国主義に反対するという意味であり、日本人に反対するという意味ではない。わたしたちは、そのことを正しくとらえ、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、平和と繁栄のために力を尽くさなければならない。

日本においては、朝鮮に行ったことがない者によって朝鮮を誹謗中傷する悪宣伝が執拗におこなわれて偏見や誤解が植えつけられている。わたしは今後も朝鮮を訪問し、朝鮮の正しい姿を伝えるようにしていきたい。

つぎに、朝鮮大学校政治経済学部助教の徐順愛氏が「金正日総書記の思想と業績について」と題して、つぎのように講演しました。

偉大な思想は偉大な現実を生むと言われるように、人民大衆の運命開拓において領袖の思想理論活動は決定的な意義をもつ。金正日総書記は、このことを肝に銘じ、従来の思想を全面的に総括する作業をおこない、金日成主席の革命思想をチュチェの思想、理論、方法の全一的体系である金日成主義と定式化した。

金正日総書記はまた、チュチェ思想を全面的に体系化し、チュチェの哲学原理、社会歴史原理、指導的原則を明らかにした。

金正恩総書記は、金日成主席と金正日総書記の革命思想を金日成金正日主義と定式化した。また金日成金正日主義の本質は人民大衆第一主義であると明らかにした。こうして金日成金正日主義はいまや、世界の自主化をめざす人民大衆のたたかいの大きな原動力になっている。

金正日総書記の業績はまた、強盛大国すなわち思想、軍事、科学技術強国を建設する土台をきずいたことである。

金正日総書記の徳性は、人民の喜びと幸せをすべての基準にしたところにある。

最後に集会のまとめをチュチェ思想国際研究所理事の韓東成朝鮮大学校学長がおこない、金正日総書記の人民的品性と関連して訪朝したときの体験談を述べました。

わたしが訪朝して金正日総書記とともに宴会に参加したとき、在日朝鮮学生の一人が母親をなくしたことを知った金正日総書記は、彼のところに来て、党があり、祖国があり、朝鮮総聯があるから心配しないようにと言って励ましてくれました。





その後、文芸が披露されました。

最初に藤間流名取の大竹君江氏と松井菜摘氏が「舞」と題する日本舞踊を披露しました。

荘重な琴や笛の音色をバックに、黒の留め袖に身を包み扇を手にした二人の威厳ある姿は、新しい春の訪れを祝うにふさわしいものでした。

つぎに名古屋大学大学院博士課程のナドミド・バヤルド氏が、モンゴルの伝統的な音楽であるホーミーと口笛を披露しました。

広大な草原のなかで繰り広げられた出来事を連想させる勇ましい音楽に参加者は引き込まれ、大きな拍手を送りました。

つづいて日朝音楽芸術交流会会長の池辺幸惠氏が歌とピアノの演奏を披露しました。

最初に朝鮮の美しい自然をうたった「鯉明水の朝」、つぎにアリラン変奏曲、そして「ナエオモニ(私の母)」をうたいました。さらには小笠原美都子さんを偲んで「さくら貝の歌」を、最後に日朝友好の進展を願って「きっと明日は」を披露しました。

最後に地元高知の武田さん一家が、「真実を見つめる目」と題してギターの演奏で歌を披露しました。

会場の参加者は、武田さん家族の歌に合わせて大きな手拍子を送りました。

集会は、チュチェ思想の研究普及活動をいっそう積極的に推し進め、朝鮮社会主義の正しい姿を広く知らせていく契機となりました。