全社会を金日成主義化するための党思想活動の
当面のいくつかの課題について

─全国党宣伝活動家講習会でおこなった結語─

金正日

1974年2月19日

われわれはこのたび15日間にわたって全国党宣伝活動家講習をもち、ここでは多くの問題がとりあげられました。宣伝扇動部ではこれまでこのような講習をやったことがなく、今回が初めてです。事実、15日間の講習というのは短いものではありません。講習としてはとても長いものだと言えます。

講習テキストを印刷してほしいとの意見が提起されましたが、講習テキストを配布するのは古い方法です。講習テキストを配布するようになるとテキストにだけたより、講習にもとづいて活動をどのように展開していくのかに頭を使わなくなります。講習で党思想活動の方向と方針が提起されたなら当然、それにもとづいて自分の頭で工夫し練って道なら道、郡なら郡の実情にあわせて活動を展開しなければなりません。ところが講習テキスト通りにしようとするので、それがすでに枠にはまった形式主義です。講習テキストを配布するようになるとまた何の研究もせず、テキストを一から最後の句点まで、そのまま下部におろし、最後には里党書記におろすようになります。言わば宣伝活動家は中間伝達者になり、真の宣伝活動家は里党書記だけになるわけです。それゆえ、今回はテキストを配布してはならないと言いました。上部でつくったテキストを要求するのでなく、講習でうけた基本思想にもとづいて自身でテキストをつくり、下部に浸透させなければなりません。

本日、わたしはわが党の思想活動の基本任務と当面するいくつかの課題について述べようと思います。

一、わが党の思想活動の基本任務について

現在、わが党の思想活動に提起される基本任務は何でしょうか。それは全社会を金日成主義化することです。

全社会の金日成主義化はわが党の思想活動の出発点にならなければならず、またすべての思想活動は、全社会を金日成主義化することに徹頭徹尾服従しなければなりません。わが党の思想活動は終始一貫、全社会の金日成主義化を中心にしっかりと堅持し、ここにすべての力を集中していかなければなりません。「全社会を金日成主義化しよう!」、これは現段階で、党がかかげた戦闘的スローガンです。

党のこのスローガンについて、いまわたしがだす新たな方針であると言っていますが、それはだれかの提議とか発議によってでてきたものとみることはできません。全社会の金日成主義化は現在、わが革命の発展と党がおかれたすべての主客観的条件から必然的に提起される問題です。

それでは、全社会を金日成主義化するというのは何を意味するでしょうか。

全社会を金日成主義化するというのは金日成主席の革命思想、金日成主義を唯一の指導的指針としてわが革命を前進させ、金日成主義にもとづいて共産主義社会を建設し、完成していくことを意味します。言いかえると、全社会を金日成主義化するというのは、すべての社会成員をみな主席にかぎりなく忠実な真の金日成主義者にし、金日成主義の要求通りに社会を徹底して改造し、共産主義の思想的要塞と物質的要塞を占領することです。

全社会の金日成主義化は、わが党の最高綱領であると言うことができます。

全社会の金日成主義化が党の最高綱領となるのは、まず、このスローガンにわが党の最終目的がはっきりと示されているからです。

わが党の最終目的は共産主義社会を建設することです。

金日成主義は共産主義社会の本質的要求と、その完成の合法則性を完全に解明しています。

金日成主義は現段階で社会主義・共産主義建設のために闘争する人々だけでなく、将来の共産主義社会で生きる人々が身につけるべき思想と理論、精神道徳的風貌をこめています。

金日成主義はまた、社会を共産主義的に改造していく根本方向と要求だけでなく、共産主義のもとで成り立つすべての社会関係と活動方式を明らかにしています。

このように金日成主義は現時代と共産主義未来を代表するもっとも科学的な革命思想です。

われわれがすすむ共産主義社会は、金日成主義にもとづき金日成主義が完全に具現された社会であるということができます。

全社会の金日成主義化が党の最高綱領となるのは、また、この戦闘的スローガンにわが党の最終目的を実現するための根本方途が明示されているためです。

われわれがいま遂行している革命は、金日成主義を指針にしてすすめられており、それはすなわち金日成主義を実現するための闘争です。

金日成主義は共産主義建設の革命的路程とその過程で、確固と堅持すべき戦略と闘争方針を科学的に明示しています。

金日成主義はまさに、わが時代の労働者階級と人民が、偏向なくまっすぐに社会主義、共産主義を建設していけるようにするもっとも正確な指導的指針であり、戦略戦術です。

それゆえ、金日成主義を指針として闘争し、金日成主義を徹底して具現していってこそ、共産主義建設を正しい道にそって成功裏に推進していくことができます。

われわれは党の最高綱領である全社会の金日成主義化をかたく堅持していかなければならず、金日成主義の終局的勝利のために身を投じて闘争しなければなりません。

金日成主義化、これはわが党において新しい方針であるとみることはできません。

わが党は創立の初日に、金日成主義化を党の綱領としてかかげなければなりませんでした。それはわが党の歴史的根源も主席によってつくられ、わが党の創立も主席によって実現され、わが党がほかでもなく主席の思想を唯一の指導的指針とみなしており、主席の思想をかかげ、その実現のために闘争する革命家によって組織された党であるからです。

わが党は1945年10月10日に創立されたのに、どうして今日になって金日成主義化を党の綱領としてかかげるようになったのでしょうか。それは曲折多いわが党の歴史と関連しています。

創立後、わが党の歴史はけっして平坦ではありませんでした。わが党は風波と試練が重なる数多くの紆余曲折を経てきました。

党が創立されるとき、わが党内には点検された共産主義者だけでなく国内外のさまざまな共産主義グループに属していた人々がはいってきました。

主席はそれぞれ異なる党派の人々を広く包摂し一つに結束させようとすべてをつくしました。しかし分派主義者、事大主義者、教条主義者たちは党に心を許さず、同床異夢しながら固執的な悪習をすてようとしませんでした。彼らは巧妙に正体を隠しうわべでは支持するふりをしながら陰ではそむき、困難な時ごとに党と革命にたいし悪辣に挑戦してきました。

このような条件のもとで、わが党は歴史的につづいてきた分派の汚物とさまざまな日和見主義の潮流を克服し、党の統一と団結を固守し強化するための闘争を展開しなければなりませんでした。

わが党の闘争によって、もちろん反党分派分子はすでに久しい以前に組織思想的に粉砕されましたが、彼らはかつて党の指導的地位に潜入しながら金日成主義化のスローガンをかかげることを各方面から妨害してきたのです。

このように複雑で困難な闘争のなかで自己の歴史を開拓してきたわが党は、創立後30年近くになる今日にいたって初めて金日成主義化を自己の綱領としてかかげることができるようになりました。

われわれは党創立の最初の日から金日成主義化を自己の綱領として前面にかかげられなかったことを非常に胸痛く思い、いまからでも白紙の状態から金日成主義化の実現を新たに決心し、この戦闘的スローガンを提起するものです。

わが党において金日成主義化が新しい方針であるというと、それは論理的にもあわないことです。事実上、わが国で金日成主義化は主席がチュチェ思想を創始され、朝鮮革命を指導してこられたそのときから始まったものです。主席が朝鮮革命の陣頭に立たれたときからわが革命隊伍の金日成主義化が始まり、主席がわが党を創立されたときから党の金日成主義化が始まり、主席がわれわれの新社会建設を指導されたときから社会の金日成主義化が始まったのです。それゆえ、今日われわれが提起している金日成主義化のスローガンは何らかの新たな方針ではなく、主席が開拓してこられたわが革命偉業の継続を意味します。そのような意味で、われわれのスローガンは当時かかげることができなかったものを今日の条件のもとでふたたびかかげたものにほかなりません。

これはもちろん、今日提起する金日成主義化のスローガンがどんな新しい内容もこめられていないということを意味するのではありません。今日、われわれが提起している金日成主義化は全社会の金日成主義化です。これは社会のすべての成員を金日成主義の旗にそって共産主義へと導いていこうということであり、金日成主義にもとづいてわが党の最終目的を実現しようということです。全社会の金日成主義化はまさに金日成主義化過程の新たな高い段階を意味するものです。過去に金日成主義化のスローガンを提起したからといって、それは全社会の金日成主義化としては提起できなかったものです。

全社会の金日成主義化は今日にいたって初めて成熟した問題として提起されたとみることができます。

元々、党が新たなスローガンや戦略を提起しようとすれば、主客観的条件と要求が成熟しなければならないものです。全社会を一つの思想で一色化することについてのスローガンを提起し実現しようとすれば、何よりも時代の要求を反映する思想、革命と建設の正しい指導思想がなくてはなりません。そして、思想の一色化が社会発展と革命発展の成熟した要求として提起されなくてはならず、また思想の一色化をうけ入れることのできる大衆の高度の覚悟と準備された政治的力量がなくてはなりません。

現在のわが党、わが国の場合にはこのようにできるすべての条件が十分整えられていると言えます。

まず、全社会を一つの思想で一色化できる指導思想、金日成主義がわが革命の前途をはっきりと照らしています。金日成主義、この指導思想を手にしたことは、思想の一色化を党のスローガンとして提起できる決定的条件が整えられていることを示します。

今日、われわれは金日成主義のような現時代の指導思想をどこにも探すことができません。

朝鮮革命はつとに、金日成主席が創始されたチュチェ思想によって自己の前途を独創的に開拓してきました。チュチェ思想が創始されることにより、われわれはそのときすでに自己の革命隊伍を一つの思想で一色化し、わが革命を勝利的に前進させていける確固たる指導思想をもつことになりました。

主席がチュチェ思想を創始し、チュチェ思想にもとづいて各段階の革命理論を科学的に提示することにより、わが人民はだれも歩んだことのない見知らぬ道をかきわけ、さまざまな段階の複雑な革命課題を成功裏に遂行しながら、朝鮮革命をたえず輝かしい勝利へと前進させてきました。

今日わが革命は、社会主義共産主義建設の新たな高い段階にはいりました。

金日成主席はわが革命実践の歴史的経験を分析総括し、現時代が新たに要求する社会主義共産主義建設の理論を独創的に完成されました。主席のチュチェ思想とそれにもとづく共産主義革命理論により、わが党と人民は労働者階級の革命闘争の歴史で初めて社会主義共産主義偉業をただ勝利の一路へ導き、全面的に完成していける唯一正しい指導思想、指導理論をもつようになりました。

今日、わが時代に革命闘争と社会主義共産主義建設を勝利へと導く指導思想は金日成主義以外にはないと、われわれは躊躇なく言うことができます。

現在、ある人たちはマルクス主義、とくにレーニン主義を世界のすべての党がうけ入れるべき指導思想であると主張しています。マルクス主義、レーニン主義はもちろんかわりなく労働者階級の貴重な革命理論であり、マルクス・レーニン主義の革命的真髄を固守し、その一般的原理を創造的に適用し発展させていくことは革命実践で依然として重要な意義をもちます。しかし、彼らの理論はどこまでも100年前、50年前の資本主義と帝国主義の分析にもとづいてうちだしたものであるゆえ、今日の新たな歴史的時代、社会主義が世界的範囲で勝利している現時代が提起するすべての問題に解答をあたえることはできないものです。

共産主義について科学理論的に明らかにするという現時代の歴史的課題は、ただ金日成主義によって初めて解決をみることになりました。

現時代は先行するすべての歴史的時代と根本的に区別される新しい時代、チュチェ時代です。現時代、チュチェ時代は何よりも民衆が歴史上初めて自己の運命の主人として、世界を支配する主人として登場した歴史の新時代です。チュチェ時代はまた民衆が自主的、創造的に歴史を開拓し、自己の運命を開拓していく新しい時代です。

金日成主義はチュチェ時代の要求を反映して登場した、新しく独創的な革命思想です。

金日成主義は一言で言ってチュチェの思想、理論、方法の体系です。言いかえると、チュチェ思想とそれによって明らかにされる革命と建設にかんする理論と方法の全一的な体系です。人類思想史において初めて発見されたチュチェ思想を真髄とし、それにもとづいて革命理論と指導方法が全一的に体系化されたところに、金日成主義が先行する労働者階級の革命理論と区別される特徴があります。金日成主義こそは現時代、チュチェ時代の革命の真の指導思想、指導理論、指導方法です。

金日成主義は完成された共産主義革命理論です。

マルクスは資本主義の運動法則を発見し、その滅亡の不可避性を科学的に論証することにより、レーニンは資本主義の最高段階である帝国主義の歴史的地位を明らかにし、帝国主義の滅亡と社会主義の勝利の必然性を科学的に論証することにより、科学的共産主義理論の創始で重要な歴史的功績をきずきました。しかし、マルクスやレーニンがうちだした共産主義理論は彼ら自身が社会主義共産主義建設を直接体験することができず、また彼らがおかれた時代的、歴史的制限性により非常に輪郭的で断片的なものであり、少なからず予測と仮定の域からぬけだせないものでした。

共産主義革命理論は金日成主義によって初めて全面的に展開し体系化され、全一的な完璧な科学的理論となりました。

今日、世界の数多くの革命的人民が主席のチュチェ思想と革命理論に学び、金日成主義を自己の思想と信念、闘争の武器とみなしているのは偶然のことではありません。労働者階級と人民はただ金日成主義が教える通りにすれば、革命闘争と社会主義共産主義建設のすべての困難で複雑な問題をとどこおりなく解決していけることを、みずからの体験を通じて十分に理解しています。

金日成主義を指導思想としているわが党が今日、全社会を金日成主義化するというスローガンをかかげたのは、あまりにも当然のことであると言えます。

党のスローガンや方針は社会経済的条件、物質的条件の成熟を前提にしています。このような前提が整えられてこそ、党のスローガンは空虚なスローガンにならず、実際に生活力を発揮することができます。

今日、わが党がかかげた全社会を金日成主義化するというスローガンは、わが社会発展の完全に成熟した要求を反映していると言えます。

一つの思想が全社会的規模で唯一的に支配するようにすることは、ただ共産主義者のみが提起でき、社会主義のもとでのみ可能なことです。敵対的階級社会でもそれぞれの階級はみずからの階級の思想を全社会的思想にしようと闘争します。しかし、どの階級もこれを実現することはできません。搾取階級が清算され、民衆が政権と生産手段の主人となり、すべての人々がみな等しく社会主義的勤労者として共通の目的と志向のもとに闘争する社会主義制度下でのみ、一つの思想、領袖の革命思想が全社会を唯一的に支配するようにすることが必須的要求になるだけでなく、可能なことになるのです。

社会主義制度がすでに樹立しただけでなく、工業化が実現し社会主義の物質技術的土台がしっかりとかためられている今日のわが国の条件で、主席の革命思想で全社会を一色化するのは完全に成熟した要求として提起されています。

今日、わが国では全社会を金日成主義化するための政治的力量もしっかりときずかれています。

わが党は、朝鮮革命の参謀部としていつの時代より組織思想的に強化され、その威力は非常に強いものです。

わが党は金日成主義の道にそって社会と人間を積極的に改造し、社会主義共産主義建設を力強くおしすすめる生気はつらつとした戦闘的党、威力ある革命的党として強化発展しました。

金日成主席の賢明な指導のもとにさらに洗練され、強化発展したわが党は、今日、世界的に公認されたもっとも権威ある革命的党です。

全党と全社会に党の唯一思想体系がしっかりと打ち立てられ、革命化、労働者階級化が力強く推進されることにより、ただ主席の思想通りに呼吸し、生き、たたかおうという革命的立場がすべての党員と勤労者のなかに確固と打ち立てられ、主席のまわりに全人民が一つの思想意志でかたく統一団結しています。

共産主義の新時代を開拓する主席が闘争の陣頭に立たれることにより、わが人民は信念と闘志と勇気にみち共産主義の輝かしい未来にむかって確信をもって前進しています。

全党と全人民が主席のまわりにかたく団結し、主席にたいするかぎりない忠誠心をもって主席が指し示す道一筋にたたかっていくわが国で、全社会の金日成主義化は遅らすことのできない切迫した要求として提起されています。

わが党はまさにこのような主客観的条件と要求を適時にとらえ、全社会を金日成主義化するというスローガンをかかげました。

全社会の金日成主義化は現在、わが党がそなえたもっとも偉大で栄光にみちた活動であり、もっとも責任ある崇高な活動であることを肝に銘じなければなりません。

われわれは全社会を金日成主義化する歴史的偉業の遂行に、わが党のすべての力をのこらず動員しなければなりません。とくに、わが党の思想活動部門は、この第一の担当者として全社会の金日成主義化を実現するうえで重要な役割を果たさなければなりません。

全社会を金日成主義化する活動はわれわれが初めておこなうことであるため、今後、実際に活動をおこなっていくうえでは突きあたるさまざまな問題がありえます。

思想活動をおこなう宣伝活動家は、全社会の金日成主義化を党の恒久的な綱領としてしっかり堅持していかなければならず、代をついで金日成主義を固守し永遠に輝かせていけるよう、すべてをささげて努力しなければなりません。

二、党員と勤労者のあいだで唯一思想教育と革命教育を強化することについて

全社会を金日成主義化するうえでもっとも重要な問題は人々、社会のすべての成員を主席にかぎりなく忠実な革命戦士、真の金日成主義者にすることです。

わが党の思想活動の基本使命はまさに、人々を熱烈な金日成主義者に教育改造することにあります。

党員と勤労者を熱烈な金日成主義者にしようとすれば、彼らのなかで唯一思想教育と革命教育を力強く繰り広げなければなりません。

党員と勤労者にたいする唯一思想教育と革命教育を強化することは、全社会を金日成主義化するうえで党思想活動に提起される主たる任務となります。

党中央委員会第4期第15回総会を契機に、党の唯一思想体系を確立するための闘争を力強く展開した結果、党内にはチュチェの思想体系がしっかりと打ち立てられ、党と民衆の統一団結がさらに強化されました。しかし、これに絶対に満足してはなりません。

現在、党組織思想活動で唯一思想体系を確立する問題について言葉では多く強調しますが、実際にはこの活動が内実をもって遂行できていません。党中央はいま、党の唯一思想体系を確立するための闘争が党中央委員会第4期第15回総会の直後に比べ、しだいに冷めていっている印象をうけています。最近は党の唯一思想体系確立のための十大原則という言葉もだんだん影をひそめるようになり、また毎年おこなわれている5.25教示執行総括も形式的におこなっています。

われわれは唯一思想体系を確立する活動をたやすくおこなおうと考えてはならずさらに責任をもって力を投じ、内実をもっておこなうべきであることを肝に銘じなければなりません。

いまわれわれの一部の活動家のあいだでは、主席を心から高くいただこうという忠誠心が不足し、主席の教示をうけとめ貫徹するうえで無条件性の原則を守らず、個別的幹部にたいする幻想とへつらいが醸されるなど、党の唯一思想体系が打ち立てられていない欠陥が現れています。個別的幹部の「指示」だ、「お言葉」だなどと露出して言う現象がありますが、それを問題視し思想闘争を繰り広げることがほとんどありません。また、主席が党中央委員会第5期第7回総会で指摘されたように、一部の活動家のなかには活動を責任もって主人らしくしようという立場と態度が打ち立てられていず、安逸弛緩して倦怠感におちいりなるがまま生きていこうという現象があります。

党の唯一思想体系を確立する活動は一時的な活動になってはならず、それは一時も緩めてはならずひきつづき深化させ強化していかなければなりません。

それゆえ、党中央は党の唯一思想体系確立の十大原則を再度接受し、再討議する活動を全党的に展開する決心をしました。今後、これについての指示書が下達されたなら、指示書に示された要綱にそって活動を全党的に展開しなければなりません。

党の唯一思想体系確立のための闘争を強化することは、このたび全党員におくる党中央委員会の手紙にも指摘されているように、最近の複雑な情勢と関連してわが党の統一と団結をさらに堅固にするためにも切実な要求として提起されています。

このたびの社会主義大建設戦闘の成果如何も党の唯一思想体系確立のための闘争をどのように、さらによくおこなうかに大きくかかっています。そして、この戦闘過程は幹部と党員の党の唯一思想体系の確立程度を総点検する過程になるといえます。

党の唯一思想体系確立のための活動を、どこに中心をおいておしすすめるべきでしょうか。

何よりも主席を唯一中心とする全党の統一団結を鉄壁の城のように強化することに中心をおかなければなりません。

われわれは些細な分派主義、地方主義の要素にたいしても警戒心を高め、つねに非妥協的に闘争しなければなりません。

われわれは主席のほかにはだれも知らないという確固たる思想観点をもたなければならず、個別的幹部にたいする幻想とへつらいを絶対に許してはなりません。個別的幹部にたいする幻想とへつらいが助長されれば人間が傲慢になり、傍若無人に行動し、そのようななかでは最後には党も革命も眼中にない堕落分子が生まれるものです。だれそれがああだ、こうだと幻想をもち、だれによくみせれば一身のすべての問題が解決するかのように考え、非組織的に行動するのを絶対に許してはなりません。

わが党の統一団結は実務的な団結ではなく、思想意志的な統一とならなければなりません。主席が教えられたように、思想的団結ではなく実務的に結ばれた団結は長続きせず強固ではありません。われわれはただ、主席の革命思想にもとづく確固たる思想的団結を打ち立てなければなりません。主席の革命思想で武装し、主席の思想意志通りに行動するのかという本心をみずに、外皮だけみるなら活動で失敗をまぬかれません。主席の革命思想にもとづかないどのような団結もわれわれには何の使い道もありません。だれもが等しく、ただ主席の革命思想で呼吸し、思考し、行動する統一団結だけが真正の統一でありもっとも強固で力強い団結です。

党の唯一思想体系を確立するための思想活動でもっとも基本をなすものは、主席にたいするかぎりない忠実性で教育することです。

党の唯一思想体系を打ち立てることは結局、すべての党員と勤労者を心から主席を高くいただき、したがい、主席に最後まで忠誠をつくす熱烈な革命戦士にしようということです。

われわれは金日成主席を高くおしいただいて主席の権威を絶対化し、主席の思想と教示を信条化し、主席の教示執行で無条件性の原則を守り、主席の心配を減らすためすべてをささげるかぎりない忠誠心をもつように党員と勤労者を教育しなければなりません。主席を高くおしいただき、絶対化、信条化、無条件性の原則を守ること、これは主席にたいする忠実性の基本要求、基本尺度であり、主席に忠実な革命戦士、真の金日成主義者のもっとも基本的な品性です。

主席にたいするかぎりない忠実性、これは党性、労働者階級性、人民性の最高表現です。

主席はわが党と革命、労働者階級と人民の利益の体現者であり、主席の教示は党と労働者階級と人民の組織的意思です。主席が心配され望まれることはまさしく、わが党員と人民の念願であり、主席の意図はわが党と人民の意志です。それゆえわれわれは、主席はすなわち党であり、党はすなわち主席であると言っています。

わが党が革命的な党として、わが国が「チュチェの祖国」、「社会主義の模範の国」として全世界に誇りをとどろかせているのは、主席をいただいているからです。万一、われわれが主席をいただくことができなかったなら、わが党の今日の権威と尊厳についても、わが祖国と人民の栄光についてもけっして考えることができなかったでしょう。はたして主席をいただくことができなかったなら、わが朝鮮とわが人民がどんな光を放ち、世界に堂々と誇れる栄光を手にすることができたでしょうか。

それゆえ、われわれはすべてをつくして主席を心から仰ぎ敬い、よく仕えなければなりません。

われわれは主席を高く仰ぎおしいただいて絶対化、信条化、無条件性の原則を守ることを、主席をいただいて革命のため一身をささげてたたかう朝鮮共産主義者においていささかもちがえることのできない鉄則としなければなりません。われわれはいつ、どこにいても主席を心の底から高く仰ぎおしいただいて、主席のためにすべてをささげるかぎりなく清らかで熱い忠誠心を深く身につけなければなりません。

主席を高く仰ぎおしいただくというのは、わが人民がみずからの歴史で初めて迎えた主席をいただいていることを最高の栄誉、最大の幸福とみなし、わが人民の運命を導いて燦然たる未来を拓いてくれる唯一の方である主席に自己の運命を全的にゆだね、主席がおられるかぎりこの世にできないことはないという鉄石のような信念をもって、主席のために生命もおしみなくささげてたたかっていくことです。

主席の権威を絶対化するというのは、代をついで永遠に主席を高くおしいただいて、主席のほかにはだれも知らないという確固たる立場と観点をもち、どんな逆境のなかでも主席を政治思想的に生命をもってかたく擁護保衛し、主席の権威と威信を高めるためにすべてをつくし、主席の権威と尊厳に関連する問題においてはいささかも譲歩しないことです。

主席の思想と教示を信条化するというのは、主席の思想と教示をもっとも正当なものとしてうけ入れ、活動と生活における唯一の指針とみなし、どんな不健全な思想傾向からも主席の思想をかたく擁護し、ただ主席の思想と教示をかかげてその通りに呼吸し思考し行動することです。

主席の教示執行で無条件性の原則を守るというのは、主席の教示をすなわち法とし至上の命令とみなし、主席の教示を貫徹するまえには死ぬ権利もないという剛毅な意志をもち、些細な理由や口実、条件もなく無限の犠牲心と献身性を発揮して最後まで徹底して執行することです。

われわれは党の唯一思想体系確立のための活動を徹頭徹尾、主席にたいする絶対的で無条件的な忠実性をつちかうことを基本とし、ひきつづき力強くおしすすめなければなりません。

まず、党員と勤労者のあいだで唯一思想教育をさらに精力的に繰り広げ、たえず深化させなければなりません。

わが党の唯一思想はすなわち主席の革命思想、金日成主義です。われわれは党政策教育と革命伝統教育を実質的に活発に繰り広げ、すべての人々を主席の革命思想、チュチェ思想でしっかりと武装させ、主席の栄光にみちた革命歴史を彼らに徹底的に体得させなければなりません。

われわれは唯一思想教育において、すべての党員と勤労者を世界人民がかぎりなく欽慕し尊敬する主席をいただいて革命する高い民族的矜持と自負心をもつようにすることに、ひきつづき深い関心をめぐらさなければなりません。

唯一思想体系をしっかりと打ち立てるためにはまた、思想闘争を強化しなければなりません。たえまない鋭い思想闘争を通じてのみ、党の唯一思想体系を確立する活動を成功裏に保障することができます。

当面して、われわれは党の唯一思想体系確立の十大原則を貫徹する闘争を全党的な一大思想闘争として繰り広げなければなりません。そうしてすべての人々が思想闘争の溶鉱炉のなかでたえず鍛錬され、完成されていくようにしなければなりません。

われわれは党の唯一思想体系を打ち立てる活動が深化するにつれて、それにたいする要求性をさらに高めなければなりません。

全社会を金日成主義化する活動は、党の唯一思想体系確立のための闘争において新たな高い段階となります。全社会を金日成主義化することについての党のスローガンにあわせて、党の唯一思想体系確立のための活動で要求性を最大限に高めなければなりません。われわれは党の唯一思想と食いちがう現象にたいしては、たとえ大きくないことであってもそれを事件化し、適時に妥協なく堅実な闘争を繰り広げ、徹底的に克服し清算しなければなりません。

党の唯一思想体系を打ち立てる活動で絶対に形式主義をおかしてはなりません。

元々、思想活動は人々の思想を改造する活動であるだけに、形式主義は思想活動において最大の禁物であり、思想活動で形式主義よりさらに有害で危険なものはありません。われわれは党の唯一思想体系確立のための思想活動において形式主義をおかしてはならず、形式主義のわずかな傾向も黙過してはなりません。

われわれは唯一思想体系を打ち立てるための活動を実質的に繰り広げ、すべての人々が心から主席を高くおしいただき、主席が指し示す革命の一路で永遠に忠実にたたかっていくようにしなければなりません。

われわれは高い党的責任感をもって党員と勤労者にたいする思想教育活動を精力的かつ頑強にくりひろげ、党の唯一思想体系をさらに徹底して確立しなければなりません。

全社会を金日成主義化するための党思想活動で提起される重要な課題の一つは、党員と勤労者にたいする革命教育、階級教育を強化することです。

全社会の金日成主義化は社会のすべての成員を労働者階級の革命的世界観で武装させる過程であるということができます。労働者階級のもっとも革命的な思想である金日成主義で武装する活動は、大衆を革命的、階級的に教育する活動と離れては正しく遂行できません。

わが党は、党員と勤労者のなかで革命教育、階級教育をたえず繰り広げてきました。しかし、党が全社会の金日成主義化を前面に提起し、その実現のために闘争している今日、革命教育、階級教育を強化することはさらに切実な要求として提起されています。それは全社会の金日成主義化過程がすなわち深刻な階級闘争をともなうからです。

全社会を金日成主義化することは金日成主義に反するあらゆる反動的、反革命的思想を根本的に清算する活動であるゆえに、敵対的思想潮流の抵抗をうけざるをえません。全社会の金日成主義化が進捗するほど、必然的に思想分野での階級闘争はさらに鋭く深刻なものになるでしょう。階級闘争、 思想闘争を通じて全社会の金日成主義化過程を促進しようとすれば、かならず革命教育、階級教育を強化していかなければならないのです。

革命教育、階級教育を強化することは複雑で先鋭化した現国際国内情勢と関連しても、切迫した要求として提起されます。

今日、帝国主義者はかつてない政治的危機と経済的沈滞におおわれており、ここからの出路を侵略戦争政策に見出そうとあがいています。とくに米帝と日本軍国主義者は朝鮮にたいする凶悪な侵略的野望をひきつづき執拗に追求しながら、戦争挑発陰謀を悪辣に推進しています。米日侵略者の積極的な支持とけしかけのもとに、南朝鮮の好戦分子は反共騒動を繰り広げ、新たな戦争挑発の犯罪的な道にますます狂奔しています。一方、敵たちはわれわれの革命力量を内部から瓦解させようと、思想文化的浸透を強化しています。

また国際共産主義運動の内部では、現代修正主義者の反革命的策動が日ごとに憂えるようになっています。

このような情勢のもとで朝鮮革命をたのもしく守り、社会主義共産主義建設を勝利的に前進させるためには、党員と勤労者のなかで革命教育、階級教育をさらに強化しなければなりません。

革命教育、階級教育を強化するうえで提起される重要な問題はまず、すべての党員と勤労者が確固たる労働者階級的観点、革命的世界観をもつようにすることです。

労働者階級の階級的観点、革命的世界観をかたく所有してこそ、金日成主義の旗にそって社会主義共産主義建設を力強くおしすすめることができ、帝国主義をはじめとする階級敵と、修正主義をはじめとする反動的な思想潮流に反対して堅固に闘争することができます。

われわれはすべての人々がどんなにむずかしく複雑な環境においても、つねに労働者階級の立場ですべてをみて判断し、革命的原則を徹底して固守し、われわれとともに革命勝利のために最後までたたかっていくように精力的に教育しなければなりません。

階級教育において、われわれはすべての党員と勤労者が帝国主義と搾取制度をかぎりなく憎悪し、それに反対して非妥協的に闘争するよう教育することに深い関心をめぐらさなければなりません。

反帝教育ではとくに、わが人民の不倶戴天の敵である米日帝国主義にたいする強い敵愾心と憎悪心をつちかい、やつらのどんな侵略策動も許さず、むやみに襲いかかるときには断固として粉砕できるように、反米反日闘争精神を高めることに力を入れなければなりません。これとともに、南朝鮮の地主、資本家、反動官僚の輩とやつらの腐りきった反人民的統治制度を階級的に憎悪し、それに反対して堅固に闘争するよう教育しなければなりません。

われわれはまた党員と勤労者に、帝国主義を美化粉飾し革命隊伍を内部から破壊しようとする修正主義に反対し、徹底的に闘争するよう教育しなければなりません。

国際共産主義運動内に現れた現代修正主義者の策動が心配な今日、われわれはとくに修正主義の反革命的、投降主義的本質と害毒性をはっきりと認識させ、そのわずかな要素もわれわれの内部に浸みこめず発現できないようにしなければなりません。

反修正主義教育ではまた、修正主義の思想的温床であるブルジョア思想と、修正主義の案内者である事大主義、教条主義を克服するための思想闘争を力強く繰り広げなければなりません。

これとともに、われわれは醸成された情勢に対処して、すべての党員と勤労者が戦争観を正しくもつよう教育することに当然の注意を払わなければなりません。

戦争観を打ち立てる問題はもちろん、今日初めて提起されることではなく、直ちに戦争がおこるために強調されることでもありません。戦争観を正しく打ち立てることは、帝国主義によって常時戦争の脅威にさらされている条件においてつねに必要であり、とくに米日侵略者と朴正熙傀儡徒党の激化する戦争挑発策動により、日を追って緊張してきている今日のわが国の情勢において非常に切迫した重要な問題として提起されています。

いま、われわれは瞬時も平和的気分にとらわれることができず、われわれにはわずかな安逸性、弛緩性、倦怠症も絶対に許されません。敵はまさにわれわれが平和的気分にとらわれ、昼寝することを望んでいます。安逸弛緩におちいって思想的に武装解除するなら分断された祖国を統一できないだけでなく、すでになしとげられた革命の獲得物も守ることができません。これは祖国の運命、革命の運命と関連する深刻な問題です。

われわれは戦争に対処できる政治思想的準備をいつもしっかりと整えていなければなりません。

われわれのすべての党員と勤労者は米日侵略者と南朝鮮反動が分別なく襲いかかってきたなら、チュチェ朝鮮、英雄朝鮮の名誉をかけてりっぱにたたかい、断固として是非を決するという満々たる闘志と覚悟をもたなければなりません。

われわれは戦争恐怖症、厭戦思想を断固として排撃し、平和的気分を徹底的になくし、全党、全軍、全民がつねに緊張し動員された態勢、完璧な政治思想的準備態勢を整えているようにしなければなりません。

党員と勤労者のなかで党の唯一思想体系を徹底的に打ち立て、革命教育を強化して社会のすべての成員を真の金日成主義者にするために、われわれはまず幹部を忠実で熱烈な金日成主義者に教育することにとくに大きな力を投じなければなりません。

幹部は党の骨幹力量であり、党政策を組織し執行する指揮成員であり、大衆の直接的な教育者です。全社会を金日成主義化する活動がどのように遂行されるかということは、幹部の思想的覚悟と準備程度、役割に大きくかかっています。

今日、わが党は全党の幹部化を重要な問題として提起しています。

全社会を金日成主義化するためにはわが党をしっかりと整え、党の役割をあらゆる面で高めなければならず、すべての党員が大衆を導いていけるように幹部化しなければなりません。

全党を幹部化するためには、すべての党員を幹部の水準にひきあげなければならず、現在の幹部を一階級上の幹部の水準にひきあげなければなりません。ここで幹部と党員の政治理論水準を高め、彼らを組織思想的に鍛錬することが何よりも重要です。

党組織はとくに幹部の組織生活を強化し、彼らの思想生活にたいする指導をさらに深みをもっておこない、幹部を総体的、個別的にたえず教育しなければなりません。幹部の組織思想生活状況を顕微鏡的にのぞいてみて具体的に評価し、これにそって教育対策を正しく立てていかなければなりません。

主席は組織思想生活では地位の高い人低い人は別になく、だれかを問わず党の思想に反する有害な思想が現れたときには強い打撃を加えなければならないと述べられました。

他人を革命化する人自身が革命化されなくては、他の人を革命化することはできません。郡全体を指導する郡党幹部が革命化されなくては郡内の人民を革命化できず、指導することができません。道も中央もみな同じです。

幹部であればあるほど、率先して革命化する活動に積極的に参加するだけでなく、模範的に自身を革命化しなければなりません。幹部が他人の悪いうわさの対象になってはならず、欠陥が現れたなら直ちに打撃を加えて正す気風を徹底的に打ち立てなければなりません。

われわれの活動家は社会の革命化を考えるとき、自分自身と自分の家庭の革命化をまず先に考えることができなくてはならず、また他人の組織思想生活を指導し評価するとき、自分の組織思想生活もおのずから冷静に検討してみなければなりません。自分自身はどうであろうと、自分の家庭は腐敗していようといまいと関係なく、他人にだけ強要する活動家には絶対なってはなりません。

幹部からまず革命化し、以身作則(訳注=みずから手本を示すこと)してこそ、下部の活動家と大衆の革命化に積極的にとりくむことができ、よい影響をあたえることができます。そうしてこそ、党の唯一思想にもとづくわが革命隊伍の不敗の統一団結を強化することができ、われわれの革命闘争も力強くおしすすめることができ、全社会の金日成主義化を成功裏に実現していくことができます。

主席がこのたびの党中央委員会第5期第8回総会で再度懇切に教示されたように、われわれは唯一思想教育を基本とする党思想活動を進攻的に力強く展開し、主席を中心とする全党の思想的統一と革命的団結をあらゆる面で強化しなければならず、われわれのすべての幹部と党員、勤労者がどのような風波と試練も突破して、革命の道にそって屈せず歩んでいくようにしなければなりません。

三、社会主義大建設のための宣伝扇動活動を力強く展開することについて

全社会を金日成主義化するためには、人々を熱烈な金日成主義者に育てることとともに、経済、文化など、すべての分野で社会を金日成主義の要求どおりに改造していかなければなりません。言いかえると、金日成主義が指し示す道にそって経済も発展させ、文化も発展させていかなければなりません。

全社会を金日成主義の要求にあわせて改造し、社会主義共産主義偉業をはやめていくうえで、主席が党中央委員会第5期第8回総会で提示された社会主義大建設方針は重要な意義をもちます。

社会主義大建設方針を貫徹して6ゕ年計画を繰り上げて遂行し、十大経済建設目標を占領すれば、わが国は経済的にも発展した国の水準に到達するだろうし、われわれは社会主義の高峰に立つようになるでしょう。

われわれは主席が歴史的な党中央委員会第5期第8回総会でうちだした社会主義大建設の雄大な綱領を実現するため全力をつくさなければなりません。

社会主義大建設戦闘の勝利を保障するためには、そのための宣伝扇動活動を力強く展開しなければなりません。

思想活動を先行して経済建設でたえまない飛躍をおこすのはわが党が堅持している一貫した原則です。党思想活動はつねに経済活動と密接に結びつけなければならず、思想活動の成果も経済建設の成果で現れなければなりません。

それでは、社会主義大建設のための宣伝扇動活動をどのように展開すべきでしょうか。

われわれはすべての勤労者を速度戦に力強く呼びおこすために、宣伝扇動に力を集中しなければなりません。

今回の社会主義大建設戦闘は文字通り速度戦です。速度戦を展開してこそ社会主義大建設戦闘の勝利を保障することができます。

速度戦はすべての活動を電撃的におしすすめる社会主義建設の基本戦闘形式です。

速度戦は主席のチュチェ思想と継続革命思想の具現です。

速度戦は自力更生の革命的な旗のもとに、人民大衆の高い政治的自覚と創造的積極性に依拠して社会主義建設でたえまない飛躍と奇跡をおこしていく革命的な活動展開原則です。

速度戦の基本要求は、すべての力量を総動員して活動を最大限に速くおしすすめながら、その質をもっとも高い水準で保障するものです。言いかえると、速度戦は最短期間内に量的にも質的にも最上の成果をなしとげるものです。速くするからといって質を落としたり、質を高めるといって速度を落としたりするのはみな速度戦とは無縁です。

速度戦は社会主義制度の本性、わが人民の革命的志向に合致するもっとも積極的な戦闘形式です。速度戦を展開するところに、すべてのものがたえまなく速く発展する社会主義社会発展の合法則性を実現する道があり、疾風のように走り、他人より先に共産主義の高い嶺に立とうというわが人民の千里馬精神、非常な革命的精力を具現する道があります。

社会主義建設のすべての戦線で速度戦を力強く繰り広げていくのは、革命発展の切迫した要求です。速度戦を繰り広げてこそ、社会主義の完全勝利と共産主義偉業の終局的勝利をはやめることができます。速度戦を積極的に繰り広げてこそ、われわれは米日帝国主義とその手先との雌雄を決する熾烈な階級闘争で勝利することができます。

帝国主義をはじめとする階級敵との対決はすなわち力の対決です。速度戦を力強く繰り広げ国の威力をあらゆる面で強化してこそ、米日帝国主義者とその手先の新たな戦争挑発策動を木端微塵に打ち破ることができ、やつらを打ち負かすことができ、南朝鮮人民の革命闘争を力強く鼓舞し祖国統一偉業を一日もはやく実現することができます。

速度戦を繰り広げて社会主義建設をりっぱにおこなえば、国際的にも金日成主義の栄誉、「チュチェの祖国」の威力をさらに高くとどろかせ、朝鮮革命の国際的影響力をさらに強化することになるでしょう。これは民族的独立と自由、社会主義、共産主義のために闘争する人民を大きく鼓舞するであろうし、世界革命の勝利を促進させることになるでしょう。

速度戦を力強く繰り広げ、社会主義建設を最大限にたぐり寄せるところに、社会主義が資本主義、帝国主義を圧倒できる決定的保証があるのです。

元々、社会主義社会は継続革新、継続前進する社会であり、沈滞と足踏みを許さない社会です。社会主義社会にはすべてのものが非常に速く発展できるあらゆる条件が整えられています。とくに、われわれには主席の賢明な指導があり、百戦百勝のチュチェ思想の旗があり、主席のまわりにかたく結集した全党と全人民の不敗の統一団結があります。わが人民はきびしい闘争のなかで鍛錬され、政治思想的に覚醒した人民であり才能ある人民です。それゆえわれわれは他人より何倍、何十倍もさらに速く駆けていくことができます。

もちろん、すぐる期間にわが人民が創造した社会主義建設の歴史も千里馬に乗って疾風のように駆けてきた速度戦の歴史であるということができます。しかし、現実はすでに打ち立てた速度よりさらに高い速度を創造することを要求しています。

党は文学芸術活動を指導する過程を通じて、われわれの前進速度をかつてよりもはるかに高めることができるという貴重な経験を得ました。速度戦の思想を心臓でうけとめたわれわれの作家、芸術家は、通常なら一つをつくるにも数年はかかる四大革命歌劇をわずか一年余りの期間に、それももっとも高い水準で完成する奇跡をなしとげました。

速度戦を力強く繰り広げれば文学芸術作品創作だけでなく、経済建設をはじめすべての分野で非常に速い速度を創造することができます。それゆえ今日、党は社会主義建設のすべての戦線で速度戦を繰り広げることについての戦闘的スローガンをうちだしています。

速度戦は革命を好み、闘争を好むわが共産主義者の固有な働きぶりです。速度戦をしようとしないのは修正主義であり、結局、革命をしない者なのです。

ところが、いまだにわれわれの少なからぬ活動家は速度戦を一つの扇動スローガンとのみ考え、実際には速度戦を力強く繰り広げずにいます。また、速度を口実にして質を落とし、仕事をできただけやる現象も少なくありません。これはみな速度戦の要求にそむき、結局、速度戦をしない者なのです。

われわれは速度戦を妨害するあらゆる要素を徹底的に克服して、速度戦を力強く繰り広げていくことにより社会主義建設で継続革新、継続高揚をまきおこし、社会主義大建設方針を貫徹しなければなりません。

速度戦を繰り広げ社会主義建設を最大限に促進するためには思想革命、技術革命を力強くおしすすめ、組織指導活動を支援しなければなりません。

まず思想革命を確固と先行しなければなりません。勤労者が高い革命的熱意をもって働くのは、社会主義の本質的優越性です。社会主義下ですべてが速く発展するようになる決定的要因はまさに、人々の高い革命的熱意にあります。それゆえ思想革命を先行し、勤労者の革命的熱意を高めることは社会主義の本質的優越性を余すことなく発揮させ、速度戦を力強く繰り広げるようにするもっとも先行する条件になります。

また、技術革命を力強く繰り広げなければなりません。われわれの時代には技術をたえまなく革新しなくては一歩も前進できません。技術革命を力強く推進し、たえまなく新しい技術を導入するのは速度戦を積極的に展開できるようにする重要な条件となります。

このように、勤労者の高い革命的熱意に先進技術が正しく結合されてこそ、速度戦の要求がりっぱに具現できます。それゆえ、われわれは「党の政治的信任と配慮に高い政治的自覚と技術をもって忠誠でこたえよう!」というスローガンを提起しているのです。

速度戦をしようとすればこれとともに、正しい組織指導活動が内的に保障されなければなりません。

社会主義はもともと高度に組織化された社会であり、すべてが有機的にかみあっている社会です。すべての人が集団的に生活し働き集団的に動く社会主義社会で、正しい組織指導活動がなくては何ごともよくおこなうことができません。とくに、経済の規模が大きくなりすべての環の連係がさらに複雑になった条件において、組織指導問題はより重要なこととして提起されます。

速度戦にたいする指導で重要なことは大衆を正しく動員するための組織政治活動を緻密に計画し粘り強くおしすすめることであり、彼らが力のかぎり働ける技術的経済的条件を円滑に保障してやることです。

党および行政経済機関が組織指導活動を強化して青山里精神、青山里方法と大安の事業体系を貫徹することにより、大衆の無窮無尽の創造的積極性を正しく発揮し、生産と建設にたいする技術的経済的保障活動と指揮を正確におこなうとき、社会主義建設では継続して高揚がおこるでしょう。

速度戦のための思想、技術、指導の三つの条件のなかでも、基本は思想の問題です。人々の思想の問題が解決しなくては技術の問題も指導の問題も解決できません。

技術を発展させるうえでもっとも重要なことは、技術発展を阻害する事大主義、保守主義、技術神秘主義、経験主義など、古い思想要素を徹底的に克服することです。思想闘争を強化してこそ、すべての古い思想の残滓をなくすことができ、技術革命を力強くおしすすめることができます。速度戦のための指導を正しく保障するうえで重要な問題も官僚主義、主観主義、形式主義、要領主義をはじめ古い活動方法と活動作風に反対する思想闘争を強化することです。活動家の思想観点を正しく打ち立てなくては、速度戦の要求にあわせて指導活動を打ち立てることができません。とどのつまりはすべてみな思想問題です。それゆえ速度戦は結局、思想戦であるとも言えます。

思想戦というとき、それは思想教育と思想闘争を包括するものです。

思想戦は人々の思想観点と思考方式、活動態度と活動方式、活動方法と活動作風など、すべての面で根本的な転換をなしとげるための思想教育と思想闘争過程です。思想戦は新しいものと古いもの、進歩と保守、革新と沈滞、前進と足踏み、覇気と老化のあいだの深刻な思想闘争過程であり、すべての人々に主体的な思想観点と思考方式、革命的な活動態度と活動気風を打ち立てるための思想教育過程です。

思想戦は思想分野での電撃戦です。思想戦の闘争対象となる古い思想残滓は非常に執拗であり、それは慢性的な習性としてかたまっているものです。このようなすべての古い要素を最短期間内に根こそぎにするには、電撃的な方法で思想戦を繰り広げなければなりません。そうしてこそあらゆる雑多な思想が頭にはいらないようにし、すみやかに克服し、人々の思想改造も速度戦も成功裏に実現できます。

思想戦は思想分野での集中的な攻勢です。すべての宣伝扇動手段、思想活動のすべての形式と方法を総動員して集中的な思想攻勢を突きつけてこそ、人々の思想改造を推進することができ、社会主義建設で革新と奇跡がたえまなくおこるようにし、高い速度を保障することができます。

思想戦はまた、思想分野での殲滅戦です。

われわれはすべての古い思想要素を克服するための思想闘争を力強く繰り広げながら、思想革命と速度戦にブレーキをかける主たる思想要素を克服することに先に力を入れなければなりません。

われわれはまず、われわれの革命隊伍を思想的に侵食し、速度戦を妨害する主たる思想的な正体不明の鬼神がいかなるものかを正確に診断して、思想戦の標的を正しく設定しなければなりません。そして、一旦標的が設定されたならそこに思想的集中砲火を浴びせ、徹底して根こそぎにしなければなりません。このように、わが革命にブレーキをかける主たる思想的障害物を殲滅戦の方法で一つひとつ克服する闘争を通じて、人々の思想改造がおしすすめられ、われわれの前進速度はさらに速くなるでしょう。

思想戦の重要な要求の一つは、思想生活で何らかの問題が提起されたならそれを事件化し、問題を大きくとりあげて闘争することです。思想戦が深化するにつれて、われわれは比較的小さい思想的欠陥も大きな問題とみて闘争の火をつけなければならず、そのような要素が集団内に二度と生じないようにしなければなりません。

そうしてわれわれの前進を妨害するあらゆる古い思想要素が染みでることがないようにしなければなりません。

思想戦はまた一時的な運動ではなく、たえまなく反復し深化させていくことを要求します。

思想戦の砲火を浴びて一時息をひそめた古い思想要素がふたたびよみがえることもありえるし、また今日は大きな問題とならなかった思想的欠陥が明日には大きな問題として現れることもありえます。元々、古い思想は一朝一夕にみななくせるものではなく、たゆみない闘争と教育を経てこそ根絶できるものです。それゆえわれわれは思想戦の武器を瞬時も手放すことはできません。われわれはすでに打撃をうけた思想的欠陥がふたたびよみがえれないようにたえまない攻勢を浴びせる一方、新たに生じる思想的欠陥に反対してひきつづき強力な闘争を繰り広げなければなりません。このように、思想戦はたえまなく反復され深化されなければなりません。

思想教育、思想闘争を大衆自身の活動に転換させるのは思想戦の重要な要求の一つです。

大衆の意識的で積極的な参加なしには思想闘争が強化されず、古い思想を成功裏に克服できません。われわれは大衆的批判と集団的思想攻勢を通じて、あらゆる思想的な雑多な鬼神を徹底的になくさなければなりません。

思想戦では主席の教示、党の意図で大衆を武装させることが最初の工程とならなければなりません。

主席の教示は思想闘争の有力な武器であり、正しいか否かを識別する基準です。主席の教示で徹底的に武装しなければ思想戦のいかなる成果も期待できません。思想戦自体が人々を主席の教示でしっかりと武装させ、真の金日成主義者に育てていく活動であるがゆえに、主席の教示でしっかりと武装させることはつねに思想戦の出発点、第一の要求になるのです。

われわれはすべての党員と勤労者を主席の教示、党の意図で徹底的に武装させる活動を思想戦での第一の活動としてしっかりと堅持していかなければなりません。

思想戦はまた、その成果を強固にするための組織政治活動が保障されなければなりません。例をあげると、浪費現象を克服するための思想戦を繰り広げるには、その要素がふたたび生じうる隙をなくすための行政経済的措置と教育対策をとらなければなりません。また、制度と秩序がなく無責任な現象に反対する思想戦を繰り広げるためには、規定と準則を再度検討し無規律な現象を防止するための対策を立て、それにたいする統制と教育を強化するための措置をとらなければなりません。このように、思想戦にその成果を強固にするための具体的な組織政治活動を並行しておこなってこそ、思想戦がより大きな恩恵をもたらすことができます。

われわれは速度戦、思想戦を繰り広げ、社会主義大建設事業を力強くおしすすめなければなりません。

現在、社会主義大建設戦闘は宣伝扇動活動でわれわれが中心にし堅持していくべき基本戦線の一つです。宣伝扇動活動の威力は社会主義大建設戦闘で余すことなく発揮されなければなりません。

社会主義大建設戦闘のための宣伝扇動活動で何よりも重要なことは、党員と勤労者のあいだで党の唯一思想体系をさらに徹底的に打ち立て、主席にたいする忠実性が実際の社会主義大建設の誇らしい戦闘で全面的に現れるようにすることです。

主席にたいする忠実性は、主席の教示であれば水火をいとわず無条件、最後まで貫徹する実践闘争で表現されなければなりません。主席の教示を無条件貫徹するという政治的自覚が高ければどんな困難なこともなしとげることができ、奇跡を創造することができます。われわれは党員と勤労者のあいだで主席にたいするかぎりない忠実性を高く呼びおこし、社会主義大建設戦闘で主席の革命戦士としての任務を完遂するようにしなければなりません。

これとともに、われわれは党の経済政策にたいする宣伝を強化しなければなりません。

主席は社会主義経済建設のすべての分野、すべての単位で解決すべき課題と遂行方途にいたるまで具体的に示され、すべての部門の政策を明確に示されました。ところが現在、少なからぬ場合にわが党員と勤労者が主席の教示と党政策をはっきり知らずにいます。主席の教示と党政策をよく知らなくては社会主義大建設戦闘を正しくおこなっていくことができません。それゆえわれわれは、各部門に提起された主席の教示と党政策で、党員と勤労者を徹底的に武装させるための宣伝扇動活動を力強く繰り広げなければなりません。

社会主義大建設事業を成功裏に保障するためには、人々の心をつかむ扇動活動を強力に繰り広げることが重要です。

社会主義大建設の戦闘場ごとに人々の心の琴線をかき鳴らす扇動活動を強くおこなってこそ、建設場をわき立たせることができます。ところが、かつて思想部門の一部の責任幹部は宣伝扇動活動にたいする正しい観点をもてないところから、扇動は宣伝扇動部の基本任務ではないと言いながら扇動活動、とくに経済扇動をおろそかにしました。主席が教えられたように宣伝も重要ですが扇動もまた重要であり、この二つのうちのどちらか一つにのみ偏重してはなりません。宣伝と扇動はともにわれわれの基本任務です。

われわれは経済扇動をおろそかにする誤った態度と古い枠をなくし、この活動を社会主義大建設戦闘の要求にあわせて高い水準で力強くおしすすめなければなりません。

まず、新聞、放送をはじめ出版報道物と文芸手段などすべての宣伝扇動手段と形式を総動員して扇動攻勢を展開することにより、すべての戦闘単位と戦線、全国が大建設闘争の高揚した雰囲気でわきかえるようにしなければなりません。

経験は、さまざまな宣伝扇動手段と形式を正しく結合し経済扇動を進攻的に繰り広げるとき、大衆の革命的熱意を高く呼びおこし、生産と建設で前例のない高揚を引きおこせることを示しています。われわれは昨年、勝利自動車総合工場と金星トラクター工場で創造された経済扇動のりっぱな経験を広く一般化し、さらに発展させなければなりません。

わが党は強力な宣伝扇動の力量をもっています。専任宣伝活動家以外にも講師、扇動員をはじめ数多くの職業外宣伝活動家をもっており、また出版報道部門および文学芸術部門の活動家の大部隊をもっています。この威力ある力量を動員して、みなが社会主義大建設戦闘のための宣伝員、扇動員となるようにし、またすべての党員および行政経済活動家が経済宣伝運動でしっかりと役割を果たすようにしなければなりません。

経済扇動をりっぱにおこなうためには、宣伝活動家が以身作則の模範を示さなければなりません。以身作則は大衆を導いていくうえで大きな力をもっています。宣伝活動家は作業服を着て機台の傍や建設場で直接労働者を助けながら、彼らのあいだに党政策を浸透させ、実践的模範で彼らを鼓舞しなければなりません。

党の経済政策貫徹のための宣伝扇動活動を力強く繰り広げるためにはまた、経済部署との共同作戦をよくおこなわなければなりません。経済部署との共同作戦をおこなわずには経済扇動をよくおこなうことができません。基礎作業から組織して経済部署との共同作戦をよくおこなってこそ、大きな成果をおさめることができます。

思想戦線で働くすべての活動家は社会主義大建設のための宣伝扇動を精力的に繰り広げることにより、この戦闘の勝利を確固と保障しなければなりません。

四、党思想活動において形式主義の古い枠をなくし新たな転換をもたらすために

われわれが党の最高綱領としてかかげた全社会の金日成主義化のためには、わが党をさらに戦闘的で生気はつらつとした党に強化しなければならず、党活動、党思想活動で根本的な転換をなしとげなければなりません。

最近、われわれが直接、党思想活動を担当するようになってから、思想活動では一連の改善がなされています。

しかし、われわれの思想部門にはいまだに形式主義の古い枠がのこっており、それが活動で依然として悪影響をおよぼしています。正直なところ党思想活動は形式主義の古い枠のため、いまだにみずからの役割を明確にできていません。

全社会を革命化、労働者階級化する活動が、党の要求通り進捗できていない主な責任が、党の思想部門にあることはことさら言う必要もなく、行政経済活動で現れているあれこれの欠陥の原因も、とどのつまりは思想部門で仕事をよくおこなっていないことにあります。われわれは行政経済活動で現れている欠陥について対岸の火のようにみるのではなく、主人らしくその原因を自己の活動に求めなければなりません。

思想部門で党員と勤労者にたいする思想教育活動をたくさんおこなったと言いますが、いまだに大衆のなかで党政策、党中央の意図が適時によく浸透できていません。主席は現地指導の際にしばしば労働者、農民と談話をされますが、そのとき彼らが党政策をよく知らないことが露見します。

われわれは古い形式主義の枠を大胆になくし、全社会を金日成主義化する聖なる活動と当面の社会主義大建設戦闘の要求にあわせて、党思想活動で一大転換をおこさなければなりません。

それでは、党思想活動で形式主義の古い枠をなくし、新たな転換をもたらすためにはどうすべきでしょうか。

思想活動を改善するうえでの基本は、どうすれば主席の教示と党政策、党中央の意図を下部末端まで徹底的に浸透させるかということにあります。この問題が解決されれば、全社会を金日成主義化する問題も、社会主義大建設戦闘に勤労者を呼びおこす問題も、みな成功のうちに解決できます。それゆえ、われわれは主席の教示と党政策を下部末端まで徹底的に浸透させることに基本をおいて活動しなければなりません。

いま、わが党の思想活動が下部によく浸透されていないことが主な欠陥です。思想活動での形式主義は何よりもここに現れています。下部に浸透しないので、上部が下部の実情をよく知りません。中央が道を知らず、道が郡を知りません。いま道は虚空にただよい、中央と郡の連係をとる伝達者の役割以外はできていません。郡でも下部を知りません。郡内の人民の思想動向を郡党責任書記や郡安全部長は少し知っているかもしれませんが、郡党思想担当書記、宣伝部長はよく知らずにいます。

主席はすでに青山里の現地指導をされたとき、活動家が下部におりていって下部の実情を深く了解分析し、それにあった正しい対策を立てることについて懇切に教えられました。ところが、青山里の教示があってからすでに15年近く経つのに、わが党の思想活動では青山里精神が正しく貫徹されていません。

いま、少なからぬ党活動家は、机のまえにすわりこんでぐずぐずしています。一部の活動家は、下部におりていくといっても大衆のなかにははいらず、事務室でぐるぐるまわって帰る始末です。このように現実にはいっていかないなら、下部の実情がよくわからないだけでなく、主席の思想、党の意図を大衆のなかに正しく浸透させることができません。

わが党は貴族の党ではなく大衆を導く党です。わが党のすべての政策は大衆のなかに浸透され、大衆によって執行されなければなりません。大衆と接触しなければ思想活動はどんな成果もおさめられません。

主席が教えられたように、わが党活動家はけっして官職ではありません。現実にでかけて活動するのはわが党活動家の固有の品性とならなければなりません。

思想活動家は下部につねにおりていって、主席の教示と党政策を解説宣伝する一方、下部の実情を深く了解して、適時に問題を上部に提起しなければなりません。いま下部の実情が然じかなのでどのような対策が要求されるか、このように報告しなければなりません。そうしてこそ上部で正しい教育対策を立てることができ、主観主義を避けることができます。下部の実情を知らずには対策を立てるといっても的中することができません。

われわれは決定的に、すべての思想活動家が下部におりていく体系を打ち立てなければなりません。

すべての思想活動家が下部におりていけば、思想活動をりっぱにおこなえるだけでなく、活動家の党生活を強化するうえでも非常によいのです。いままでわが党活動家は下部から成果をうけようとするだけで、下部におりていき以身作則しながら下部の活動家を教育し、大衆を直接動かそうとはしませんでした。このようにしては、わが党が大衆にたいする指導機能を円満に遂行することができません。党活動家が下部におりていって党生活に積極的に参加すれば、大衆に実践的な模範を示すことができ、大衆の組織観を高めるうえでよい影響をあたえることができます。

すべての思想活動家が下部におりていかなければなりませんが、とくに郡党思想活動家がだれよりも現実に深くはいっていかなければなりません。

われわれはわが党の組織体系で、郡党が占めている位置を正しく認識しなければなりません。

郡党は指導単位ではなく執行単位です。主席は社会主義憲法を作成するときにも、郡の下に他の行政的単位をおかなかったと言いながら、郡党も行政と同じく指導単位になるのではなく、執行単位にならなければならないと教えられました。郡党は党政策を直接大衆のなかで執行する義務をもつ単位として、けっして指導単位になってはなりません。郡党の下には初級党組織と細胞組織だけがあって、他の中間の単位はありません。したがって、郡党は組織活動や思想活動で他人を指図する単位になるのではなく、自分の手で収穫をおさめる単位にならなければなりません。

郡党は執行単位であるがゆえに、事務室にすわっておこなうことは別にありません。郡党宣伝扇動部が講演テキストを書くにも、解説談話資料や教育資料をつくるにも、みな上部からおろした資料を数ゕ所載せるだけなのに、何のために事務室にすわっているのでしょうか。郡党内で宣伝扇動部がおこなう仕事の量は知れたものです。郡党執行委員会がしばしば開かれるといっても、そこには部署内部ですわっている人が参加すれば済みます。

郡党思想活動家はみな現実にでかけていって活動するようにしなければなりません。今後、郡党宣伝扇動部内には部長か副部長が指導員一~二名とともにのこり、他の成員はみな里と工場におりていかなければなりません。

主席が教えられたように、郡党から里におりていくのは、中央から道におりていき、道から郡におりていくのとは異なり、毎日出勤するようにしなければなりません。距離が遠いところは何日ずつか泊りこんで仕事をすることもできます。今後、郡党から里におりていく体系は五日間おりていって活動し、二日間郡党に帰ってきて再武装、再作戦し、再びおりていく原則でおこなうのがよいでしょう。

われわれは党思想活動を下部に接近させるうえで、このように郡党活動家を動かす問題を基本としなければなりません。郡党思想活動家がみな現実にでていけば、わが党の政策と党中央の意図が大衆のなかによりよく浸透することは言うまでもなく、道や中央の指導活動も現実に根ざしてよりよく執行できるでしょう。

われわれは今後、いつ、どこにいっても、そこで郡党思想活動家に会えるようになることを望みます。われわれは主席が現地指導をされ、圃田で「トンムはだれかね」と問われたら「はい、わたしは郡党思想担当書記です」という返事が返り、「何をしに来たのかね」と問われたら「党政策を解説するために来ました」という返事が返ってきたなら、これがもっとも理想的であると思います。このようになれば、つねに党の声が大衆のなかで響き、大衆が党の息づかいにそってともに呼吸できるようになるでしょう。

思想活動家と組織活動家が配合作戦をよくおこなうことが、また重要です。思想活動家と組織活動家が下部におりていけば、さらに主席の革命思想と党政策を大衆のなかに深く浸透させることを基本任務とみなさなければなりません。下部の単位におりていったなら思想活動家と組織活動家を問わず、みな思想活動もおこない組織活動もおこなうべきであり、境界を設けて界線をひくことのみに頭を使うなら、どの問題も解決できません。党の下部指導とは結局、すべての人々を主席の思想で武装させ、大衆をその実現へと組織動員するための活動です。

それゆえ郡党をはじめ党組織では、部署相互間に共同で計画を立て組織部、宣伝扇動部の活動家が下部におりていってもたがいに心をあわせ、大衆を教育し組織動員するための組織活動、宣伝活動をともによくおこなっていくようにしなければなりません。里を担当する組織活動家と思想活動家が里党委員会と討論して共同で計画を立て、たがいに助けあって組織活動、宣伝活動をおこなえば里のすべての活動がよくできていくでしょう。

そして、思想活動では思想活動家だけではなく、すべての党活動家、とくに党責任書記が責任をもって参加するようにしなければなりません。思想担当書記、宣伝部長は責任書記との連携を強化して、彼を思想活動に積極的にひき入れるようにしなければなりません。

党思想活動で形式主義の古い枠をなくすためには、機構体系もかえなければなりません。

党思想活動家が党中央の方針をかかげて形式主義を退治しようと苦労しても、古い機構体系をそのままにしてはふたたび手足を縛られて、活動でとくに改善をもたらせなくなるでしょう。

現在われわれの機構体系には官僚主義的な要素がのこっており、役に立たない枠が多くあります。まず、郡党宣伝扇動部機構が内部担当を主として組織されているため、下部にしばしばおりていけなくなっています。そして何々の担当、何々の担当といっては指導員をいろいろな担当に分離しているので、おのずと本位主義が生じ、統一的に動くことができなくなっています。はなはだしくは政治局までも組織部だ、宣伝扇動部だといってわけていますが、政治局で組織部と宣伝扇動部を別にしておく必要がどこにあるでしょうか。指導員たちがでかけていって組織活動もおこない、思想活動もおこなえばすむのに、組織部だ、宣伝扇動部だとわけているので使い道のない枠だけが生じます。

郡党機構を全般的に検討してつくり直さなければなりません。

われわれは活動体系を正しく打ち立てて、下部にたいする検閲活動を強化しなければなりません。

活動体系をどんなに正しく打ち立てたとしても、下部でその通りに動かなかったなら役に立ちません。検閲活動はまた、それを通じてわれわれの活動体系自体の不足点を探しだし、ひきつづき完成させていくためにも必要です。

大衆のなかで思想活動を強化する基本方途が郡党組織にあるがゆえに、とくに郡党思想活動にたいする体系的な検閲を強化しなければなりません。

検閲方法は何の回数だ、人員数だと確かめることではなく、中央党や道党の活動家が直接里にでかけて、人民と談話し党政策の理解程度を了解することに基本をおかなければなりません。そうして郡党活動家の活動水準も知り、彼らが党中央の意図通りに活動したのかを評価しなければなりません。こうしてこそ、ぬけ道をあたえないようになります。

検閲をしばしばおこなってこそ郡党活動家が、これがひっかかる、あれを解決してほしいと上部にみな話し、しばしば要求するようになるでしょう。かつて、すべての活動を里にまかせ郡党が指導機能を果たしたときとは異なり、これから郡党自体が執行単位として活動するようになれば多くの問題が提起されるでしょう。

われわれは活動体系において思想活動を下部に接近させることを妨げるあらゆる要素を徹底的になくし、すべての活動家が下部におりていけるように方向転換しなければなりません。

党思想活動で根本的な転換をなしとげるためには、思想活動体系とともに、方法においても一大変革がなくてはなりません。

下部におりていって革命的に働くことができるように思想活動の体系が打ち立てられたとしても、これに方法がともなわなければ、思想活動は依然として古い枠からぬけだせません。

主席が教えられたように、わが党の宣伝扇動活動方法は抗日遊撃隊式にならなければなりません。抗日遊撃隊式に背嚢を背負って大衆のなかにはいり、彼らと呼吸をともにしながら宣伝し扇動しなければなりません。抗日遊撃隊式に活動するところに、宣伝扇動活動で新たな転換をもたらす基本的保証があります。

抗日遊撃隊の革命伝統をうけつぐわが党は、宣伝扇動活動も当然、抗日遊撃隊式にしなければなりません。抗日遊撃隊員は遊撃根拠地でも敵統治区域でもみな背嚢を背負ってでかけ、労働者、農民のなかにはいり大衆工作をおこないましたし、彼らを結集して革命へと呼びおこしました。大衆のなかにはいり、抗日遊撃隊式に宣伝扇動活動を繰り広げてこそ、党が生気はつらつと脈打つようになります。

抗日遊撃隊員がおこなったように党政策をもって直接大衆のなかにはいるようになれば、何の条件がなくて思想活動ができないと言えるでしょうか。油絵具がどうだ、紙がどうだ等、あれこれの言い訳はできません。

主席の著作と教示、主席の略伝、革命歴史学習要綱、党政策解説要綱などをたずさえて現実にでかけ、暇をみて大衆のなかに主席の教示と指導の賢明さ、高い徳性についてよく浸透させれば、しだいに成果が現れるでしょう。

今後は、郡党思想活動家が抗日遊撃隊式に背嚢を背負って通いながら、自身が直接学習講師役もし、党政策を深く解説宣伝しなければなりません。

郡党宣伝扇動部は今後、下部の人にさせようという仕事ぶりをしてはなりません。いままではみな職業外講師だ、学習講師だ、扇動員だなど下部の人にさせようとのみ考え、自身で直接でかけて宣伝扇動活動をおこなおうとは考えませんでした。下部におりていく場合も主に講演会、学習会の回数を確認し、統計資料などを束ねて帰ってきました。

もちろん宣伝扇動部は講演体系、学習体系、扇動体系などすべてをよく動かさなければなりません。しかし、このような体系も郡党宣伝扇動部の活動家が直接でかけて現実にはいりこみ、自身が宣伝扇動活動をしながら動かさなければなりません。

大衆のなかにはいり宣伝扇動活動を繰り広げるための糧は、今後党中央から郡におろすでしょうし、したがって郡では党中央の唯一要綱をもって郡自体の実情にあわせて浸透させればよいでしょう。それゆえ郡党では教育資料をつくる人、講演要綱をつくる人、扇動する人が別にいる必要がなく、みな大衆のなかにはいり彼らとむかいあって口頭宣伝をおこない、扇動もしなければなりません。

このようにすれば主席の教示と党政策を直接、郡党思想活動家の口を通して大衆のなかにさらによく浸透させることができ、党の思想活動において形式主義と主観主義をなくし、宣伝扇動の現実性と機動性をよりよく保障できるようになるでしょう。

宣伝扇動活動でわれわれはけっしてうわべ飾りや形式に縛られてはならず、内実をもって党政策を宣伝しなければなりません。

抗日遊撃隊式に宣伝扇動活動をおこなうというのは、枠を設けたりうわべ飾りをしたりすることなく、大衆のなかにはいり具体的実情にあわせて簡便でわかりやすい方法で、主席の教示と党政策を浸透させるということです。

われわれは郡を見た目で整えることに多くの力を投じるよりも、抗日遊撃隊式に口頭宣伝を強化して、大衆のなかに党政策を一つでもよりよく浸透させることがさらに重要だと考えます。

これまでは扇動をおこない宣伝をしようとすると旗をたて宣伝画も掛け、その他さまざまな形式を整えて雰囲気をつくらなければならず、そうしてこそ仕事がよくできると考えてきました。それで布が必要だ、紙が必要だ、さらに何が必要だと要求が多かったけれども、これはみな贅沢な話です。

もちろんわれわれは宣伝画を掛け、スローガンも掛けなければなりませんが、それよりも人々のなかに直接はいり、彼らの思想を改造する活動を手引きしていかなければなりません。そうして、わかりやすく容易な方法で主席の教示と党政策を一つでも多く、迅速に大衆のなかに解説浸透させなければなりません。

ところが現在、思想活動といえば枠を設けて趣向を弄することを好みます。端的な例を一つあげると、われわれが数年前に両江道へいったときに、三池淵芸術サークルの公演をみてほしいというのでいってみると、歌を歌うのがぎこちないことこのうえないものでした。歌を誤って歌ったからではなく、専門家の真似をしたからぎこちなくなったのです。

郡は郡の実情にあわせてすべきなのに、現在はどこもみな道式におちいっています。最初に合唱で始まり、最後に歌と踊りで終わるのが道の一つの形式になりました。ところが郡党思想担当書記はこのようにするのをみて、道の水準にはおよばないが悪くないと自分で満足しています。事実、このようにするのは中央や道の縮小版にすぎないものです。郡ではどこまでも遊撃隊式に、笛、ハーモニカ、アコーディオンなどで演奏しなければなりません。いろいろな楽器をそろえて複雑にしようとしてはならず、いたずらに「高尚性」に魅力を感じてはなりません。

現在、われわれの芸術が世界に名声をとどろかせており、大衆の全般的水準が高いので芸術的要求性も高いのは事実です。しかし、専門第一主義になってはならず、どこまでも思想性に基本をおいて遊撃隊式にしなければなりません。郡党や道党ではこの要求を厳格に守らなければなりません。

地方では自身で創作するより、中央でつくった革命歌謡をたくさん歌うようにしなければなりません。それぞれで作曲するのだといって、未熟な腕前でわかりもしない曲をつくって苦労するようにしてはならず、中央でつくった通俗的で人民的なものを普及することに、もっと力を入れなければなりません。中央で革命歌謡を歌えば、下部でも革命歌謡を歌わなければなりません。

現在、道党活動家の本位主義が根深くて無用な自尊心が強く、競争してたがいに歌劇をやると言っています。それでわれわれは、歌劇は平南、咸南、江原、平北道でのみおこない、それ以外の道では音楽舞踊総合公演など小品を多くおこなうように言いました。道の場合には大作主義をおかしてはなりません。

われわれは大衆教育において、より速い道を選択し、大衆が理解しやすい方法でおこなわなければなりません。笛を吹き、ハーモニカ合奏もするようにすればいいでしょう。大衆扇動はこのようにしなければなりません。主席が言われたように、抗日遊撃隊員は樹木の厚板をずらりと並べ幕を張って舞台にし、伴奏する人は舞台の脇でおこないました。

われわれは放送でも「遊食」(訳注=することもなく遊び食いすること)なものを放送してはならず、革命的なものをたくさん放送するようにと言いました。公演種目を組むうえでも、古い図式からぬけださなくてはなりません。抗日遊撃隊式に機知に富んだ面白い話もし、独唱や重唱もしなければなりません。専門劇場のようにしようとすれば、衣装の準備やら何やら浪費が多いです。

われわれはどうすればより多くの大衆に革命的な思想をよりよく注入できるかということに頭を使わなくてはなりません。われわれは抗日遊撃隊式に方向を転換させ、活動を深く研究し、着実におしすすめなければなりません。

宣伝扇動活動を下部におりていって、内実をもって繰り広げようとすれば、具体的な方法の問題を正しく解決しなければなりません。

思想活動は多様な対象をもつ創造的な活動です。思想活動の対象である人々は、それぞれ異なる準備程度と多様な心理をもっており、うけもっている革命課題も異なります。そして、思想活動はそれぞれ異なる環境と条件のもとでおこなわれるものです。それゆえ、さまざまな対象と環境、条件にあわせて思想活動をりっぱにおこなえるように具体的な方法を打ち立てなければなりません。

郡党思想担当書記のみなさんは、どうすれば里におりていくトンムが実際に大衆のなかにはいり、宣伝扇動活動を具体的な実情にあわせて内実をもってりっぱにおこなえるかということを日常的に研究し、経験を創造しなければなりません。

現在の党思想活動で一大転換をおこすためにはまた、党思想活動家のなかで老化現象を克服し、生気はつらつとした革命的気風を徹底的に打ち立てなければなりません。

わが党の宣伝活動家は社会主義大建設戦闘の手にあまる現実的要求にあわせて、猛烈に活動する人にならなければならず、宣伝扇動部はつねに革命的に動く戦闘的部署にならなければなりません。そうしてこそ社会主義建設において思想戦線を導いていく戦闘部隊としての栄誉ある重大な任務を円満に遂行することができます。

ところが今日、われわれの思想活動は躍動する活動にできず、老化病にかかっています。老化病にかかった人の集団で思想活動をしていこうとすれば、すべてのことが覇気をもって活発に遂行できません。

もちろん、人は生理的に老化し肉体的に淘汰されることはありえます。しかし、思想的には絶対に老化してはならず、政治的に淘汰されてはなりません。革命する人はつねに生気はつらつとして覇気があり戦闘的でなくてはならず、政治的熱意が高く展開力が強くなくてはなりません。

しかし今日、わが活動家のなかでは全般的に思想的な老化現象が少なからず現れています。

いま、わが活動家のなかで老化現象がどのように現れているでしょうか。

それはまず、活動において情熱と戦闘的気迫がなく、緊張して仕事を展開できず、できるだけ楽にすごそうとすわって時間をつぶしているところに現れています。少なからぬ活動家が活動に投身せず、仕事に熱意を発揮せず、能動的に仕事を探さずにいます。そして月給取りのように一日一日をすごしながら、その日にできなかったならつぎの日にやる式に仕事をずるずると長引かせ、席をあけられずにいます。

つぎに、老化現象は活動を深く研究せず、頭も使わず、仕事において何の創意性も発揮せず、単純な伝達者の役割しかしないところに現れています。少なからぬ活動家は上部から指示をうけても、それを展開する具体的対策は考えず、ただ下部にオウム返しに伝達でもするように仕事をしています。

老化現象はまた、活動で組織性と規律性がなく、自由主義的に行動するところに現れています。共産主義者はすべての活動と生活で組織性と規律性が強くなければなりません。しかし、少なからぬ活動家が活動規範と準則にそって規律をもって働かず、なるがまま動いており、また組織の統制をうけるのをいやがり、統制から逃れようとしています。これもまた老化現象の表現です。

老化現象は老人風を吹かせ、枠を設けるところにも現れています。

わが活動家のあいだには幹部になると枠を設けることを好む人が少なくありません。このような人は幹部に登用されると主席の高い政治的信任にこたえるために骨身をおしまず働くかわりに、家がどうだ、待遇がどうだ、自動車がどうだなど、不平不満が多いのです。

幹部は枠を設けるための幹部ではありません。われわれの幹部は主席に忠誠をつくす主席の革命戦士であり、人民のためにすべてをささげて働く人民の小間使いです。われわれは究極においては幹部という言葉自体をなくそうというのです。

枠を設けるのは古い階級社会の反動的統治者がおこなったことであり、それは古い思想残滓の表現です。高級幹部、下級幹部を問わず、われわれのすべての幹部は枠を設けてはなりません。

すべての問題に敏感かつ鋭利でなく、闘争力がなく、いつも覇気や情熱がなく弱いのも老化現象の現れです。思想活動家は人々の思想問題をもって活動するため、特別に鋭利で敏感でなければなりません。言葉一つ聞いても分析的に聞き、活動と生活で現れる些細な現象についても政治的にたいすることができなくてはなりません。しかし、少なからぬ思想活動家がこうではなく、不健全な現象をみてもたたかうことを知りません。

老化現象は党思想活動においてじつに重大な影響をおよぼします。

思想活動家が老化病にかかると党思想活動が覇気をもって展開できず、元気がなくなってしまいます。元々、人の思想を改造し人々を呼びおこす党思想活動は戦闘的で覇気をもっておこなわなければならず、つねに強くうながさなければなりません。つねに活気をもって強くうながしてこそ立ちふさがる壁が解けていき、思想活動を躍動する現実にあわせて展開し深化発展させていくことができます。ところが、老化病にかかった思想活動家は強くうながすこともなく、自分の席にすわりこみ思想活動を覇気にみちておしすすめることができません。

また、思想活動家が老化病にかかると、思想活動に刃が立たなくなります。思想活動は政治的に鋭利でなければなりません。そうしてこそ党思想活動がどんな悪者の姦計にも籠絡されず、自己の任務を果たすことができます。しかし、思想活動家が老化病にかかると政治的に麻痺して、正しいこととまちがったことをよく見分けられなくなり、不健全な思想と闘争できなくなり、ついには唯一思想体系と食いちがう現象が現れても適時に打撃を加えられなくなります。

このように老化現象が党思想活動におよぼす影響は甚大です。わが思想活動家が老化すれば党思想活動が元気をなくすことになり、全般的な党活動、党の事業が弱化し、ひいては全社会の金日成主義化を力強くおしすすめることができません。

それでは、老化現象はどこからくるものでしょうか。

老化現象は単純に生理的条件からくる現象であるとみることはできません。高齢ではない人にも老化現象が現れ、歳はとっても気迫をもって働く人もいます。

老化現象は、いまなお活動家に主席にたいする忠実性が不足するところからくるものです。主席のために一身をささげようという革命的覚悟と責任性が高ければ、たとえ歳をとり生理的には老化しても思想的には老化しないものです。

老化現象はまた、活動家が古い汚物桶にはまり、汚染された状態からいまだ完全にぬけでることができないところからくるものです。

わが党の思想活動には久しい以前から固執的な形式主義の古い枠がありました。わが思想活動家は、それがあたかも党思想活動の方法であるかのようにみなして学び、思想活動家として履物をしっかり履けませんでした。

わが思想部門の活動家は、われわれの前進を阻む老化現象に反対して、強力に闘争しなければなりません。

老化現象を克服するには、まず活動家のなかで思想闘争を強化しなければなりません。思想闘争のなかで政治思想的に鍛錬し、主席にたいする忠実性を高め、思想活動にのこっているあらゆる古い汚物をきれいにふり払うようにしなければなりません。

また、思想活動家を強い組織的統制のもとにおかなければなりません。すべての思想活動家が党生活総括に模範的に参加するようにし、厳格な党的統制のもとで生活するようにしなければなりません。

党思想活動での形式主義の古い枠をなくし、一大転換をもたらすために、もっとも重要な問題は、党の唯一的指導体制をしっかりと打ち立てることです。

われわれが言う唯一的指導体制は党内部活動、党組織思想活動と党生活での唯一的指導体制です。いまは行政経済活動において、党の唯一的指導体制を打ち立てる問題を提起していません。鋼材とセメントを何トン生産し、織物を何メートル織るかといった問題はみな、われわれの結論にそっておこなうことはできないことであり、またそうする必要もありません。しかし、党組織思想活動では唯一的指導体制を徹底的に打ち立てなければなりません。党組織思想活動で唯一指導体制を打ち立てれば、われわれの幹部と党員がだれでもみな党組織に属しており、組織思想的に党組織の統制をうける条件のもとで、結局それがすべての分野でみな打ち立てられるようになるでしょう。

党活動、とくに党思想活動で唯一的指導体制を打ち立てるということは、何を意味するのでしょうか。

それは第一に、党思想活動は徹底してわれわれの唯一管理制であるということです。

思想活動の基本原則は徹頭徹尾、唯一管理制の原則です。思想活動はまさに人々の思想を扱う活動であるため、絶対にだれにもゆずり渡してはならず、中央から下部末端にいたるまでただ一つの思想、しっかりした思想がつらぬかれるようにしなければなりません。

わが党の歴史的教訓が示しているように、思想活動が籠絡されるようにしては絶対になりません。

一時、わが党内に侵入した反党分派分子ホ・ガイ、パク・チャンオク等は、チュチェ思想と根本的に食いちがう事大主義、教条主義を党内に植えつけ、戦争の困難な時期と戦後社会主義革命と社会主義建設の時期に、甚大な害毒をおよぼしました。また、反党反革命分子キム・ドアンは党宣伝活動の責任的地位を悪用して、ブルジョア思想、封建儒教思想、修正主義の堕落した思想を吹聴し、わが党のチュチェの思想体系を曇らせました。近年にも思想活動部門の責任幹部が形式主義の古い枠を助長し、党の思想活動に多くの被害をおよぼしました。

われわれは今後、このような現象が二度と繰り返されないようにするため、党思想活動で唯一的指導体制を徹底的に打ち立てなければなりません。思想問題で譲歩し動揺しはじめると、最後には重大な弊害が生じるようになることを、深く肝に銘じなければなりません。

第二に、党の思想活動で唯一的指導体制を打ち立てることは、思想部門のすべての活動家が党の唯一的指導のもとに動くということです。

わが党の思想活動家はだれであれ、他人に調子をあわせてはならず、けっして他人の指示にしたがって動いてはなりません。船頭多くして船山に上るという諺もありますが、元々どんな仕事でも主人が何人もいると正しい思想的団結ができず、まかされた任務をりっぱに遂行できなくなるのです。

われわれが主席を高くいただいて、党思想活動を主席が意図されるとおりに展開していこうとすれば、すべての思想活動家が党の唯一的指導のもとに一人のように動かなければなりません。

われわれは党思想活動分野で唯一的指導体制と食いちがう些細な自由主義的、無規律的現象と要素も許してはならず、適時に打撃をあたえ克服しなければならず、唯一的指導体制にもとづく確固とした思想的団結をなしとげなければなりません。

第三に、党思想活動で唯一的指導体制を打ち立てるというのは、党の意図と党がうちだす方針を無条件にうけ入れ、貫徹するということです。

党の意図はすなわち主席が意図されることです。主席は党を通じて党の組織思想活動を指導され、党は主席の教示をかかげ、それに徹底して依拠して活動を展開します。党がかかげるどの方針も党のどの結論も、それらはみな厳格に主席の教示にもとづいており、主席の教示を具現するためのものです。

それゆえ、すべての思想活動家は党の意図と方針を絶対化し、すべての問題をただ党の結論によってのみ解決していかなければならず、一旦結論をだした問題は無条件、徹底して執行しなければなりません。

これとともに、思想活動で党の唯一管理制を徹底して実現し、すべての思想部門の活動家が党の唯一的指導のもとに動き、党の意図と方針を無条件にうけ入れ貫徹してこそ、党の唯一的指導体制がしっかりと打ち立てられたとみることができます。

党の唯一的指導体制を確立することは、わが党の思想活動を新しく革新するうえでも、わが党をさらに強化し革命を力強くおしすすめるうえでも重大な意義をもちます。

党の唯一的指導体制を打ち立ててこそ、われわれは主席を高くいただいて、党思想活動で主席が意図されることを徹底してつらぬくことができ、全社会の金日成主義化を成功裏に実現していくことができます。また、党の唯一的指導体制を確立してこそ、われわれは党を組織思想的にさらに強化することができ、わが党を永遠に栄光にみちた金日成主義党にすることができます。

党思想活動で新たな転換をもたらすためには、宣伝活動家の役割を決定的に高めなければなりません。

党宣伝活動家は主席の政治的信任によって党思想活動の重要な哨所をまかされ活動しています。党思想活動を改善し、全社会を金日成主義化する活動でわれわれの成果は、宣伝活動家が仕事をどのようにおこなうかに大きくかかっています。

それでは、われわれの党宣伝活動家が自己の役割を果たすためには、どのようにすべきでしょうか。

まず、わが宣伝活動家自身が主席にかぎりなく忠実でなければなりません。

今日、わが党は主席にたいする忠実性をすべての幹部の第一の表徴とみなしています。

主席に忠実な人だけが、わが党の幹部になることができ、主席に忠実でなければわが党の幹部になる資格がありません。われわれは幹部をみるとき、彼が主席にどれだけ忠実であるかということを第一の条件とみなければなりません。

わが党は過去、主に幹部の階級的表徴を多くみてきました。わが党は労働者階級の党であり、労働者、農民に依拠している党です。このようなわが党が、革命の主力部隊であり核心的力量である労働者、農民出身の活動家で幹部隊列を整えるのはもちろん正しいことです。

しかし、わが国の革命が深化した今日、わが党の環境は新しくなり、幹部隊列を整えるうえで新たな要求が提起されています。まず、全社会を革命化、労働者階級化することについての党の方針が積極的につらぬかれていくことにより、わが国の各階級、階層のあいだには社会政治的面でも思想意識の面でも、多くの変化発展が生じており、階級的差異がしだいに少なくなっています。そして党の正確な幹部政策によって、われわれの幹部隊列はすでに基本階級出身でしっかりと整えられました。このような条件において今日、われわれは幹部の階級的表徴もみなければなりませんが、何よりも彼が主席にどれだけ忠実であるかということを基本にみなければなりません。

とくに思想活動家においては、主席にたいする忠実性が絶対的な表徴となります。すべての党員と勤労者を主席の革命思想で教育し、堅実な金日成主義者となるようにしようとすれば、何よりも彼らを教育する思想活動家自身がまず、熱烈な金日成主義者に、金日成主義の精粋分子にならなければなりません。主席にかぎりなく忠実であり、金日成主義者の隊伍でも先駆者の先駆者となってこそ、わが党の真の思想活動家になることができます。

われわれのすべての思想活動家はどんな逆境のなかでも、主席を命がけで政治思想的にかたく擁護保衛する主席の親衛隊、決死隊とならなければなりません。

党宣伝活動家の役割を高めるために提起される重要な問題の一つは、活動家の作風を正しく打ち立てることです。

党思想活動家の作風を正しく打ち立てることは、つねに重要な意義をもつものですが、党のまえに大きくむずかしい任務が提起され、大衆の革命的気勢が非常に高い今日の現実において、これはさらに切迫した問題となっています。

われわれのすべての思想活動家は、主席の活動方法と作風をそのまますべてうけつぐ活動家になるために、たゆまず学び努力しなければなりません。

まず、思想活動家は絶対に権力をふるってはなりません。

権力は革命する党、人民のために服務し人民の利益を擁護して闘う党とは無縁であり両立できません。主席は執権党でとくに権力濫用と官僚主義に反対する問題について、重ねて深刻に提起されました。万一、党が権力をふるうなら、大衆は心から党にしたがわなくなり、大衆と遊離すれば党が革命で勝利することができません。

現在、わが党内には権力濫用をする人が少なくありません。われわれはこれを徹底して克服しなければなりません。

なおかつ、われわれが思想活動を直接指導する条件において、思想部門の活動家の作風問題はすなわち党の権威と関連する問題であることをはっきりと知らなければなりません。思想活動家が権力をふるい作風がよくないなら、人々は党を信じてそうなのだと言うであろうし、そうなると党の権威を傷つける結果をもたらすでしょう。

また、党思想活動自体が権力によっては解決できない活動であり、権力をふるうことでは、どんな成果も期待できないものです。思想活動は広範な大衆の思想を改造する活動です。このような思想活動は大衆のなかに深くはいり、党的方法、解説し説得する方法でたゆまず教えてこそ成果をおさめられるものであり、けっして官僚主義、権力濫用では解決できません。

思想活動家はまた、謙虚で気さくな品性をもたなければなりません。

わが思想活動家はまえにでることを好んではならず、つねに腰が低く気さくでなくてはなりません。もちろん、謙虚であれということは原則を譲歩したり不正との闘争をしてはならないということを意味するものではありません。謙虚であることはすべての問題を深思熟考し慎重に処理し、人々にたいして気むずかしくなく、困難な仕事で以身作則するということです。

わが思想活動家は謙虚でありながらも原則をかたく守らなければならず、気さくでありながらも不正との闘争ではつねに鋭く非妥協的でなければなりません。

党宣伝活動家の役割を高めるためには、活動家の水準を決定的に高めなければなりません。

党員と勤労者の思想意識を改造する思想活動は熱意だけではできず、ここに高い資質が結合されなければなりません。

今日、わが党宣伝活動家の水準を高める問題は、いつにもまして鋭く提起されています。それはわが党の思想活動のまえに、全社会を金日成主義化するという栄誉ある重大な任務が提起されていることと関連します。また、過去に思想活動家を正しく教育できなかったために、彼らの水準が現実発展の要求に比べ立ち遅れており、とくに最近、水準が低い若い世代の活動家で思想部門の活動家の隊列が多く補充されたためです。

それでは、思想活動家の水準を決定的に高めるためにはどうすべきでしょうか。

何よりも革命的学習気風をしっかりと打ち立て、主席の著作と教示を幅広く深みをもって学習しなければなりません。

思想活動家はけっして党学習綱領にそった学習をするだけで満足してはなりません。党員と勤労者を教育する責任を担った思想活動家は、主席のすべての著作や教示に精通しなければならず、他の人よりも何倍、何十倍も広く、深く知らなければなりません。これはわが党の思想活動家になるための必須的な要求です。このようになろうとすれば思想活動家がみな篤学家にならなければならず、熱意と真心をつくして精力的に学習し、また学習しなければなりません。

そして、思想活動家は多方面的資質と知識を所有しなければなりません。みなさんはだれでもみな文章を書くことができ、講演や政治扇動をする術も知らなければならず、文学と芸術も知り、すべてをみな知らなければなりません。しかし現在、われわれの少なからぬ思想活動家はテキスト一つ自身でつくることができず、他人が書いたテキストをもっていきそのまま読み下しています。これでは思想活動を実質的におこなえず、提起された任務をなしとげられません。

われわれは思想活動家が自己学習を強化すると同時に、講習と方式学習もしばしば組織しなければならず、政治書籍とともに革命的小説をはじめ文学芸術図書もたくさん読むようにしなければなりません。

今後、党中央委員会では一年に二回ずつ宣伝活動家の講習を組織して学ばせ、学習総括もおこない思想闘争もするようにします。みなさんは他人の学習総括を執行する人たちであるゆえ、中央で直接学習総括をすることが必要です。

われわれの思想活動家は自己の水準を決定的に高めるために全力をつくさなければならず、主席の思想でしっかりと武装し、多方面的な知識をもつ活動家として、提起されるさまざまな課題をみなりっぱに解決できる能力ある思想活動家にならなければなりません。

わたしはいままで、全社会を金日成主義化するうえで党思想活動のまえに提起される当面のいくつかの課題について述べました。

われわれはみなさんが党の方針を貫徹し、思想活動で一大転換をもたらすことにより、全社会を金日成主義化するうえで、社会主義大建設戦闘の勝利をなしとげるうえで、自己の使命をりっぱに遂行し、主席の高い信任に忠誠でこたえるだろうと確信します。