金正恩総書記の誕生を祝賀して
チュチェ思想新春セミナー 沖縄で開催

1月12日、那覇市において金正恩総書記の誕生を祝賀してチュチェ思想新春セミナーが、金日成・金正日主義研究全国連絡会の主催、チュチェ思想国際研究所の後援で開催されました。
セミナーには、チュチェ思想国際研究所事務局長の尾上健一氏をはじめとする全国各地のチュチェ思想研究者、高良鉄美・参議院議員や仲村芳信・沖縄大学名誉教授など沖縄の各界各層の人士を含む100名近くの人々が参加しました。
セミナーでは最初に、朝鮮社会科学者協会から届いたメッセージが紹介されました。
セミナーにはまた、レバノン・チュチェ思想研究会のサミール・ディアブ会長、そして沖縄大学名誉教授の平良研一氏からもメッセージが寄せられました。
最初に仲村芳信・沖縄大学名誉教授が開会挨拶をおこないました。

仲村教授は、新春セミナーを沖縄で開催できたことに感謝する言葉を最初に述べ、次のようつづけました。
80年前4歳で地獄のような沖縄戦を生き延びた戦争体験者として、パレスチナとウクライナで戦争が続いていることに心を痛めています。軍事力の増大は破壊と殺戮をもたらすだけであり、平和をつくる努力をしなければなりません。
沖縄には地域のコミュニティや共生を大切にする心があり、それはチュチェ思想の内容にも通じるものがあります。今後、金日成・金正日主義、チュチェ思想がますます広く発展し、世界平和に貢献していくよう願っています。
つぎに高良鉄美参議院議員が、来賓挨拶をおこないました。

高良議員は、かつて第2次世界大戦において日本の敗北が明確になり、ポツダム宣言が出されたが、日本がそれをすぐに受け入れなかったために原爆が投下されたし、沖縄戦でも多くの犠牲が出たと述べ、真実が隠されているなかで、まちがっていることはまちがっていると主張していくことが大事であると述べました。そしてウクライナにロシアが兵を送ったのはロシア系住民が虐殺されていたからであり、ロシアを非難する決議を国会で採択したとき、私は反対して退席したと述べました。また在日朝鮮人だけ高校無償化や幼保無償化の対象から除外されているのは人権問題であり、許しておくことはできないと指摘し、朝鮮のミサイル発射を非難する決議にたいしても一人で反対して全会一致で決議が採択されることを阻止したと述べました。そして朝鮮やロシアの脅威を口実にして日本の軍備が拡張されている問題にたいして共にたたかっていきましょうと訴えて挨拶を終えました。
セミナーでは、鎌倉孝夫・埼玉大学名誉教授が、「現代帝国主義とチュチェ思想の意義」と題してオンラインで講演しました。

鎌倉教授は、はじめにウクライナにロシアが軍隊を派遣したのは、ゼレンスキー大統領が長い間、東部地域に多く居住するロシア人に対する弾圧を続けてきたからであり、NATOの軍事的脅威を感じているからであると明らかにしました。
そしてイスラエルにおいてはパレスチナ人を抹殺するためのホロコーストがおこなわれているし、朝鮮にたいしても日米共同統合実動演習がおこなわれていると述べました。
そしてこのように第3次世界大戦の危機がもたらされている元凶は、戦争によって莫大な利益を上げている米軍産複合体=死の商人に他ならないと指摘しました。
鎌倉教授は、昨年、朝鮮とロシアが締結した「朝ロ包括的パートナーシップ条約」を紹介しながら、戦争を阻止し、平和を守るたたかいの先頭に朝鮮が立っていると述べ、その思想的根拠としてのチュチェ思想に学ぶことが今いっそう重要になっているとして講演を締めくくりました。
金正恩総書記の革命思想は為民献身を核心とする人民大衆第一主義
セミナーでは、つぎに朴明・朝鮮大学校教授が「金正恩総書記の革命思想とその具現―2024年訪朝報告」と題して、昨年10月~11月に訪朝し学んだ内容について、写真を紹介しながらわかりやすく報告しました。

朴教授は、はじめに金正恩総書記の革命思想を体系化、理論化することが提起されるようになったのは、朝鮮人民自身が発展する現実を実感し、金正恩総書記の革命思想の真理性、生活力を知り、総書記の構想、要求を実現していくためには、それを学ばなければならないという人民自身の要求から出ていると述べました。
朴教授は、つぎに金正恩総書記の革命思想の本質は、為民献身を核心とする人民大衆第一主義であると述べました。
人民大衆を天のように最も高い地平に押し上げたうえで、その人民大衆に献身することを提起しているのが、「為民献身」です。
朴教授は、為民献身する金正恩総書記の活動について昨年夏におきた朝鮮北部地域の水害に対して自ら現地に赴いて復興建設を指導する姿や短期間に建設された住宅を写真を使って紹介し、朝鮮では水害にあった人を「水災民」というが、いま「水福民」という言葉まで生まれるようになったと述べ、人民がほんとうに喜んでいると述べました。そして人民が要求するものはすぐに実現しようとするのが為民献身であると述べました。
朴教授はまた、社会主義社会の国力評価の基準は人民の笑顔にあると述べた金正恩総書記の言葉を紹介し、今回訪朝して朝鮮人民がほんとうに明るく笑顔にあふれていると感じた。それは単に経済的に豊かになったというだけではなく、人々が互いに信頼し合い、助け合い、安心して生きていけると感じ、自国に自信を抱くようになったからだと思うと述べました。
朴教授の講演は、金正恩総書記の指導によって朝鮮社会が大きく発展しており、人民がほんとうに喜んでいることを実感するものでした。

セミナーでは最後にアイヌ工芸家の成田得平氏が民族衣装を着て登壇し、自分自身も昨年10月に三度目の訪朝を果たしてチュチェ思想の威力を改めて実感したとし、チュチェ思想をよく学んで、多くの人に伝えていきましょうと締めくくりました。
迎春 芸術公演

チュチェ思想新春セミナー終了後、迎春芸術公演が開かれました。
沖縄において活動する白充弁護士が、日本の人たちがチュチェ思想を学んでいることは自分たちにとっても大きな励みになると述べ、乾杯の音頭をとりました。
公演に入り、与座幸賢氏と与座ファミリーによる琉球舞踊と沖縄民謡が披露されました。
新年の幕開けに際し、ご縁節(ぐいんぶし)、安波節(あはぶし)、めでたい節という祝賀の舞が披露されました。

つぎに「国頭サバクイ」、「ちりすてぃ三村節」、「与那国小唄」、「ゆいゆい」という演目で沖縄民謡が披露されました。三線と太鼓に合わせて軽快に演奏される沖縄民謡に参加者は手拍子を送りました。また「ゆいゆい」ではみんなが手で円を描いて、ともに平和を築いていこうという思いを共有しました。

最後に沖縄の海で労働する姿を表現した「谷茶前」という踊りが披露されました。
つぎに日朝音楽芸術交流会会長の池辺幸恵氏がピアノ演奏しながら「芭蕉布」「荒城の月」などをうたい、最後に日朝友好を進めようとの願いを込めてオリジナル曲をうたいました。

芸術公演ではつぎに歌手の遠山洋子さんが登場し、新年の挨拶を述べて、最初に日朝友好運動をおこなう人への応援歌であると言って「石割桜」をうたいました。
遠山さんは演歌に続いて日本各地の民謡をメドレーでうたいました。

朝鮮の歌「アリラン」と「ノドゥルの川辺」では会場から朝鮮大学校教授が飛び入りで出演してデュエットでうたい、会場からは大きな拍手が送られました。
最後に、金正恩総書記とともに生きていく決意を込めて「あの方なしでは生きられない」をうたいました。
芸術公演参加者全員に感謝の花束が贈られ、芸術公演は終了しました。
新年冒頭に沖縄で開かれたチュチェ思想新春セミナーは、金正恩総書記の思想と指導を深く学び、広範な人々に広めるうえで大きな意義をもつものとなりました。