台頭する反帝自主勢力と朝鮮社会主義
―チュチェ思想と米国のアジア戦略に関する研究会が大阪で開かれる―
7月2日、大阪市の高津ガーデンにおいて金日成・金正日主義研究関西連絡会の定例研究会が開かれました。
研究会には、金日成・金正日主義研究関西連絡会の共同代表である家正治神戸市外国語大学名誉教授、チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長、日朝音楽芸術交流会の池辺幸惠会長らが参加しました。
研究会では、ヨーロッパでおこなわれている戦争の本質や背景と関連し、米帝国主義の世界戦略やNATO(北大西洋条約機構)首脳会合の内容に関して講演と討論がおこなわれました。また反帝自主勢力が台頭する世界において、チュチェ思想にもとづき自主の道を堂々とすすむ朝鮮社会主義の現状と展望についても講演がおこなわれました。
日本の自主化、国際社会の民主化が重要
研究会では家正治名誉教授が挨拶し、つぎのように述べました。
現在、日本国憲法九条の平和的条項をはじめとして、憲法についてさまざまな論議がおこなわれています。
戦後日本の原点であり、憲法にも謳われた軍国主義の払しょくと民主主義の確立に反することがすすんでいるのが日本の状況ではないかと思います。
憲法では、為政者、天皇、国会議員などには憲法尊重擁護義務があると規定されています。しかし、憲法から逸脱して憲法を変えようとの論調があります。
憲法が保障する自由及び基本的権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければなりません。
最近国際社会において力対力の対決、軍国主義が顕著になってきています。
現時点では世界の自主化、日本の自主化、民主化が重要になっています。日本の自主化、世界の民主化に向けて、日常的な努力が大切だと思います。
社会主義の全面的発展に向かってすすむ朝鮮
研究会では「朝鮮社会主義の全面的発展の展望」と題して朝鮮大学校の朴明教授が講演しました。
朴教授は、朝鮮は共産主義を現実的な目標として再設定し、昨年一月の朝鮮労働党第八回大会以降、社会主義の全面的発展に向けて前進していることについて金正恩総書記の著作を引用しながら詳細に述べました。
またチュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長が挨拶し、世界ではロシア制裁に賛成する国はわずかであり、多くの国が大国に従属せず自主的にすすもうとしており、これが現時代の流れであると述べました。
参加者は、世界は自主の方向にすすんでいること、そのなかでも朝鮮がチュチェ思想にもとづいて社会主義建設を前進させていることについて理解を深めました。