結成世代の愛国精神を受けついで在日朝鮮人運動の偉大な新しい歴史を記していこう
―在日本朝鮮人総聯合会結成70周年に際して総聯活動家と在日同胞に送った書簡―
2025年5月25日
金正恩
親愛なる総聯活動家のみなさん!
愛する在日同胞のみなさん!
世界の海外同胞組織のモデルという誇るべき名声と栄光の道程で愛国・愛族の年輪を刻んできた総聯が、その結成70周年を迎えました。
資本主義のど真ん中に共和国旗を高くひるがえし、朝鮮の不屈の精神と気概を誇示してきた総聯は、その結成から今日にいたる長い各年代に、母なる祖国と運命をともにして歴史に深い足跡をのこしました。
複雑多難な歴史の渦中でも、愛する自分の祖国に運命をゆだね、世紀と世代をついで民族的愛国運動の一路をゆるぎなく歩んできた総聯と在日同胞の功績は、主体的海外同胞運動史とともに永久に輝いています。
わたしは、意義深い総聯の結成日に際して、金日成同志の指導にしたがい、主体的在日朝鮮人運動の険しい草分けの道を先頭にたってふみわけ、在日本朝鮮人総聯合会という尊厳ある実体をもたらした韓徳銖同志と、李珍珪、徐萬述、李季白、李心哲、尹徳昆、金銀順、朴静賢、盧在浩同志をはじめとする初の世代の総聯活動家と有名無名の在日朝鮮人活動家に崇高な敬意を表します。
また、総聯の歴史的成長を実見し、愛国・愛族の前衛となって先駆的貢献をなした許宗萬議長同志と朴久好第一副議長同志をはじめとする総聯活動家と、前の世代の精神をうけつぎ、同胞のもっとも身近で血縁の至誠をつくしている総聯のすべての基層組織の活動家に熱烈な祝賀と激励をおくります。
異国のきびしい環境のなかでいささかの私心もなく、いかなる代価も望むことなく、民族教育事業に真心をつくしている総聯の教育活動家とすべての在日同胞にも心からなる感謝の挨拶をおくります。
あわせて、総聯の栄誉と歴史を誇り高くうけついでいくという使命と熱望をいだいて学業に励んでいる朝鮮大学校の学生と可愛い在日朝鮮学生少年にあたたかい祝福をおくります。
この機会をかりて、総聯の正義の活動を積極的に支持・声援し、誠心誠意援助している日本の良心的な人士と後援者にも深い謝意を表します。
総聯の沿革が輝かしく照らしだされる記念の日に、わたしは、共和国政府と祖国人民の名ですべての在日同胞に祝賀の挨拶を伝え、総聯が歩んできた誇るべき道程を感慨深くふりかえるようになったことをうれしく思います。
民族的差別と不平等がまかり通る他国の地で、在日同胞が歴史の嵐をのりこえ、愛する母国と70年の一路をともに歩んできたということは、それ自体だけでも奇跡だといわざるをえません。
世界が驚き、真に信じがたいことが可能になったのは、まさに在日同胞に総聯のような愛国組織があったからです。
海外同胞という言葉が生まれたときから地球上にはさまざまな同胞組織が存在してきましたが、総聯のように偉大な思想と伝統、強力な組織構造と愛国的な同胞大衆、整然とした民族教育システムをもっている組織体はみられません。
在日同胞の生活に重大な変化をもたらした総聯の結成は、かつての植民地弱小国の悲惨な受難者が真の母なる祖国のふところに永遠に運命の錨をおろすようにした歴史的なできごとでした。
総聯の結成により、在日同胞は異国の地で祖国に代わって自分たちの尊厳と権益を守り保護する強力な組織体をもつようになり、共和国の初の主体的海外同胞組織の一員という貴い栄誉も担うことができました。
主体的海外同胞組織の誕生とともにその歴史の当初から結成世代が身につけていた理想と精神が、今日も寸分の狂いもなく次の世代に綿々とうけつがれているということが何よりも貴重です。
今総聯には、金日成同志にしたがって在日朝鮮人運動の初雪の道に足跡をのこした第一世代もなく、金正日同志にしたがって総聯死守の険路をふみわけてきた第二世代も数人しかのこっていません。
総聯の全盛期に生まれ、1990年代の苦難にうちかった祖国とともに異国で情熱的な愛国活動で青春を輝かせた第三世代も、いつしかハラボジ(おじいさん)、ハルモニ(おばあさん)になってしまいました。
歳月の流れとともに多くのものが変わっても、決して動揺したり消失してはならないものは、総聯結成の出発点で高く掲げた理想と精神のしっかりした継承です。
出発点から遠くなるほど、結成初期の理念と先代の功績を絶対に忘れてはならず、彼らの愛国精神と気風をしっかりついでいかなければなりません。
総聯の結成世代がたてた功績中の最大の功績は、異国の地で忠実性の伝統、団結の伝統、愛国・愛族の伝統をうみだしたことです。
顧みるに、在日同胞のように人間の尊厳と強国への渇望が強かった海外同胞はおそらくいなかったでしょう。
今の新しい世代が画面や文章でのみみられる民族受難期の残酷ぶり、祖国を奪われたため異国の地に連れられて奴隷生活を強いられ、不幸な死に追いやられてもどうすることのできない宿命とみなさなければならなかった惨めな朝鮮人がほかならぬ在日同胞の第一世、第二世でした。
それゆえ彼らは、日本帝国主義との決死抗戦を宣言し、20星霜の苦難にみちたたたかいで祖国の解放をもたらした金日成同志を不世出の愛国者、民族の恩人として絶対的に信頼ししたがいました。
民族の慈父への絶対的な信頼があったがゆえに、総聯の初の世代は、共和国の創建を慶祝するために小舟に乗って荒れ狂う朝鮮東海を渡ることができたし、聖なるわが国旗を誇り高くひるがえすためなら生命をもためらうことなくささげることができたし、在日朝鮮人運動が生死存亡の岐路にたたされたときには躊躇することなく平壌行きを選ぶことができたのです。
総聯の結成世代は、金日成同志と金正日同志のふところのなかで団結の伝統、愛国・愛族の伝統を創造して睦まじく力強い同胞社会の滋養を培養し、総聯の輝かしい全盛期をもたらしました。
今日も祖国人民が記憶する総聯の姿は、共和国旗を手に手にもち、慈愛深い母なる祖国のふところにいだかれて感激の涙を流していた在日同胞と、愛国的商工人の名で呼ばれた創造物、忠誠の赤い手紙をいだいて駆けつけてきた朝青員の流れです。
結成世代が次の世代にこのような貴い伝統を精神的遺産としてゆずりわたしたので、総聯は長い歳月のきびしい風波のなかでもそのあり方と本来の姿を純潔にしっかりと守ることができました。
総聯の結成世代は、他民族にたいする憎悪と偏見にみちた民族排外主義がはびこるなかでも、朝鮮人の尊厳と権益を守るたたかいを果敢にくりひろげました。
尊厳と権益は寸分の譲歩も許されない民族の自尊心であるだけに、先代の同胞は決して権益擁護闘争を中断せず、この日々の血の教訓と貴い伝統を遺産としてゆずりわたしました。
在日朝鮮人運動史に愛国的壮挙として記録された4・24教育闘争と仙台国旗掲揚事件、大きな共和国旗をひるがえしながら海外同胞運動史上はじめて大マスゲームはもちろん歌劇まで創作して世人を驚嘆させた先代の壮挙により、屈服と限界を知らぬ朝鮮人の気概が全世界によりよく知られるようになりました。
中央から末端基層組織、階層別の大衆団体と傘下団体、事業体と民族教育拠点を含む、世人が羨む総聯のけなげな姿は、朝鮮人がどれほど強い人々であるかを示すりっぱな実例です。
今も同化と帰化を許さず、子孫の魂に朝鮮民族の精神をうえつけようとする在日同胞のたたかいはつづけられています。
総聯の結成世代がつみあげた功績のなかで特出した位置を占めるのは、民族教育の手本となる歴史と伝統をきずいたことです。
在日朝鮮人運動の歴史は民族教育の歴史であり、結成世代が民族教育にささげてきたかぎりない献身をぬきにして総聯愛国偉業のしっかりした継承を考えることはできません。
せちがらい世のなかでも捨てなかった子女教育の夢をかなえるために、在日同胞は、解放後組織の建設にさきだって学校の建設からはじめました。
日本の各地で響いたウリ学校の鐘の音は、そのまま同胞の心に朝鮮人の魂と精神を正しくうえつけ、民族的自覚をいだかせた愛国の響きでした。
総聯の民族教育は、次の世代を愛し、未来に真心をこめる人々がいかなる奇跡をうみだすかを朝鮮学校の実体をもって、異国の地でも堂々たる朝鮮人として明るく育つ学生たちの姿を通じて歴史にありありと証言しています。
わたしは、資本主義の日本でいかなる試練や難関が横たわってもひるむことなく、組織的基盤をさらに磐石のごとくうちかためて愛国事業を大胆に展開する総聯活動家と在日同胞の姿をみるたびに、総聯にたいする自負とともに、どこの国の海外同胞も歩めなかった未曽有の道を屈することなく歩みつづけた総聯の結成世代にたいする尊敬の念でおのずと胸があつくなります。
平穏な環境と裕福な状況下ではなく、困難をきわめる試練のなかできずかれた結成世代の伝統が、次の世代が歩んでいく愛国・愛族の大路に貴い布石として敷かれているため、総聯の誇るべき歴史は永遠に不滅でしょう。
伝統の継承は精神の継承であり、よりすばらしい歴史の創造です。
結成世代が遺産としてのこした愛国の伝統は、ただの史書の記録ではなく、継承の使命を担った次の世代の精神に宿り、彼らがつくっていく同胞社会の姿に映るようになります。
在日朝鮮人運動の歴史と伝統の教育を不断に強化しなければならないのも、新しい世代の育成を重視し、ひきつづきねばり強く労を費やさなければならないのも、総聯の思想的・精神的継承を確実に保証していくためです。
わが党と国家は、すぐる年代と同じように総聯を重視し保護し、その地位を強固にすることを変わらない戦略的課題とし、終始一貫堅持しています。
第8回党大会を契機に、数百万の党員の意思を反映して海外同胞の民族的権益擁護を朝鮮労働党の規約に明記し、共和国制憲史上はじめて海外同胞権益擁護法を発布したのは、在日朝鮮人をはじめとする海外同胞の永遠なる保護者としての使命に忠実であろうというわが党と政府の確固不動の意志の発現であります。
われわれは今後も、朝鮮民主主義人民共和国の海外同胞組織である総聯の合法的権利を守り、在日朝鮮人により大きな尊厳と栄光をいだかせるために全力をつくすでしょう。
共和国の権威ある海外同胞組織として誇り高い70年史を記してきた総聯は、今までの労苦と努力に自己満足して停滞するのではなく、百倍に強まった勇気と闘志をもって栄光に輝く愛国史を百年、千年についでいかなければなりません。
総聯結成80周年までの10年間を新たな闘争期とし、総聯を同胞大衆に真に奉仕する同胞第一主義組織に強化・発展させるうえで確実な進展をもたらさなければなりません。
総聯は、新たな闘争期に一年一年の発展段階を着実にふんで同胞の権益を守り、新しい世代をりっぱに育て、同胞社会の民族性をしっかり守らなければなりません。
権益の擁護、新しい世代の育成、民族性の固守は、総聯が一貫して堅持すべき三大注力事業です。
在日同胞の民族的権益を守るたたかいを組織の最優先課題とし、果敢な闘争を展開して必ず成功という結実をもたらさなければなりません。
在日同胞は、解放後から今日にいたるまで民主主義的民族権利と利益を守るたたかいを中断することなくくりひろげてきましたが、教育権、企業権、母国自由往来権をはじめとする中核的な利益はあいかわらず侵害されています。
朝鮮同胞が祖国に自由に行き来できない胸の痛む状況が持続しており、日本の国民と等しく納税義務を履行しているにもかかわらず、その子女が「高校無償化」や「幼保無償化」のような教育制度の適用から排除される悲劇的現実は根絶されていません。
いつまでも在日同胞が差別の悪循環のなかで生活と未来を脅かされるのを放置するわけにはいきません。
総聯は、全体大会を起点にして権益擁護の闘争を段階別に拡大させ、同胞により安定・向上した生存権と発展権が実際に提供されるようにすべきです。
総聯が固守し、拡大すべき第一の権益は、ほかならぬ民族教育の権利です。
教育の質を高め、同胞の子女に安定した教育環境を提供するためにも、民族教育の権利問題は絶対に譲歩することのできない総聯の最高権益です。
総聯は、すべての同胞の家庭の共通の利害が集約されている民族教育擁護闘争をひきつづき拡大・発展させ、学父母の教育費の負担を軽減するための対策も講じて、同胞の子女の幼い心に絶対にかげりが生じないようにすべきです。
民族教育の権利とともに、奪われたり侵害されたすべての権利をとりもどし、同胞の尊厳と生存に関わる問題であれば、軽重を問わずに同胞あげての闘争を展開して必ず解決しなければなりません。
同胞商工人の経営活動に加えられる不当な干渉や規制、民族的差別など、企業権侵害行為にたいしてはいささかも譲歩することなくしっかりと対抗し、同胞企業の利益をはかるための活動をねばり強くおし進めなければなりません。
総聯は、不屈の闘争によって祖国への航路をきりひらき、それを頑強に守ってきた前の世代のように同胞あげての共同行動、共同闘争を果敢に展開して、祖国往来の船の汽笛がふたたび朝鮮東海の青空に力強く響きわたるようにすべきです。
総聯は合法的かつ正義の民族権利擁護活動を通じて、在日同胞を一人でも多く組織のまわりに結束させ、日本人とのあつい親交と和睦をはかることで、自分の活動に有利な環境を主動的につくっていくべきです。
総聯の愛国偉業のバトンをうけついでいく新しい世代を、明るく活気にみちた、堅実な人間に育てあげて、在日朝鮮人運動の未来を確実に保証しなければなりません。
歴史と伝統がいかに優れていても、それをうけつぐ世代が準備されていなければ、継承はおろか組織そのものの凋落を避けることができません。
祖国で母親大会、少年団大会を党大会におとらず重視するのは、次の世代を真の革命の継承者に育てあげて祖国の明るい未来を確実に保証するためです。
わたしが年初、迎春公演に参加した在日朝鮮学生少年芸術団に会ったのも、彼らが総聯の次の世代を導いていく真の愛国の継承者になることを望むからであり、総聯の歴史で重要な分岐点となる今年、新しい世代の育成の重要性を今一度強調するためでした。
総聯は、民族教育を通じて愛国的で優れた、責任感の強い総聯の次の世代を手塩にかけて健全に育てるべきです。
民族教育の基本は、朝鮮学校を通じた正規の教育網により多くの同胞の子女が加わって朝鮮の言葉と文字、民族文化を学び、愛国心をつちかい、同胞社会の関心のなかで健全に成長するようにさせることです。
最近、日本社会に蔓延している出産率低下のような少子化による影響と資金不足などの理由で、少なからぬ朝鮮学校が困難に直面していますが、総聯はウリ学校の状況を具体的に把握し、同胞の意中にも耳をかたむけて適切な対策を適時に講じなければなりません。
すべての朝鮮学校を同胞の子女の理想的な学びの場、人間育成のりっぱな校庭にすることは、民族教育が達成すべき重要な目標です。
ここでも基本となるのは、朝鮮大学校の教育土台の強化です。
来年、朝鮮大学校は創立70周年を迎えます。
在日朝鮮人運動の現実の要請と世界的な教育発展の趨勢に即して学制を合理的に整備・改編するとともに、学生中心の教育条件、学習条件、生活条件を整えるための活動にも実質的な改善をもたらすことにより、朝鮮大学校を同胞学生の誰もが志望する権威ある名門大学に強化・発展させるべきです。
各級朝鮮学校は教育事業だけでなく、学生教育活動にも深い関心をはらわなければなりません。
正しい成長をめざす学生教育は知識の伝授よりも重要であるため、学校生活、少年団活動、朝青活動が学生の愛国・愛族の心をめばえさせ、育ませる積極的かつ肯定的な手段になるようにすべきです。
総聯組織と同胞は、新しい世代の育成を自分の本業、所管としてうけとめ、真心をつくさなければなりません。
毎年、祖国のすべての学生少年に新しい制服や新しいかばんを提供するときも、また全国の学校を近代的に改築するときも、常に目にうかんでくるのは、在日朝鮮学生少年の可愛い顔です。
総聯のすべての組織と同胞社会が師になり、学父母になり、後援者になって、愛国偉業の未来である学生少年のために真心をつくして、同胞の子女が常に胸を張って元気よく育つようにすべきです。
総聯組織と同胞社会の未来は、オモニの心に支えられてりっぱに育まれるものです。
わたしは、在日同胞オモニが強靭かつ剛直な朝鮮の母親らしく、幾多の困難のなかでも民族教育事業の中興のために積極的に努力することによって、子どもたちの大切な夢と未来を花咲かせることを望みます。
われわれは、これから開かれる母親大会と少年団大会に在日同胞オモニたちと在日朝鮮学生を参加させ、祖国の母親や学生少年と大切な経験を交流し、今後の活動も相談しながら総聯の明るい未来を自分の手で開くようにしたいと思います。
民族性は、今日、同胞間の和睦と団結、きずなを強固にし、愛国・愛族へ導く同胞社会の公分母です。
総聯は、民族性の固守のりっぱなバトンをうけつぎ、同胞あげての民族文化運動をもって同胞社会のどこでも民族の精神がみなぎるようにすべきです。
民族文化運動は当然、新しい世代が朝鮮民族の悠久の歴史と燦然たる文化、高尚な良風美俗についてよく知り、輝かせていくようにすることに集中されるべきです。
総聯は、民族の優秀性を貴ぶ同胞で民族文化普及協会のような非常設の組織体をつくって、民族伝統に関する普及や宣伝活動の領域を多方面にわたって拡大することによって、民族性の固守に妨げとなる同化と改良を防ぎ、同胞社会の根幹をしっかりきずくべきです。
文芸団体は、強力な創作活動、芸術活動によって在日同胞社会の民族性の固守を先導しなければなりません。
金剛山歌劇団と地方歌舞団は、前の世代の同胞芸能人の志をうけついで同胞の民族的感情をよびおこし、愛国運動へふるいたたせる芸術創造活動によって、同胞の暮らすいたるところで民族的興趣がみちあふれるようにすべきです。
芸術団体とともに各種の文芸サークルの活動と多様な形式の文化芸術祭も奨励して、総聯の文化、総聯の芸術が新たな開花期を迎えるようにすべきです。
同胞の団結で大きな役割を果たす大衆文化スポーツ活動によって、民族性の固守闘争に生気と活力をふきこむべきです。
民族スポーツ競技を含む多様な種目のスポーツ活動によって、同胞間の団結をなしとげ、優れた在日朝鮮人スポーツ選手を共和国の国家代表選手に育成する活動にも力をいれて、彼らが国際競技で民族の気概をとどろかせ、われわれの国旗を青空高くひるがえすようにすべきです。
総聯の新たな闘争期は、それに相応した大きな勇気と奮起を求めています。
結成世代の理想と精神をうけつぎ、在日朝鮮人運動の偉大な新しい歴史をつづっていく主人公は同胞大衆です。
総聯活動の旗じるしともいえる同胞第一主義という言葉には、活動家が同胞に献身的に奉仕するという意味とともに、同胞が総聯活動の主人公にならなければならないという意味がこもっています。
在日同胞は、総聯組織の基盤であり、愛国の無限の力です。
すべての同胞は、総聯活動の主人公は総聯活動家だけでなく自分自身だということを銘記し、在日朝鮮人運動をおし進める主人公としての役割を果たさなければなりません。
総聯を強化するための新たな闘争期の成否は、総聯活動家の役割に全的にかかっています。
悪戦苦闘という言葉がおのずと頭にうかぶほど、同胞社会で誰よりも苦労するのは総聯活動家です。
一歩だけ退けば自分のための人生を生きることができるが、祖国と組織にたてた誓いを守って、時には近しい人に理解してもらえないながらも、陰日向なく同胞のために献身する愛国者中の愛国者がわれわれの総聯活動家です。
総聯活動家は、祖国と組織の期待と信頼を大切に胸に秘め、愛国・愛族の道で信念と志操を曲げずに勇敢にたたかった前の世代の活動家の姿に自分を照らし、同胞大衆のための献身・奮闘の道をゆるぎなく歩みつづけなければなりません。
結成世代は、同胞の前ではかぎりなく謙虚であり、同胞のための苦労を天職、生きがいとみなし、同胞の権益と安寧のためには自分のすべてをささげた誠実なしもべ、献身的な奉仕者でした。
総聯活動家は、結成世代が身につけていた主体的海外同胞組織の活動家としての高尚な道徳的品性とあつい人情味、慈愛深い母親の愛で、千差万別の同胞をふところにいだき、真心をつくさなければなりません。
総聯活動家は、同胞との活動でいささかの飾り気や形式主義的要素も徹底的に警戒し、斬新かつ洗練された活動態度と作風、多面的な実務能力と活動性を兼備した有能な幹部になるべきです。
すべての総聯活動家たちに再三頼みます。
総聯活動家という貴い称号を生のもっとも誉れ高い名誉とみなし、在日同胞を真心をつくして仕え、支え、彼らの福祉のために懸命に努力し、走りに走る真の奉仕者、肉親になってほしいと願います。
あわせて、常にありがたく思っている総聯活動家の家族にも、ぜひ頼みたいことがあります。
一家庭の垣根をこえて同胞社会の団結と利益のために献身する総聯活動家にとって大きな力となるのは、愛する家族のあたたかい支持・声援です。
わたしの心まであわせて総聯活動家の健康によく気をつかい、志と情をともにして、同胞社会の「家和万事成」の声が総聯活動家の家庭から響きでるように心から祈ります。
総聯組織は、すべての活動家と在日同胞を愛国主義の精神とわが民族第一主義精神を身につけた真の朝鮮人になるようにねばり強く教育し、導かなければなりません。
わが共和国の戦略的地位が急速に向上し、わが民族の誇りがいつにもまして高く宣揚されている現実に即して、愛国主義教育をわが民族第一主義教育と結びつけてより実質的に、積極的に展開しなければなりません。
新しい世代をはじめとする同胞が百度聞くより祖国の発展ぶりを一度実際に肌で感じられるように、機会あるごとに祖国訪問を実現させて、それがとりもなおさず愛国者になる修養と成長の必須過程になるようにすべきです。
われわれが建設して守ろうとする国は、祖国人民とともに在日同胞をはじめすべての海外同胞がなんぴとも侵すことのできない尊威をもち、無病息災で睦まじく暮らす強国です。
常に海外同胞の平安を最重視してきたわが共和国政府は、国権死守の確実な保証と絶対的な強大さによってすべての朝鮮人を守り、保護するでしょうし、その道であくまで自分の責任を果たすでしょう。
われわれは朝鮮人の根本を忘れず、祖国と同胞社会に少しでも気をつかい、心をかたむける同胞であるなら、誰でも国籍にかかわらず偉大なわが人民の一員としてうけいれて守り、気を配り、強国の尊威と利益をともに享受していくでしょう。
総聯活動家と在日同胞は、自分たちの後ろにはいつも強大な祖国、朝鮮民主主義人民共和国があるということを常に意識し、胸を張って正々堂々と生活と未来をきりひらき、純潔無垢の心で母なる祖国と総聯組織を支えなければなりません。
総聯は、すべての活動家と同胞、育ちゆく新しい世代が自分の生活の基盤である同胞社会と総聯組織、ウリ学校を愛し、あくまで守ることに格別の関心をはらわなければなりません。
とくに、新進世代の教育に力をいれて、彼らをあつい愛着心をもって同胞社会の権益と総聯組織の強化のために積極的に活躍する新時代の在日朝鮮人運動の主人公としてりっぱに育てなければなりません。
今年、節目の結成記念日を迎える在日本朝鮮青年同盟と在日本朝鮮青年商工会では、同胞青年が愛国の前衛らしく、若い主力部隊らしく、湧きでる力と英知をとどろかせ、愛国・愛族の新しいモデルを創造していくようにすべきです。
総聯の今後の道程には必ずきびしい挑戦と難関が横たわるでしょうが、偉大な在日朝鮮人運動思想があり、強大な祖国と愛国的な同胞大衆が存在するかぎり、総聯結成世代が思いえがいていた総聯の未来は現実となるでしょう。
母なる祖国と運命をともにし、明るい未来へ進む総聯の力強い歩みは何をもってしてもおしとどめることができず、その聖なる道程はわが共和国の高い尊威とともに燦然と輝くでしょう。
祖国はいつも総聯を忘れず、総聯はいつも祖国を思いながら、強大な総聯を建設するために奮闘しましょう。
愛するすべての在日同胞に幸福と繁栄があるよう祈ります。