金正恩総書記の誕生を祝賀して
自主と平和のためのチュチェ思想全国セミナー
沖縄で開催

1月6日、沖縄において自主と平和のためのチュチェ思想全国セミナーが、金日成金正日主義研究全国連絡会の主催で開かれました。

セミナーには、住谷圭造・金日成金正日主義研究全国連絡会代表世話人、尾上健一・チュチェ思想国際研究所事務局長、平良研一・沖縄大学名誉教授をはじめ北海道から沖縄に至る全国各地のチュチェ思想研究者、そして在日外国人が参加しました。

セミナーは金正恩総書記の誕生を祝賀し、チュチェ思想研究普及活動を積極的におしすすめることによって自主的で平和な日本と世界をきずいていこうと開かれました。

セミナー会場で配布されたパンフレットには、新年に発生した能登半島地震の被災者に金正恩総書記が見舞い電報を送った記事が掲載されました。

また、ラモン・ヒメネス・ロペス・チュチェ思想国際研究所理事長からは新年の挨拶が、マッテオ・カルボネリ・ヨーロッパ・チュチェ思想研究学会書記長からは地震災害に対する見舞いのメールが、サミール・ディアブ・レバノン・チュチェ思想研究会会長からは、いまパレスチナとレバノン南部を占領した帝国主義に対するたたかいをおこなっているさなかにあるとの連帯のメッセージが寄せられました。

セミナーは、住谷圭造・金日成金正日主義研究全国連絡会代表世話人の開会挨拶で幕を開けました。

セミナーは講演に移り、はじめに平良研一・沖縄大学名誉教授が「沖縄基地問題とチュチェ思想について」と題して、つぎのように述べました。

沖縄の基地問題は、辺野古新基地建設に象徴されており、沿岸の埋めたてをめぐる問題は、環境破壊、日本の政治の拙劣さ、醜さを映す鏡となっている。

政府は辺野古の新基地建設に反対する県民の声に全く耳を傾けようとせず、国の力で強制的に工事をすすめようとしている。国家権力によって地方自治の精神を排除し、住民の要求を踏みにじる暴挙は許されるものではない。

朝鮮では、民衆を第一に考え、民衆の自主的要求を実現していく民衆本位の政治がおこなわれている。お互いが信頼し、助け合い、意識性、創造性を育み、発展させていくことによって国を豊かにし、大衆にも還元する社会が、チュチェ思想によって創出された真の平等で民主的な社会である。

つぎに、朴明・朝鮮大学校教授が「チュチェ思想に基づく社会主義・共産主義建設の現在地」と題して、つぎのように述べました。

朝鮮では現在、思想、技術、文化の三大革命をすべての地域、部門、単位でおし進めることによって社会主義を全面的に発展させるという理論をうちだし、実現しつつある。

共産主義社会の表徴、面貌についても、物質的豊かさだけではなく、社会にどれだけ徳と情と愛があふれているのか、人民がどれほど睦まじく親しく、まごころを尽くして思いやりあうのか、という見地から明らかにしている。

チュチェ思想は、人間の本性は集団主義であることを明らかにしている。集団主義は社会主義・共産主義思想の核心である。

チュチェ思想に基づき、社会主義を全面的に発展させることによって社会主義の完全勝利を勝ち取り、共産主義の高い段階を築こうとしているのが朝鮮社会主義の現在地と言える。

つぎに儀保唯・弁護士が「日朝友好と沖縄のたたかい」と題して、つぎのように述べました。

私は沖縄・名護の出身で、おじいやおばあから戦争の悲惨さについて話を聞いてきました。12~13年前には高江のヘリパッド基地建設に反対してたたかう人々とそれを弾圧する権力の暴力を身近でみてきました。

沖縄の在日米軍基地が朝鮮と深く関連していることについてはよく知りませんでしたが、訪朝して日本の軍事基地が朝鮮に向けられたものであることを知るようになりました。

朝鮮の人々は、民族の自主と尊厳を高く掲げて、米国の侵略を防ぎ、自力で社会主義建設をすすめていることに誇りをもっています。日本が朝鮮を植民地化したことを反省するのであれば、琉球王国が日本に主権を奪われた事実をそのままにしていいのかと考えるようになりました。

辺野古新基地建設をすすめる日本政府の態度は、沖縄を対等に扱っているとは思えません。植民地主義に反対する運動として琉球独立運動に取り組んでいきたいし、それにつながる基地反対運動にも取り組んでいきたいと思います。

最後に、石川元平・沖縄県教職員組合元委員長が閉会の挨拶をおこないました。

新春芸術公演

セミナー終了後、芸術公演がおこなわれました。

最初に、ティーダが「安里屋ユンタ」「てぃんさぐぬ花」「島唄」「島人(しまんちゅ)ぬ宝」など沖縄の人々に親しまれてきた歌をうたいました。

また「遊(あし)び庭」「結(ゆい)まーる」などでは、会場の参加者とともにかけ声をかけあい、手ぶりを交えて一緒に楽しみました。

つぎに田島美智子さんと宇保朝美さんによる八重山舞踊が披露されました。前半は黒島節(くるすぃまぶし)という祝儀歌、後半は黒島口説(くるしまくどぅき)という土地賛歌で、生活をユーモラスに表現したものでした。

遠山洋子さんは、チュチェ思想国際研究所初代理事長の安井郁先生が、自分の生涯の思いを青年に託してうたった短歌を美しいメロディーに乗せて歌いました。そして日本の演歌を中心にして人々が一生懸命生きている思いやたたかう人々へのエールを送りました。

新しい年の冒頭に開かれた自主と平和のためのチュチェ思想全国セミナーは、チュチェ思想研究普及活動を促進することによって、自主と平和のためにたたかう日本と世界の人々を励まし、連帯していくうえで大きな意義をもつものとなりました。