朝鮮民主主義人民共和国の繁栄・発展と人民の福祉増進のための当面の課題について
―最高人民会議第14期第10回会議でおこなった施政演説―

2024年1月15日
金正恩

親愛なる代議員のみなさん。

尊敬する最高人民会議常任委員長同志、そして議長同志。

オブザーバーのみなさん。

われわれの祖国、朝鮮民主主義人民共和国の成長・発展史に偉大な転換の年、偉大な変革の年として特記された2023年を誇り高く総括し、第8回党大会が示した5ゕ年計画完遂の実践的保証を確定すべき2024年の進軍を開始した重要な時点で、最高人民会議第14期第10回会議がおこなわれている。

ともに体感したことだが、昨年はわが党と政府と人民がおりかさなる困難な試練のなかでも、最大の奮発心と闘争力を発揮して重大な成果と出来事を歴史に誇らしく記した忘れられない一年であった。

長々80年を間近にする共和国の歴史に、2023年のようにわれわれの国力強化において全方位的な確実な前進がとげられ、国権と国威が堂々と宣揚されたのはまれなことである。

昨年、政治、経済、軍事、文化のすべての領域でおさめた成果については、すでに党中央委員会第8期第9回総会で総括、評価されたので再び言及する必要はないが、明白なことは国家の全構成員が党と政府の指導活動を積極的に支持し、支えてくれたので、数年間、刻苦奮闘した累積がついにりっぱな実を結んだということである。

党と共和国政府が社会主義建設の全面的発展をなしとげるべきだという路線と施政方針を適時に正しく策定し、毎年、国政を伸縮性あるものに、活力あるものに調整しながらおりかさなる国難と危機を打開し、目標とした国家発展の道程をしっかり維持しただけでなく、全人民の愛国的熱意と英雄的献身性を発揮させて確固たる上昇推移を獲得したということが、われわれの2023年のたたかいを通じて立証された。

敵対勢力の対決狂気は情勢を最悪へ追いこんだが、それを好機に逆転させていっそう果敢に実行された自衛力強化事業と軍事的対応行動は、国益死守意志や圧倒的力の誇示だけではなかった。

対内的には、全人民と共和国武力のすべての将兵を精神的に高揚させ、対外的には軍事強国としての無視できない実体を絶対化し、われわれの国威はもちろん、世界政治地形にまで劇的な変化をもたらした。

わが人民が、自身が選択して強靭におし進めている強国建設偉業が正当であることを再三確認し、わが国家の現在の成長の流れを通じて社会主義建設の全面的発展期を実感し、信念をかたくするようになったというこれが、何よりも大事なものである。

これらのすべての大事な成果には、人民の期待を片時も忘れず、国家主権の正しい行使と発展のために苦心し、奮闘してきた代議員のみなさんの努力もこもっている。

党と国家の聖業にたいする忠実さと人民にたいする献身的奉仕精神で自分の責務を果たすのに努力してきた代議員のみなさんに謝意を表する。

代議員のみなさん。

もちろん、これらのすべてのものに満足するのは早いが、強国に向けたわれわれの理想を実現し、社会主義の勝利をおさめるにあたって、今やスタートをきったものに過ぎない。

2023年の大事な成果が2024年にも継続的な発展と成功へとつながるようにし、次期の政府に強固な足場を確保してやるための問題が新年度の国政を論じる今日のこの会議の中心議題であった。

党中央委員会第8期第9回総会は、2024年を社会主義建設のすべての部門で攻撃の勢いをいっそう高調させて、第8回党大会が示した闘争目標達成の勝算を確定すべき決定的な年に規定し、科学的かつ実現可能な決定を全会一致で採択した。

それらの決定には、わが党が愛する人民と子どものためにかなえようとする宿願、偉大なわが国家社会制度のたえまない発展のための方略が全面的に集大成されている。

党の決定は、国家建設と活動の指針であり、共和国政権がゆるぎなく実行すべき政治的課題であり、その徹底した貫徹に経済建設と人民の生活向上における画期的転換があり、国力向上と国益守護、国威宣揚がある。

われわれは、国家活動のすべての分野で党の決定を生命線とし、どれひとつも逃さず、未決がないように完璧に貫徹することによって、共和国の聖なる発展史をより確実で変革的な成果でつないでいくべきである。

現時期、共和国政府に提起される重要な課題は、国家経済の上昇推移をひきつづき高調させて国の経済全般を安定的かつ持続的な発展軌道に確固とのせることである。

経済部門は、社会主義建設の基本部門であり、強力で近代的な自立経済のしっかりした裏づけがなくてはわが国家の高い尊厳と自主的発展と人民の裕福で文明的な生活について考えられない。

われわれみんなが自分の目で、肌で直接実感するように、5ゕ年計画遂行のためのわが党と人民のたたかいは類のない試練のなかでも一年一年、はっきりした対照をなす前進と発展の階段を着実に踏みながら、成功裏に進捗している。

われわれは今まで高価な努力と血と汗でなしとげた国家経済の上昇局面と滔々たる前進の勢いをさらに高揚させ、われわれの理想が決して遠い後日の事ではなく、目前の現実であることを実証しなければならない。

人民経済のすべての部門で、生産成長にたえまない拍車をかけ、整備・補強を急いで終えるのに力を集中しなければならない。

昨年、われわれが人民経済の全般的部門と単位の生産を活性化しながら、党大会が決定した整備・補強計画を基本的に終えることを経済事業の中心課題として強力なたたかいを展開したが、一部未完成の対象もある。

整備・補強計画の完遂はすなわち、第八回党大会の決定貫徹闘争の締めくくりともいえるだけに、われわれは条件と情勢の変化にかかわらず、この事業をひきつづき深化させて今年も必ずよい結実をもたらすべきである。

基幹工業部門に優先的意義を付与し、これらの部門から自立性をいっそう育み、近代化を実現して経済全般の飛躍的な上昇をもたらそうとするわが党と国家の政策は一貫している。

金属工業と化学工業部門は、すでになしとげた主体化、近代化の成果を強固にし、今、おし進めている対象の完工を早め、正常運営のための保障を実質的におこなって、自立経済の柱をいっそうしっかり補強しなければならない。

今、電力工業部門が困難ななかでも国の電力需要をみたすために奮闘しているが、経済の規模が拡大し、多くの建設がおこなわれるのにあわせて生産を増やすための決定的な対策を講じなければならない。

すでに確保した発電能力を最大限に利用し、端川発電所をはじめ複数の発電所の建設を急いで終えるとともに、今後、原子力発電所、潮力発電所まで運営するようになれば、われわれはいくらでも動力不足問題を解決することができる。

石炭工業、採取工業部門では、高揚したたたかいの意気込みをゆるめず、生産計画を寸分のくるいもなく遂行して、主要生産部門に必要な原料と燃料を十分に保障し、生産工程の整備・補強と能力拡大のための活動も頑強に進めなければならない。

今年、経済事業で特別に役割を強めるべき部門は、機械工業部門である。

機械工業部門では、龍城機械連合企業所を近代化の標準、手本に一新させるための活動を強く進め、人民経済の多くの部門が求める機械設備を適時に、質的に生産、供給して国家経済全般の上昇、発展を積極的に後押ししなければならない。

わが党と国家が近年、建設事業に力を集中しておさめた成果はもちろん、誇るに足るものだが、われわれは絶対にそれに満足したり、勢いをゆるめたりすることはできない。

とくに、住宅の建設は党の権威、共和国政権の人民的性格に直結している重大事であり、人民とした約束はいくら力にあまる峠に直面するとしても無条件に守るのがわが党と政府の本態であり、本道である。

平壌市5万世帯分の住宅建設を終えることをはじめ、今後のこった2年の期間に建設すべき住宅の世帯数が少なくないので、段取りを決め、ひきつづき猛烈な攻撃戦をくりひろげて必ず、人民の期待に報いなければならない。

世紀的なたちおくれを払拭する農村建設をさらに頑強に進めることで、今年もわが農業勤労者がりっぱな新しい住まいに入居する喜びにみちた光景が全国の津々浦々に広げられるようにすべきである。

この他にも、建設部門では各道機関所在地を改変させ、東・西海を連結する大運河を建設するのをはじめ、壮大な作戦が計画されているのにあわせて、その準備を今から手落ちなく整えなければならない。

全国的規模で住宅の建設と公共施設、産業施設の建設を積極的におし進めるためには、建材工業部門がひきつづき生産的高揚をおこさなければならない。

新しく整えたり、能力拡張された建材生産拠点を活性化してセメントの生産を増やすだけでなく、タイル、石材、ガラス、ビニール壁紙をはじめ、各種の建材品を大々的に生産、保障することによって、建設日程に支障をきたす傾向があらわれないようにしなければならない。

経済全般の上昇推移は必ず貨物輸送量の増加をもたらし、これは国の基本輸送手段である鉄道の役割をさらに強めることを求める。

鉄道部門では輸送の手配と指揮を改善し、現存鉄道の寿命を維持するのに力をいれて、人民経済の輸送需要を無条件にみたし、鉄道部門の工場、企業の物質的・技術的土台をかためる事業も着実におこなわなければならない。

鉄道がのびている道・市・郡も、線路の維持・補修につねに関心をはらい、必要な労働力と資材を適時に保障して鉄道運行の安定性を高めるのに寄与しなければならない。

そして、情報産業部門と国土環境保護部門、都市経営部門も、社会主義の全面的発展の要求に即して国家管理と経済成長、人民の文明的生活に必要な条件と環境をたえず改変させるための当面の課題と展望計画を着実におし進めるべきであろう。

社会主義経済がその優越性と威力を十分に発揮するためには、経済指導と管理において統一性を徹底的に保障し、すべての部門が共和国内閣の決定と指示に無条件に服従するきびしい規律と秩序を確立しなければならない。

今や、経済部門がてんでになわばり主義を追求し、政府の行政指示を正しく実行しなくて国家経済事業でアンバランスと無秩序を生じさせても無難であった時は過ぎた。

内閣は、党と国家が付与したすべての権限を責任をもって行使し、行政・経済事業体系と秩序を正すための革命的な対策を講じなければならない。

国の経済全般を確固ととらえてすべての事業を主動的に迫力あるものに展開し、強い指導力と掌握力、統制力、実行力を発揮して全面的発展の局面をひきつづき上昇させていかなければならない。

どの単位も、内閣の外で意のままにふるまわないようにし、単位特殊化、なわばり主義とのたたかいを強力にくりひろげて、国家の利益、全社会的な利益を優先視する気風が確固と支配されるようにすべきである。

それだけでなく、経済のインフラと人口、労働力の管理のような経済発展の重要因子を正確に予測し、必要な措置を講じ、国家経済機関の活動を先を見通して発展させていくための体系も確立して、人民経済全般の安定的かつ持続的な発展をはかっていかなければならない。

代議員のみなさん。

現時期、わが共和国政府にとってもっとも重視し、手間をかけるべき至上の課題は、人民の生活を一日も早く安定、向上させることである。

わが人民が、いつも党と政府を変わることなく支持し、いかなる政策も自分のものにうけいれ、絶対性、無条件性の実行力で支えてくれるのは、人民の福祉増進を国家活動の最高の原則とした党と共和国政府にたいする信頼がかたいからである。

人民のこのうえない信頼に必ず報いると奮闘しているとはいうが、まだ人民の素朴な生活上の要求さえも満足させられないのが現実である。

人民の生活改善のための事業で重要なことは、第一にも第二にも農業をりっぱに営むことである。

金正恩総書記は、農業部門で昨年、穀物生産目標の達成で信念と熱意が高まったが、このような勝勢を何年間持続的に維持してこそ、人民の生活を正常軌道にのせることができ、党と政府にたいする人民の信頼を強固なものにすることができると述べ、次のように続けた)

昨年のように、内閣と経済指導機関が肥料と農薬、燃油をはじめ営農物資をあらかじめ前もって保障して、農場で農業を安心して営める条件を十分に整えてやらなければならず、全国が再び年明けから支援熱風を強くまきおこして農業部門を思想的・精神的に、物質的・技術的に鼓舞、激励しなければならない。

農業部門では、農業勤労者の愛国的熱意と集団主義精神をより強く発揚させて、先進的な農業科学技術にもとづいて科学農業熱風をまきおこし、地力を高め、灌漑システムを完備する事業を力強くおし進めて、気候条件がどうであれ無条件に今年をまたもや豊作の年に作るべきである。

これとともに、小麦の栽培面積を増やして穀物生産構造を変え、小麦加工拠点を建設する事業と農村経営の機械化、干拓地の建設も本格的におし進め、野菜栽培と畜産、果樹栽培と工芸作物農業もともに発展させるべきである。

とくに、今年中に平壌市に近代的な家禽工場をもう一つ建設し、今後は各道にも建ててわが人民により多くの卵と肉が与えられるようにしようとする。

水産部門も発展させて、変化する漁況条件にあわせて漁獲を多様化し、養魚と養殖を大々的におこなって水産物生産量を増やし、人民に水産物が均等に与えられるように実務的な対策を講じなければならない。

現時期、人民の生活を向上させるうえで重要な問題は、首都と地方の差、地域間のアンバランスを克服することである。

地方ごとに地理的環境と資源、経済的潜在力と生活環境において差がありうるが、共和国領域には人民の生活でたちおくれた地域があってはならないというのが、わが党と政府の絶対不変の原則である。

今、首都と地方、都市と農村の生活上の格差がはなはだしく、同じ道と市、郡内でも条件によって差が大きい。

われわれは、社会主義建設の全面的発展理念に背馳するこのような現象を絶対に放置できないし、地方の経済管理を全般的に改善するための国家的支援対策を強くたてなければならない。

もちろん、われわれが最近の数年間に仲坪温室農場と連浦温室農場を建設し、金化郡の地方産業工場を完全に一新させたし、全国的な農村住宅の建設を本格的におし進め、開城市が自力で生きていけるように援助するための活動をおこなっているのをはじめ、地方の人民のための事業を企画し、おし進めているのは事実である。

しかし、これだけではまだ、とても不足である。

われわれが、党中央委員会第七期、第八期の期間に中央的な性格をおびる重要政策の実行は一度も躊躇することなく勢いよくおし進めて多くの変化をもたらしたが、地方経済を発展させる事業はそうではなかった。

今回の党中央委員会総会の決定書にも、開城市の市内地区と載寧郡、燕灘郡、雩時郡にだけ地方産業工場を金化郡の地方産業工場の水準で建設することにし、のこりの市、郡は今後建設する準備を進めると反映されたが、このように消極的な態度ではいつになっても、地方経済を発展させることができないし、人民の生活ではっきりした変化をもたらすことができないと思う。

金正恩総書記は、金化郡で地方産業工場がすばらしく建設された後、工場を正常運営するのに必要な原料を自前で保障するための事業にとりかかっておさめた成果について評価し、市、郡で地方産業工場を近代的に建設して地元の原料にもとづいて生産を正常化しようとするにはさしせまって提起される問題が少なくないだろうが、金化郡のように決心してとりかかり、地方産業工場の建設と原料基地の造成をともに進めれば、いくらでも地方経済をもりたてられるし、地方の人民の生活で実際の改変をもたらすことができると強調した。

金正恩総書記は、総体的に結論をくだすと、われわれが地方のたちおくれた現状を観照的にみて対し、経済的条件を口実に地方産業発展のための重大措置をとられない何の根拠や理由もないと述べ、どの市、郡でも条件と実態は似たりよったりであり、問題はいかに地方産業工場をきずいて生産を正常化するかという可能性をみいだすことであると強調して、次のように続けた)

今、われわれが形勢と条件がよくなることだけを待って手をつけなければ、いつ地方産業工場を改変させ、誰が原料保障の可能性を与えてくれるのか。

数十年間、そうであったように、今後、工場を新しく建設して能力を造成すると手ぬるい言葉だけを続けながら革命的な対策をたてないなら、果たしていつになって全般的な地方産業の発展をとげるかということを、今やわれわれが率直に悩み、苦心しなければならない。

昌城連席会議だけをみても、今やその時からどんなに長い歳月が流れたのか。

70年代、80年代にも、人民の生活と直結している地方産業の発展に関する数多くの政策的問題が討議されたが、全国的版図で革命的な対策がたてられなかったし、われわれの活動家たちのまちがった観点と態度によって数多くの人民的施策、党政策が決定書や方針文書の文章にだけのこって、地方の人民の実質的な生活水準では根本的な変化がおこらなかった。

理想と理念を文章に反映するのはたやすいことだが、それは決して超自然的ないかなる力や流れる時間が自ずと解決してくれるものではない。

必ず、正確な闘争方針と正しい方法論をもって革命的な決断をくだし、大胆な実践の行動に移す時こそ、はじめて獲得できるものである。

今、地方には時代の要求に合致する工場らしい地方工場が一つもない。

これ以上、それに顔をそむけてはならず、認めなければならない。

そして、地域人民の生と直接的連関がある地方経済が初歩的な条件も整えられず、嘆かわしい状態にあることを知りながらも、党と政府がこれ以上、後回しにするような態度をとるいかなる名分も、権利もない。

今や、党創立80周年が目前に迫ってきたし、共和国政権が創建されて75年が過ぎた。

党の創立理念と闘争の根本目的とわが政権の性格をみても、どの国よりも地域人民の生活をもっと心配し、地方発展政策を優先視すべきであるわが党と政府にとって、地方の世紀的たちおくれをいまだに払拭できず、無為無策のままいるのは、きわめて重大な問題だといわざるをえない。

市、郡の経済的資源と原料源を造成し、積極的に利用して自分の地域内の住民につねに良質の基礎食品と食品、消費財を保障して、人民に初歩的な生活上の便宜と条件を提供するのは、社会主義の全面的発展期を開かなければならないわが党と政府にとってこれ以上、後回しにできないさしせまった課題であると思う。

世紀的なたちおくれを払拭して、中央と地方の差を減らし、地方産業を全面的に、バランスをとって発展志向させる一方、それぞれの地方経済の特色のある発展を促し、競争的な発展の流れをつくるのは、わが政府の前に提起された当面の課題であり、わが党の宿願である。

人民の生活に関連するこのようなさしせまった課題が当面の人民経済計画の遂行を討議する今回の総会でもうきぼりに政策化されなかったので、人民の大きな期待に報いられなかったことにたいする重い責任を感じながら、私は今回、重大事案を党中央委員会政治局に提議し、政策化することを決心した。

金化郡に模範的に地方産業工場を近代的に建設し、自前で運営するりっぱな経験も蓄積したし、実際に郡内の人民の生活向上で必須的であり、他の市、郡もいくらでも今後そのような能力を培うことができるし、いずれにせよいつかは必ず解決すべき問題であると思う。

もちろん、現在の市、郡の能力をみてただちに運営能力があるとみられる郡から建設順位を決めるのは正しいことだが、建設の順序はつけることができても、この国の公民の生活を心配して、それを解決するためのわが党の決定や共和国政府の施策で誰かを優先視し、誰かを軽視する文書のページ数やその順位が決められては絶対にならない。

私は、近代的な地方産業工場の建設を毎年20の郡ずつまちがいない政策的課題として党が直接とらえ、金化郡と同じ水準できちんと実行して、10年内に全国のすべての市、郡、いいかえれば、全人民の初歩的な物質的・文化的生活水準を一段と飛躍させようとする。

農村振興のための路線と別途に、地方産業の発展を強力におし進めて、可及的早期に全国的版図で地域人民の初歩的な物質的・文化的生活水準を一段と飛躍させようとするわが党のこの政策を「地方発展20×10政策」と命名し、強力におし進めようとする。

これは、言葉だけであったこととは異なる一つの巨大な変革、地方の世紀的なたちおくれを払拭して地方人民の宿望をかなえてやり、われわれの人々の認識領域で改変をもたらすための一つの壮大な革命である。

金正恩総書記は、金化郡に地方産業工場を模範的に建設した経験にもとづいて党が責任をもってそれぞれの郡に資金、労働力、資材を持続的に、年次的に、義務的に保障するとともに、国家的指導活動体系をたてるための対策的問題について披歴し、発言を続けた)

そして、党中央委員会の組織指導部に地方産業建設指導課を別に設けて、私が直接責任をもって総括し、頑強におし進める考えをしている。

このために、すぐ党中央委員会政治局拡大会議を招集して、「地方発展20×10政策」を実務討議し、決定しようとする。

われわれは、世紀的な宿願を達成する実際の大きな措置を講じてわが党の遠大な社会主義強国の建設を力強くおし進めるべきである。

われわれは、このような重い責任感を自ら担って、自分の責務に当然自信をもって挑戦しなければならないし、これらの実際の変化をもたらすことによって人民の期待に必ず報いなければならない。

これが可能か。

いくらでも、可能である。

われわれには、このような構想を実現する能力と可能性、意志が十分にある。

今、すべての市、郡の地方産業工場を金化郡の地方産業工場の水準で建設する問題を重要な国策として政策化しておし進めれば、地方の人民も喜び、確信をもつと思う。

金正恩総書記は、地方産業工場では党中央の意図にあわせて消費財の生産を増やし、質を向上させるための活動を強くおし進めなければならないと述べ、今年、社会主義的施策の実行において特別に改善をもたらすべき問題は、党中央委員会が第八期第九回総会で強く総括し、手配した通りに学生服とかばん、靴の質を画期的に高めることであると強調した。

そして、各道に学生かばんを専門に生産する工場を建設したように、学生服と靴を生産する専門工場も道内の需要をみたせるように新しく建設するようにしたが、これに必要な技能工と設備を保障し、質を高めるための活動に代議員と政権機関の活動家も格別な真心をつくして都市と山里を問わず、党と国家の施策が同じくゆきとどくようにすべきだと述べた。

金正恩総書記は、人民の生活で地域的跛行性を減らし、当該地域が自前で生きていけるように自立性を育んでやるための国家的な措置も講じることに言及し、次のように続けた)

道・市・郡で地元の特性と資源を合理的に利用して人民の生活資金を充当する問題は、党的にもすでに強調されたことがあるが、これを保証できるように経済実務的に、法的に必要な後続措置が適時にともなわず、承認の手順と工程が複雑で、制限のハードルが高いことなど、さまざまな要因によって、地方ではおかげをまともに被っていない。

これらの弊害を全国的にすべて掌握し、当該地域の人民の生活を改善するのに役立つように、海を控えた所では海を、山を控えた所では山をよく利用して観光業もおこない、資源も効果的に開発、活用できるように実質的な対策をたててやらなければならない。

このようにして、わが人民の衣食住において実際の改変をもたらすべきである。

私はすでに、党中央を代表してわが人民と次世代の幸せな笑い声を社会主義制度の象徴に、朝鮮式社会主義の強大さに、強国の地位を決定づける尺度に規定した。

われわれは、たたかいをさらに促し、さらなる成果を志向する継続闘争によって、社会主義建設の全方位的空間において、人民の生活向上において変革と改変を多段階に、立体的に、攻勢的になしとげるべきである。

代議員のみなさん。

社会主義建設の各分野で全面的発展を志向しているこんにちの現実は、いつもより科学技術の威力、人材の活躍を求めている。

国家繁栄のためのわれわれの革命事業で大きな分をうけもっている科学技術部門が、自分の責任を全うするようにするためには、科学技術の発展にたいする国家の統一的な指揮・管理機能をより強化しなければならない。

国家科学技術発展戦略を採択し、国家重点課題と研究目標を設定するにあたって政策的筋金を正しくたて、投資の順序を正しく定め、経済発展と人民の生活改善に現存の科学技術力量を最大限合理的に、効率的に活用しなければならない。

科学者、技術者が研究に専心できるように条件を保障し、科学技術成果を一般化する事業をよくおこなうための国家的措置をひきつづき補完しなければならない。

国家繁栄発展の観点からみる時、理想的なことは、誰もが科学と技術を学ぼうとし、科学技術で富国強兵に寄与することをもっとも誇らしく思う風潮が全国を支配するようにすることである。

すべての人々が国家と社会の進歩のための科学技術研究、技術革新に参じられるように、政治的および物質的評価制度を強化するのをはじめ、国家の現行法と人材管理システム、各種規定ももう一度確認して必要なら積極的に更新しなければならない。

全面的に発展した文明的で富強な国を建設するためには当然、教育と保健医療を世界の先進水準にひきあげなければならない。

わが党と共和国政府が近年、国の教育構造を直し、教育の内容と方法を革新し、教育の条件と環境を近代化する事業に大きな手間をかけているが、新世紀の教育革命は今スタートをきったも同然である。

とくに、地方の教育水準と環境はきわめて劣悪な状態からあまり脱していない。

教育部門では、党の教育政策の要求通りに初等および中等教育と高等教育の質的水準を一段と高めるための事業を策略的に先を見通して着実におこない、現在推進している総合的な教育器具工場の建設を早めて教具・校具と実験・実習器材の保障能力を強化しなければならない。

重要なことには、中央の各教育機関が世界的な競争力をもつ人材を育成する事業に力をいれるとともに、農村学校をはじめとする地方教育機関をもりたてるところに国家的な力量を投下して都市と農村の教育水準の差を画期的に減らすべきである。

保健医療部門でも、人民にたいする医療サービスの質を高めるための活動をよくしなければならない。

今年、平壌総合病院を完工して開院し、同時に江原道に近代的な総合病院を建設すると、新時代にふさわしいりっぱな保健医療施設の手本が生まれるようになる。

これからは毎年、他の道にも近代的な総合病院を建設し、市、郡にもまともな病院をきずいて全人民がどこででも先進的な医療サービスをうけられるようにしなければならない。

これとともに、製薬工場と医療機器工場を近代化し、中央的な高麗薬工場を建設するための事業も促して保健医療部門の物質的・技術的土台を改善し、全国的範囲へ拡大している保健医療保険基金による医療保障制を正確に偏向なく実施するのに注意をはらわなければならない。

代議員のみなさん。

わが共和国は、平和愛好的な社会主義国家であり、侵略と干渉のない平穏で安定した環境のなかで自主的発展の道へ進もうとするわれわれの志向は終始一貫であり、そのためにささげた代償も莫大である。

しかし、わが国家の安全環境は緩和するどころか、日増しに悪化一路を記録したし、こんにちは世界でもっとも危うい戦争勃発危険地域となった。

米当局者らが時を構わず吐いているわれわれの「政権の終えん」に関する妄言とともに、共和国周辺地域にほぼ常時駐屯している膨大な核戦略資産、追随勢力を糾合して歴代最大規模にたえずくりひろげる戦争演習、米国のそそのかしのもとで強化される日本、大韓民国の軍事的結託などは、わが国家の安全を刻一刻、いっそう重大に害している。

年代と年代を継いで持続的に強行されている米国の滞りのない反朝鮮対決政策とそれに無条件的に屈従する大韓民国のような奴僕国家の自滅的妄動は、わが共和国の敵愾心を促進させる一方、軍事力強化の正当な名分と圧倒的な核戦争抑止力をより非常に向上させるべき当為性を十分に提供している。

今、米国とその手先らは、戦争熱にうわついている。

われわれは、祖国と人民、子孫万代の安泰を目的にして自衛的国防力強化の道を変わりなく進まなければならない。

この場に列席した代議員のみなさんは、こんにち中東でおきている無差別的な戦争の惨禍を他人事にだけ思ってはならず、軍事力はすなわち国家と人民の安全であり、尊厳であり、威容であるという確固たる信念をきざみつけて、われわれの自衛的国防力を百倍、千倍に最上最大にうちかためるために全力をつくさなければならない。

改めて強調するが、わが軍隊は国家の安全と人民の安泰を生命を賭して守るべき自分の崇高な使命を銘記し、敵のいささかの軍事的動きも逃さず鋭く注視しながらいかなる形態の挑発的行為も圧倒的な対応で徹底的に、無慈悲に制圧、粉砕できるように確信性のある万般の備え態勢を整えなければならない。

大事変の準備がさしせまって現実化し、それを強力な軍事行動でやりとげるべき重大な使命がわが軍隊に負わされているのにあわせて、全軍の各級は党中央委員会第八期の各総会と党中央軍事委員会の精神を真摯に学習して貫徹し、実戦化した訓練を強化すると同時に、政治・思想教育にいつものように大きな力をいれることによって、政治的・思想的および軍事技術的優勢で敵との対決で必ず勝てるように準備しなければならない。

金正恩総書記は、人民軍の戦争準備は武装装備の近代化ときりはなして考えられないと述べ、軍需工業部門が現情勢と発展する革命の要求に即して今年、朝鮮民主主義人民共和国の核戦争抑止力強化と国家防衛力増大のための責任あるたたかいで、堅持して貫徹すべき戦略的課題を提示し、次の問題について続けて言及した)

この地に住む公民なら、誰もが祖国防衛を最大の愛国とみなし、自発的にふるいたたなければならない。

全人民抗戦で国も守り、革命的大事変も迎えようとするのが、わが党の戦略的構想である。

民防衛部門では、かつて戦争準備の完成に慢性的にたいして形式的に、間にあわせにおこなったことから深刻な教訓をくみとって新たなスタートをきるという観点と立場にたって革命的に奮発しなければならない。

国の防衛力、軍事力を強化するための活動は名実ともに全国家的な事業として共和国領内のすべての機関、企業、団体と公民は、軍事にたいする正しい観点をもって軍事力強化に必要なすべてのものを最優先的に、もっとも高い質で保障することをたがえない鉄則にしなければならない。

各級人民政権機関は、一朝有事の際、即時戦時体制へ移行できる徹底した対策をたて、全人民抗戦のための物質的準備もぬかりなく整えるようにしなければならない。

最高人民会議の代議員のみなさんは、国の防衛力強化に一役買うことを自分の当然な義務とみなし、自分の部門、自分の単位に任された軍事課題をくるいなく遂行すべきであり、軍事をおろそかにする傾向は適時に問題視して徹底的に克服するようにすべきである。

代議員のみなさん。

今日、最高人民会議ではほぼ80年間の北南関係史に終止符をうち、朝鮮半島に並存する二つの国家を認めたことにもとづいて、わが共和国の対南政策を新しく法化した。

党中央委員会2023年12月総会でもおごそかに宣明されたように、わが党と政府と人民は流れた歴史の長きにわたる期間、いつも同族、同胞という観点から度量の大きい包容力と粘り強い忍耐力、誠意ある努力を傾けて大韓民国の連中と祖国統一の大義を虚心坦懐に論じたりもした。

しかし、苦い北南関係史が与える最終結論は「政権崩壊」と「吸収統一」を夢見ながらわが共和国との全面対決を国策としており、日増しに道理にはずれて凶悪になり、傲慢無礼になる対決ヒステリーによって同族意識が骨抜きになった大韓民国の連中とは民族中興の道、統一の道をともに歩めないということである。

北南関係がこれ以上同族関係、同質関係ではない敵対的な二国家関係、戦争中にある完全な二つの交戦国関係であるという現実は、外部勢力の特等手先集団である大韓民国が極悪で自滅的な対決妄動で書きこんだ北と南の明白な現住所であり、世界に向けて滞りなくベールをはがした朝鮮半島の実状である。

今回、われわれが朝鮮民主主義人民共和国の国法を論じる最高人民会議で北南関係と統一政策にたいする立場を新しく定立し、平和統一のための連帯機関として設けたわれわれの関連団体をすべて整理したのは、どうしても経過すべき必須不可欠の工程であるといえる。

わが国家の南の国境線が明白に引かれた以上、不法無法の「北方限界線」をはじめとするいかなる境界線も許されず、大韓民国がわれわれの領土、領空、領海を0.001ミリでも侵犯するなら、それはすなわち戦争挑発とみなされるであろう。

これに関連して、朝鮮民主主義人民共和国憲法の一部の内容を改正する必要があると思う。

すでに、私はこの前の総会で大韓民国憲法というものに「大韓民国の領土は朝鮮半島とその付属島嶼とする」と公然と明記されている事実について想起させた。

今回、一部の外国の憲法資料を調べてみると、国家主権が行使される領域部門、いいかえれば自国の領土、領海、領空地域にたいする政治的および地理的な定義を憲法に明白に規制している。

現在、わが国の憲法には上記の内容を反映した条項がないが、わが共和国が大韓民国は和解と統一の相手、同族であるという現実矛盾的な既成概念を完全に払拭して徹底的な他国に、もっとも敵対的な国家に規制した以上、独立的な社会主義国家としての朝鮮民主主義人民共和国の主権行使領域を合法的に正確に規定するための法律的対策をたてる必要がある。

朝鮮半島で戦争がおこる場合には、大韓民国を完全に占領、平定、収復し、共和国領域に編入させる問題を反映することも重要であると思う。

そして、わが人民の政治・思想生活と精神・文化生活の領域で「三千里の錦繍江山」「八千万同胞」のように、北と南を同族にまどわす残滓的な単語を使用しないということと、大韓民国を徹頭徹尾、第一の敵対国、不変の主敵と確固とみなすように教育を強化するということを当該の条文に明記するのが正しいと思う。

この他にも、憲法にある「北半部」「自主、平和統一、民族大団結」という表現が今や削除されなければならないと思う。

私は、これらの問題を反映して共和国憲法が改正されなければならず、次回の最高人民会議で審議されなければならないと思う。

憲法改正とともに、「同族、同質関係としての北南朝鮮」「わが民族同士」「平和統一」などの象徴としてうつりかねない過去時代の残余物を処理するための実務的対策を適時にともなわせなければならない。

さしあたり、北南交流協力の象徴として存在していた京義線のわが方の区間を回復不可の水準に物理的に完全に断ちきることをはじめ、境界地域のすべての北南連携条件を徹底的に分離させるための段階別措置を厳格に実施しなければならない。

そして、首都平壌の南の関門にぶざまにたっている「祖国統一三大憲章記念塔」を撤去するなど、自余の対策も実行することによって、わが共和国の民族史で「統一」「和解」「同族」という概念自体を完全に除去しなければならない。

この機会をかりて、私はわが共和国がいかなる情勢の変化にもゆるぎなく自分の生命のように放棄せず、強力にとらえていく自衛的国防力強化の革命的性格について再び明白にしようとする。

われわれが育む最強の絶対的力は、いわゆる一方的な「武力統一」のための先制攻撃手段ではなく、徹底的にわれわれ自らを守るために必ず育むべき自衛権に属する正当防衛力であることを再び確言する。

力の論理が支配する今日の世界で、そして数十余年にわたって戦争の危険が恒常的にただよっているホットスポット地域のわが国家にとって強力な軍事力の保有は、国と民族の運命を守るために必ず選択しなければならない必然的な闘争工程であり、宿命的にうけとめるべき歴史的課題である。

敵のしつこい圧迫と制裁がともなわれる最悪の難関が持続するなかでも、われわれがいささかの動揺もなく最強の自衛的国防力と核戦争抑止力を非常にうちかためてきた結果、長い歳月、この地でいかなる侵略勢力もあえて最悪の戦争勃発までは思いもよらなかったのである。

明白にしておくが、われわれは敵が手出ししないかぎり、決して一方的に戦争を決行しないであろう。

これを、何らかのわれわれの軟弱さに見誤っては絶対にならない。

そうだからといって、われわれの自衛的な国家防衛力がただ自分を防御し、戦争を防ぐことにだけ限られているのか?

絶対に、そうではない。

すでに、私はわれわれの核戦力の戦争抑止という本領以外の第二の使命について明白に言及したことがある。

大韓民国という最大の敵国がわれわれのもっとも近い隣りに並存している特殊な環境とヤンキーの主導のもとに軍事的緊張激化によって地域情勢の不安定性が増大する現実を冷徹に考察してみれば、物理的衝突による戦闘の拡大によって戦争が勃発する危険はいちじるしく高まり、危険段階にいたった。

われわれは、戦争を願わないが決して避ける考えもない。

戦争を選択するいかなる理由もなく、したがって一方的に決行する意図もないが、いったん、戦争がわれわれの前の現実に迫ってくるなら、絶対に避けるのに努力しないであろうし、自分の主権死守と人民の安全、生存権を守ってわれわれは徹底的に準備された行動に完璧に、迅速に臨むであろう。

戦争は、大韓民国という実体をむごたらしく壊滅させ、崩壊させるであろう。

そして、米国には想像できなかった災難と敗北を与えるであろう。

われわれの軍事的能力はすでに、そのような準備態勢にあり、速いスピードで更新されている。

もし、敵が戦争の火の粉でもはじくなら、共和国は核兵器が含まれる自分の手中のすべての軍事力を総動員して、われわれの敵を断固懲罰するであろう。

代議員のみなさん。

反帝・自主は正義、真理であり、尊厳と主権、平和と安全はこの道でのみしっかり守られる。

正義と平和を守り、進歩と発展を志向し、友好と団結をはかるのは、わが党と国家の対外政策的立場である。

朝鮮民主主義人民共和国は、反帝・自主を絶対不変で、一貫した第一の国策として不法無法の二重基準で世界の平和と安定を無残に蹂躙し、侵奪している米国の極悪な自主権侵害行為を絶対に許さないであろうし、主権尊重と内政不干渉、平等と互恵にもとづく国際的正義を実現し、新しい国際秩序を樹立するために積極的にたたかっていくであろう。

対外活動部門は、激変する国際政治地形と安保環境に主動的に対処するための活動を策略的に、積極的に展開して、わが革命に有利な条件と環境を整え、国権守護、国益死守の原則にもとづいて一寸の脱線や譲歩も許してはならない。

社会主義国との関係発展を優先課題にして双務的・多角的協力をよりいっそう強化し、国際的規模での反帝共同行動、共同闘争を果敢に展開し、自主と正義を志向するすべての国、民族と思想と体制の差を超越して団結し、協力して、国の対外関係領域をいっそう拡大するための活動で新たな進展をとげなければならない。

これらの課題が、共和国政府がさしあたりとらえて必ず貫徹すべき主要政策である。

国家の尊威と人民の福利のために、社会主義建設の勝利的前進のために決行すべき聖なる事業がいかなる実を結ぶようになるかは、人民政権機関の役割に大いにかかっている。

われわれの人民政権は、社会主義建設の強力な政治的武器であり、党の路線と政策の実行者である。

すべての人民政権機関は、朝鮮労働党の思想と指導に無条件忠実である鋼鉄のような活動体系と秩序をたて、手動的で観照的な姿勢を完全に消去し、自分の地域、自分の単位に提示された党の政策を主人らしく、用意周到に貫徹しなければならない。

人民のために存在し、人民の利益のために奉仕する本然の使命にふさわしく、党と国家の人民的施策がわれわれの子どもたちと各々の公民に正確にゆきとどくようにかぎりない責任感を発揮し、人民の生活問題を解決するための事業が誰かによくみられようとすることではなく、人々に実際におかげを被らせる事業になるようにしなければならない。

地方経済をもりたてる事業をはじめ、国の経済問題を解決するうえで切実な仕事を自ら担い、最後まで実現させて、国家発展に真に寄与しなければならない。

人民政権機関は、社会主義制度を擁護、固守し、強化し発展させるうえで当然な役割を果たさなければならない。

各単位と住民の活動を手配し、指揮する過程で一心団結を強め、人民の愛国心を奮発、昇華させるのにつねに関心をはらうべきであり、わが社会の社会主義的性格を厳格に守り、原則的な統制と管理によって国家の円滑な機能を徹底的に裏づけなければならない。

社会主義建設のよりいっそうの前進・発展と人民の福祉増進のための新年度の進軍で、代議員のみなさんが担った使命と責任は、依然として重大である。

最高人民会議代議員をはじめ各級人民会議代議員は、人民の支持のもとで選出されて国政に直接参与しながら人民の意思と要求を政府の施策に反映し、その正確な実行を主導するとともに、あらわれる偏向に適時に対策をたてるように建議する政治活動家である。

代議員のみなさんが人民の代表者としてその位置と権能を正しく自覚し、責務をつくしてこそ、党と政府と人民が一つの有機体につながり、国家社会生活の全般が活気をおびるようになり、人民のための路線と政策が徹底的に貫徹される。

代議員のみなさんは、寸時も自分だけのための保身や安逸に流れる権利がなく、積極的で中身のある行動の実践で国政の実行を裏づけなければならない。

代議員のみなさん。

再び強調するが、こんにちわが国家が世界が無視できない名声と権威をもって確実な保証のもとで全面的繁栄の明るい前途をみることになったのは、困難な歳月のなかでもひたすら、党と共和国政権だけをかたく信じて社会主義偉業の勝利のためにすべてをささげてたたかってきた偉大な人民の貴い血と汗、高価な献身の代償である。

わが党と共和国政府の政策を絶対的に支持し、誠心誠意支えている人民の期待にくらべれば、今までおさめた成果はあまりにも少なく、われわれにはきびしい苦境に耐えてささげてきた人民の献身と努力を無駄にする権利がない。

われわれは、国力が強くなり、自信が強まるほど、わが人民が歩んできた試練にみちた道程を瞬間も忘れず奮発し、また奮発しなければならず、近い将来に人民と約束した裕福で文明的な時代をなんとしても開かなければならない。

まだ、多くの難関が存在し、なめなければならない試練が目の前にあるが、われわれの理想と偉業は真理であり、科学であり、勝利をもたらす心積もりと勢いも天をつく。

ともに、愛国でかたく団結して尊厳あるわが国家のかぎりない繁栄のために、

偉大なわが人民の幸福と栄光のために、

朝鮮式社会主義の全面的発展のために力強くたたかっていこう。

偉大なわが国家、朝鮮民主主義人民共和国万歳。

(2024年1月16日、朝鮮中央通信に紹介された記事にもとづいて掲載しています)