金正日総書記生誕記念チュチェ思想と平和に関するセミナー
大阪で開催

2月11日、大阪において金正日総書記の生誕を記念してチュチェ思想と平和に関するセミナーが、金日成金正日主義研究全国連絡会の主催で開かれました。

セミナーには、家正治・金日成金正日主義研究全国連絡会代表世話人、尾上健一・チュチェ思想国際研究所事務局長をはじめとして全国各地のチュチェ思想研究者が100余名参加しました。

はじめに家正治氏が開会の挨拶をおこない、つぎのように述べました。

最近、国連事務総長が現在の世界において欠けているのは平和であると述べ、国際司法裁判所がガザにおけるイスラエルの大量殺戮の中止を求める勧告を出したことを取り上げ、自主的な世界を実現していくうえで本日の集まりが重要な意義をもつものになると思うと述べました。

つぎに夫永旭・在日本朝鮮人総聯合会大阪府本部委員長が来賓挨拶をおこない、つぎのように述べました。

米日韓の戦争策動によって朝鮮半島情勢が極度の緊張状態におかれているなかで、朝鮮民主主義人民共和国は大韓民国を敵国とする方針転換をおこなった、反米自主を求めるたたかいをともに連帯してすすめていきたいと述べました。

セミナーでは李英洙・在日本朝鮮社会科学者協会会長が「金正恩総書記の新しい近未来構想」と題して講演し、つぎのように述べました。

昨年12月26日~30日の朝鮮労働党中央委員会第8期第9回総会拡大会議と今年1月15日の朝鮮民主主義人民共和国第14期第10回会議でおこなった施政演説において金正恩総書記は、朝鮮労働党第8回大会で打ち出した5か年計画を遂行するためのたたかいで大きな成果が収められたと総括したうえで、今後2年の間に社会主義の全面的発展のためのたたかいを加速化させ、社会主義の完全勝利をめざす新しい段階をきり拓く展望を明らかにしました。

第8回党大会以降3年間のたたかいで達成した成果の一つは、国防分野だけでなく経済と文化のすべての分野が同時に発展し、首都だけでなく地方もともに変貌し、都市と村、山河だけでなく、人々の思想・精神の面においても大きな変化をもたらす社会主義全面発展の時代をきり拓いたことです。

また主体的な力、内的原動力を強化することに百戦百勝の秘訣があるというチュチェ思想の真理、勝利の方程式が実証されたことです。とりわけ大衆的な愛国運動が活発に繰り広げられる過程で、党と革命、祖国を先に思い、国の困難を克服するのに役立てようとする熱烈な心を抱いた愛国者の大集団が成長したことはもっとも大きな政治的成果です。

金正恩総書記はまた、米帝国主義が日本と韓国の傀儡政権を引き入れ朝鮮半島において戦争がひき起こされる可能性が現実化するなかで、敵のいかなる選択にもそれを圧倒する強力な実力行使で圧倒すること、そして対南政策を方向転換することを打ち出しました。

80年に及ぶ朝鮮半島の分断の根本原因は米国にあります。米国の植民地属国となり、朝鮮を「崩壊」させよう、「吸収統一」などと叫び続けてきた相手を統一の相手とみなすのではなく、同族関係、同質関係ではない敵対的な関係、交戦国関係として位置付けたのです。

李英洙氏は、「目は現実を見るが、信念は未来を見る」という金正日総書記の言葉を引用しながら、朝鮮人民は未来を確信し、実際の闘争で未来を創造しながら力強いたたかいをすすめているとしめくくりました。

つぎに「国境を越えて、:パレスチナ人のアイデンティティ」と題して在日パレスチナ人で博士のタスニム・カコラ氏が講演し、つぎのように述べました。

パレスチナでは土地を奪われ、国旗さえもないものにしようとされるなかで、緑と赤と黒の色でデザインされた国旗の代わりにスイカを抵抗の印として表すようにしていました。

私はパレスチナ人とヨルダン人の父母の間に生まれ、ヨルダンで育ちました。

パレスチナ人は紀元前からパレスチナの地に住み、独自の文化をもっていたことが発見された遺跡でも示されています。

ヨルダンにおいてパレスチナ人はヨルダン国籍を取得することが難しい状況があります。しかし私はパレスチナ人であるとともにヨルダン人であるという自覚をもって生きています。

世界各地にいるパレスチナ人は今も同じようにパレスチナ人としての自覚をもって生きたたかっています。

閉会挨拶を鈴木敏和・金日成金正日主義研究東海連絡会世話人代表がおこない、つぎのように述べました。

チュチェ思想を信念化すれば未来が見えるといえます。

かつてナチスはユダヤ人をゲットーに押し込め、日本も三光作戦などで多くの人を虐殺しました。パレスチナ人は長い間、ガザに押し込められ虐殺されています。日本においても政府によって朝鮮人虐殺をなきものにしようとすることがおこなわれています。

パレスチナ人民とも連帯してたたかいをすすめていきましょう。

芸術公演

セミナー後、金正日総書記生誕を祝賀して芸術公演がおこなわれました。

最初に池辺幸惠・日朝音楽芸術交流会会長が出演し、ピアノ演奏しました。

池辺さんは、阪神淡路大震災のときにつくられた「幸せ運べるように」をいまも各地で苦労している人々への思いをこめて演奏しました。

そして朝鮮で「苦難の行軍」時期に金正日総書記のもとにすすめられた社会主義建設を描いた劇映画の挿入曲「故郷のから松」を演奏しました。

つぎに金貞淑・在日本朝鮮文学芸術家同盟東海支部顧問が金正日総書記の指導した社会主義建設の時期につくられた「明けないで平壌の夜よ」をピアノ独奏しました。

遠山洋子・日朝音楽芸術交流会副会長が登場し、金貞淑さんの伴奏で独唱しました。

最初に、チュチェ思想国際研究所初代理事長の安井郁先生が生涯の夢を青年に託して詠んだ短歌をうたいました。

そして日本の唱歌や朝鮮の歌、そして世界の歌をうたいました。

つぎに大阪朝鮮歌舞団が登場し、金正日総書記が学生時代につくった「朝鮮を輝かさん」をうたったのをはじめ、朝鮮民謡をバックに華やかな舞踊を披露し、会場の参加者はいっしょになって手拍子をし、大きな拍手を送りました。

最後に、こんにちの発展する朝鮮社会主義を導く金正恩総書記への感謝の思いを込めて「この世に羨むものはなし」をうたいました。

チュチェ思想と平和に関するセミナーは、金正日総書記の生誕を祝賀しチュチェ思想を広範な人々に広め、平和な世界を実現していくうえにおいて大きな意義をもつものとなりました。