自主を求める日本と世界の人々の要求に
応えるチュチェ思想研究活動
―チュチェ思想に関する研究会が静岡で開かれる―
7月4日、静岡チュチェ思想研究会の主催で、チュチェ思想に関する研究会が開催されました。
研究会には、静岡チュチェ思想研究会の会員をはじめ、浜岡原発に反対する運動に取り組んでいる県内の人士、そして東京のチュチェ思想研究者などが参加しました。
発言力を強める自主勢力
研究会では、最初に静岡チュチェ思想研究会会長の鈴木敏和氏が「台頭する自主勢力と朝鮮、そして日本」と題して講演をおこない、つぎのように述べました。
1955年4月、インドネシアのバンドンでアジア・アフリカ会議が開かれ、植民地からの解放を成し遂げた国など29か国が参加しました。
その10年後にも会議がおこなわれ、金日成主席がインドネシアを訪問してスカルノ大統領から金日成花を贈られました。米ソ対立が厳しいなかで、どちらの陣営にも与しない非同盟諸国が集まって、自分たちの生きざまを世界に示していったのです。
今日では「BRICS」といわれる国々や「グローバルサウス」と呼ばれる国々が産業経済力をつけてきて世界への発言権を強め、米国の覇権主義に反対しています。
イランは、米国の不法な攻撃によって最高指導者のハメネイ師や政府の指導者が殺されてもギブアップせず、断固たる態度をとっています。
米国を中心にした帝国主義中心の世界を変えようとする勢力が非常に強くなってきています。
翻って日本はまことに心もとない状況にあります。
高市首相は昨年11月、国会で、台湾と中国が戦争をすれば日本にとっての存立危機にあたるので自衛隊の戦艦を出すという趣旨の発言をしました。
台湾は中国の領土であり、中国にとって核心的な問題です。中国の日本に対する強硬な姿勢がいまなお続いて、日本の経済はどんどん低落しています。
高市首相は、米国のイラン爆撃に対して国際法に違反しているとは言えないとあいまいに発言しました。悪いことは悪いと言わない限り日本は何年たっても米国の属国として従属してしまいます。
研究会ではつぎに、チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長が講演をおこない、つぎのように述べました。
2026年に入り、朝鮮においては朝鮮労働党第9回大会が開かれ、社会主義完全勝利に向けたたたかいが力強く展開されています。
朝鮮の優越性は人民と未来のために捧げる崇高な精神
平壌の面貌を一新するような新しい建物が次々に建ちあがり、都市と農村の格差をなくすための政策が推進されるなど、物質面での発展にもめざましいものがありますが、人々が崇高な精神をもって生活し闘争しているところに、朝鮮社会主義の優越性が示されています。
4月26日、ロシアのクルスク解放戦闘勝利1周年に際して、海外軍事作戦戦闘偉勲記念館が竣工しました。
偉勲記念館は海外軍事特別作戦で犠牲になった兵士たちを顕彰するためにつくられました。朝鮮の若い兵士たちは、自分個人の生命や生活よりも、祖国の未来を考え、ロシアを支援するための特別作戦に参加し、身を捧げていったのです。
偉勲記念館には、青年学生をはじめ、多くの朝鮮人民が訪れ、兵士たちの模範に学んでいます。
日本から訪朝した朝鮮大学校の学生たちも偉勲記念館を訪れて、その崇高な精神に感銘を受けているということです。
朝中ロの友好団結が強化
朝鮮はロシアや中国との友好関係を大切にし、強化するように努力しています。
ロシアと中国は大国ですが、政治思想的には朝鮮が主導して国家関係を強化しているといえます。
ロシアは資本主義的要素を多分にもった国家であり、純粋に社会主義をめざしているとは言えません。プーチン大統領自身は熱心なロシア正教の信者であり、自主的な思想にもとづいて国家運営をおこなおうとしています。
中国の習近平主席は、社会主義路線をとることを明言しています。一方、いま世界の富裕層の多くを中国が占めています。経済的には富裕層をつくりながら社会主義をめざすというのが、中国の社会主義路線です。
人民大衆の国をつくり、党の幹部たちが人民大衆のしもべであると言い切って、社会主義建設をしている国は朝鮮のみです。
米国内に吹く新しい風
米連邦議会ではトランプ大統領にイラン戦争の停戦をもとめる決議案が上下院とも可決されました。停戦を求める世論が大きく形成されています。
トランプ大統領は、パレスチナ人民を追放した後、自分の娘婿を責任者にして、ガザ地区の観光開発を進めようとしています。
トランプ大統領は自らの利権や名誉を追求し、空港や文化施設にも自分の名前を入れ、建国250周年を記念する紙幣や硬貨、パスポートにも自分の写真を印刷するようにしています。
トランプ大統領はトランプ絶対主義ともいえる施策を次々に進めていますが、歴史的にみてそのような手法が長続きしたことはありません。
米国においても新しい風が吹いています。
2026年1月、ウガンダ生まれのインド系移民であるゾーラン・マムダニ氏がニューヨーク市長に就任しました。マムダニ氏は民主党に所属し、民主社会主義者を自称しています。
11月の中間選挙に向けた民主党の予備選挙でも、民主社会主義者グループの候補者が勝利し、トランプ大統領に立ち向かっていく勢力が躍進しています。
中間選挙の結果によっては、トランプ大統領が弾劾される可能性もあります。
時代錯誤の道を進む高市政権
6月23日、沖縄慰霊の日に際して高市首相は沖縄を訪問し、追悼式典に参加しました。高市首相は、多忙な中で沖縄を訪問したにもかかわらず、玉城デニー・沖縄県知事とは5分ほどしか会談しませんでした。
高市首相はほんとうに戦争の犠牲者を慰霊するために沖縄に行ったのでしょうか。
高市首相も就任直後は80%ぐらいの支持率を誇っていましたが、最近の世論調査では40%台に下がりました。
この間、国会では皇位継承をめぐって皇室典範改正の論議がなされてきました。
天皇制を存続すること自体も問題ですが、皇位を継承するのは男子に限ることを法律化することにこだわり、国会を混乱させていくことはあまりにも時代錯誤的です。
チュチェ思想研究活動にこめられた金日成主席の深い思い
日本のなかでいち早くチュチェ思想を学んだ安井郁・法政大学名誉教授は、日朝社会科学者連帯委員会を結成し議長として活躍されました。
1977年9月、不治の病に侵されていることを知った安井郁教授は、活動から退く挨拶をするために朝鮮を訪問しました。
金日成主席は安井教授の思いを深く理解しながらも、世界の人々の要求にこたえて、日本にチュチェ思想国際研究所を設置するための活動を進めていくことを提起されました。
主席の思いをうけとめた安井教授は、歌集『永劫の断片』の扉に「一生かけて抱きつづけしこの夢を わが若きらに 託し目守らん」との短歌をしたため、ともに訪朝していた青年代表におくりました。
安井教授は、チュチェ思想国際研究所設立のために最後まで力をつくされました。
金日成主席は、世界の人々が自主の道を歩んでいけるように、チュチェ思想研究普及活動を進めていこうとされましたし、その思いを金正日総書記に託しました。
金正日総書記は、幹部たちにたいして、国際研究所を朝鮮の下部機関とみなすのではなく、一つの国のように丁重に対応するようにと話されました。
金日成主席も金正日総書記も、世界人民にたいする愛情と信頼が非常に深く、その思いは金正恩総書記にも引き継がれています。
人々の中に入って誠実な活動を
人民大衆が幸せに生きる社会を実現するためには、人民大衆を革命の主人、あらゆるものの主人にするための活動に投じていかなくてはなりません。
資本主義社会のなかでは、活動家が人民のために努力することを忘れて、評論家のようになってしまう傾向もでてきます。
知識をひけらかすような話をするだけでは意味がありません。
人々のなかに入って、苦楽をともにしながら、活動していくことが大切です。
人間としての美しい心をもって、誠実に活動していくことが大切です。